ひかりとしずく(虹の伝言)

勉強会や講演会、上映会のレポートなど主に載せています。

『オーガニック給食フォーラム第3回』に参加して

2024-02-12 | ともこレポーターによる記事
町の人たちに声をかけ、パブリックビューイングでの参加でした。お子さんを連れて参加してくれたお母さん、趣味で自宅の庭で自然農法で畑をやっている人から、農家で自然農のお米作りをしている人や、自分では畑はしていなくても自然農のお米を購入している人など多様な人の集まりとなりました。私は、給食を入り口にして、全世界が農薬を使わない農法になればいいと、シュタイナーのバイオダイナミック農法に憧れてきていたので、そう思っています。

スピーカーは午前5人ほど、午後も3人ほどで、各地の取り組みを紹介してくれました。
開始の挨拶とともに、なんでもこの13日、14日に国会で法案が作られるので、オーガニック給食を取り入れる条文を作って申請することになっていると話されていました。 
NPO法人子どもと顔がつながる給食だんだんの方からは、フランスでのオーガニック給食の進められ方の紹介がありました。
オーガニックにしても給食費を上げないために様々な工夫がされていました。ベジタリアン料理の導入でコストカット。油脂は良質なものを使うために、揚げ物にせず、スチームコンベクションオーブンで長時間低温で焼いて調理をするなど工夫を行ったとのこと。
また、動物性のお肉を使う場合は、一頭で購入して、残渣が少なく済むように使える所は使う、野菜は大きく切って、何を食べているかわかるようにし、調理もシンプルにした。それから、残渣が無くなるように、残ったものを回収する際にバケツを分けて、メニューによって何が残るのか統計を毎日とって、改善するようにしたとのこと。残渣はメタンガスエネルギーにすることも教育として教えているのです。

その後は、韓国の取り組みの紹介でした。京畿道へスタディツアーに昨年8月に行ってこられた高橋優子さんの報告でした。何を驚いたかって、韓国の流通の取り組みです。朝7時に学校に食材を届けるために、前日の夕刻から出荷し、24時にも仕訳を行って、3時にも働いている人がいることと、530万人の子どもたちに無償でオーガニック給食を提供することに成功していることです。彼らの、権利は勝ち取るのだというエネルギーに圧倒されました。まず、日本では政府がどっちを向いているかが疑わしいので、もっと声を上げるべきと思いました。隣の国、韓国は国策なんです。計画契約生産を農家にさせているから、農家も収入が安定するから助かっている。本当に我が国は農薬を大量に買って、企業や輸入取引が国民や農家より大事なんでしょうかね。深堀の講座が3/7にあるとのこと。

その後は日本の地方自治体で出来てることの紹介が続きました。
若いお母さんたちが、自治体、議員に働きかけている熱意に驚きました。
私も含めて、そしてこのフォーラムの方々も言っていましたが、ただ給食を変えるというのだけではなく、次世代の自然環境や人間の心と体の健康まで網羅した大きなビジョンを持っていること、それが循環型で持続可能な生き方であると広げていこうとしていることが大事なんです。子どもに危険なものは使いたくない、止めよう。自治体と農家を守ることになっていく、エネルギー源は慈愛の心ですって!

さて、世田谷では、オーガニックミネラル給食世田谷というグループの方がお話してくれました。署名を集める活動の中で仲間が見つかって、教育委員会へ問い合わせたり、映画『いただきます』1・2を上映し、議員を超党派でよんで観てもらったとのこと。その映画を見た方が、また会を作って継続した活動となっていました。議員さんが国会で質問をする文面を一緒に考える際は、オーガニックと言わず、エコ農産物という表現にしてハードルを高くないようにイメージ戦略もされた模様でした。様々な工夫がありますね。ここでも、子どもの心と体の健康という大きなビジョンが必要だと話されていました。その中にオーガニック給食が経過として含まれるのだと。

愛知県の方では、NSLAメソッドを紹介されていました。コツコツと実際に会って行動する、わくわくできたことだけでもラッキーと思って高望みしすぎない。押し付けない。マルシェ・ワークショップを周りを巻き込んで楽しんで活動する。
高知からは、園児にも包丁を持たせて料理に参加させるなど提案している古川さんに講演会をしてもらったり、アリス・ウォーターのCSA(地域支援型農業)からSSA(学校支援型農業)への取り組みなど取り入れたお話を聴きました。

後からもNSLAメソッドが出てきて、みなさん、農家さんや行政の方などと対立せず、対話を持って、実際にオーガニックの野菜を食べてもらったり、マルシェで理想の給食弁当というものを作って出すと人気で数時間で売り切れたのだとか。

後半のブレイクアウトでの交流では、すでに学校給食にオーガニック野菜を卸している長野県の個人農家さんのお話も聴けて、楽しかったです。その農家さんでは、規定に合わない作物が卸せずに残ってしまうと悩まれていました。すると、都内でペットフードを作っている人から商談を持ち掛けられていました。

さて、にかほ市ではどんな展開ができるのか・・・。今回議員さんを呼ぶところまで考えられなかったのですが、仲間づくりをしていきたいです。
協議会にすると進めやすいとか、上映会の補助金も要請できるとか、オオタヴィン監督の作品の上映権の話など終了後も話は尽きませんでした。





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