それでも いっしょに演奏したい

おんがくは くうきのなかにきえていく
わたしたちは どこへいくんだろう


いまこそ自分らしく輝いて生きる


なんて おおげさなもんじゃないけど

家族優先 子育て優先で
活動を制限してきた１５年間
母として
主婦として
やれること 精一杯やったとおもう

こどもたちと過ごす時間をけずらないように
こどもたちのバックサポートに集中するように
パパのおしごと中心の生活リズムをととのえるための雑務
おうちをきれいにして
もちものととのえて
ごはんつくって

おじいちゃんが亡くなった後
一人暮らしのおばあちゃんの精神的なサポート
これが またまた
パパとおばあちゃんの
母・子の葛藤にまきこまれることだったり

背中にせおって
肩にかついでやってきた
じゅうぶんにやったとおもうよ
放棄するんじゃなくて 続けるけどね　
いいでしょ？
そろそろ「自分」をとりもどしても
少しづつ
少しづつ
そだててきた「ムジカヨロズ」
「自分」として生きる時間を増やしても


「弾きますよ～」
「うたいますよ～」
活動する場所が増え始めた矢先の
MACの診断だった
せきこんだ拍子に血がとびちってとまらない

「歌うんですかあ？」

先生は怪訝そうにおっしゃるけど
でもね
これから歌えなくなっていくなら
歌うのは今しかないでしょ？
お薬でとめて
なんとか歌えてたらＯＫ
そうじゃない？

パパの病気のこともあるけど
ムジカ自身のこと考えてもやるなら今しかない
今があってよかった
今があることがうれしいよ

聴きたいって言ってくれる人がいて
うれしい
いっしょにやろうって言ってくれるひとがいて
うれしい
おしえてちょうだいって言ってくれるひとがいて
うれしい
そんな「今」がうれしい

でもね
もうひとつほしいいんだ
パパといっしょに演奏できたら
きっとすごくうれしい
お互いに素直に奏でられたら
きっと ものすごくうれしい

かたくななこころ とけきってないパパ

急いでもしょうがないかなって
おもうけど
急がなきゃできないよって
そんな気がする
そんな気がしながら
じっとまってる


あいことば となえる

そのまんまでいいよ
ゆっくりしいや

今日もおだやかにすぎていく
それしかないのかな