すなば たかひろ

「元気で人に優しい鳥取」を取り戻すため、県議になった元新聞記者の挑戦記。みんなで鳥取の未来像を考えましょう!

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六月議会一般質問④完 追及質問への答弁

2012年07月23日 | 日記

追及質問に対して、知事を始め、執行部の皆さんから重ねて答弁をいただきました。その後、時間の許す限り、議論を続けさせて頂きました。

知事(平井伸治君)(登壇)砂場議員から重ねてのお尋ねをいただきました。

 まず、後継者育成につきましては要件の見直しを今後、取りかかっていきたいと思いますし、AOCと言われる原産地表示ですね、このシステムにつきましては関係者と意見交換をしてみたいと思います。

 酒文化の復興ということにつきましてお話をいただきました。先ほど「とっとり今食×うつわ2012」のイベントの御紹介もございましたけれども、鳥取県のいわば古い民芸という、そういう古(いにしえ)から残っている様の美というものを感じさせる、そういう器の美しさ、これが食べ物とかお酒と出会って、すばらしい食文化というものを提供できるのではないか。これで先般、そういうイベントをやったわけでありますが、大変に好評だったわけでございます。こういうようなことで、これからも鳥取県の器等もあわせて、そういう食文化、酒文化と一緒に売り込みを図っていく、それはいいアイデアだなというふうに思います。今後どういう展開ができるかということにつきましては、また関係者とも話をさせていただいて、そういういいコラボレーションができるのであれば、今後とも「食のみやこ鳥取県」の振興事業なりで応援をしてまいりたいというふうに思います。

 お酒を飲む機会をつくるべきではないかということにつきましては、市場開拓局長から御答弁を申し上げたいと思います。

 さらに、酒税の税率の特例措置のお話がございました。これにつきましては、ちょっと経緯のある話でございまして、一たん30%まで租税特例措置が進んだのですけれども、今は25、20というふうに下がってきています。全国の酒造団体のほうからも国のほうへ要望が出ている話ではないかなと思います。要は最近、酒蔵が減少することに象徴されますように、酒造メーカーの経営力に陰りが出てきていますので、税の面でも担税力に課題があると、こういうような議論だと思います。これは酒造組合とも御相談させていただいて、国に対してどういう要望をするのか、必要があるのか、ちょっとこれも検討させていただきたいと思います。

 次に、産業技術センターにつきましてお尋ねをいただきました。それからあと技術開発、連携共同研究についてもあわせてお尋ねをいただきました。商工労働部長から詳細をお答え申し上げたいというふうに思います。

 産業技術センターの機能を強化するために、もともと酒造関係は産業技術センターでも手がけていた分野でございますけれども、今は実験室的にやっていると。ですから、適宜適切に必要に応じた研究開発には少し設備が足らざるところがございますので、その辺は設備の強化をして、これは研究開発にも役立ちますし、後継者育成の舞台としても活用できるかもしれません。これも関係者の意向も聞いて、当初予算に向けて検討してみたいというふうに思います。

 

次に、日本酒の海外消費についてお尋ねをいただきました。「エンジョイジャパニーズコクシュ」プロジェクトの御紹介がございました。先ほども冒頭申し上げましたように、さきのニューヨークのほうの販売とか、そういういろいろなことをこれまでもやってきておりまして、鳥取県としてもそういう海外戦略、いろいろな形で支援をしてまいりたいと思います。県では今、これも議場でもたびたびの議論もありまして、機能強化をしようと。産業振興機構などにこういう貿易のノウハウをワンストップサービス的にまとめてこようということをやっていまして、その辺もバックアップしていきながら、そういう海外戦略を整えてまいりたいと思います。

 なかなか海外に売り込むというのは、簡単なようで難しいわけでありまして、よく持っていきさえすれば何とかなるだろうと思われる方も最初のうちは多いのですけれども、ただ、流通のシンジケートだ、ネットワークというのがあるわけですね。そこに入っていけるかどうか、あるいはアメリカのことでいえば、やはり日本酒は高級志向のところがございまして、高級なレストランがワインとあわせて日本酒というものをそこで提供するかどうかと、その辺が大事でございます。そうなりますと、実はいろいろと手を尽くしてやっていかなければならないわけでありまして、根気の要る仕事になります。

 ニュージャージーのほうに持っていって日本酒も並べて物産展をやって、そのときは例えばじゃこ天だとかそういう鳥取県の物産も持っていきました。定番化して、それ以来、取引もしていただいている銘柄もございます。ただ、行きまして、なるほどなと思いましたのはお国柄だと思いますが、並べたところで試飲をさせていかないとなかなか味がわからないものですから、お買い上げいただけるかどうかわからないといったことになります。ただ、試飲をさせることが法律で禁止されているのですね。州にもよるのでしょうけれども、酔っぱらいというのは害悪だという、そういうアメリカ的文化もございまして、白昼堂々お酒を店頭で出すというのはけしからんと。だから試飲ができないというようなことがございました。いろいろとやはりお国柄もございますし流通のシンジケートなどの難しさもございまして、これは粘り強く売り込みを図っていく必要があるだろうと思います。

 在外公館で使ってもらうのがコクシュプロジェクトの一つの基本だというお話がございました。実は三朝の藤井酒造さん、ロンドンのコンテストに出しまして、古酒の分野でブランデーのような色をした白狼が2年連続で金賞をとると、金メダルをとるということになりました。それもイギリスのほうの在外公館で使ってもらうということにもなりました。そういうように、私どもとしても後押しを今後ともやっていきたいと思います。

 最後にB-1グランプリ等のイベント対応のお話がございました。これにつきましては市場開拓局長からお答えを申し上げたいと思いますが、イベント、イベントでいろいろな事情もございますけれども、我々としてはできるだけ効果のあるような対応をとるように、職員一丸となって心がけていきたいと思います。

○議長(伊藤美都夫君)補足答弁を求めます。三木市場開拓局長

○市場開拓局長(三木教立君)補足答弁をいたします。

 まず、最初にお酒の消費拡大といいますか、たくさん飲んでいただく方策はあるものかというお話でございます。議員がお示しになった最初のページの3ページのように、県内の清酒の販売数量というのは毎年減少している状況にございます。これは鳥取県に限ることではなくて日本全国そういう状況でありまして、酒類全般としては変わらないのですけれども、とりわけ日本酒、ビールが非常に敬遠されている状況でございます。今伸びているのは発泡酒とかリキュールが伸びている状況にございます。

 なぜ清酒が嫌われるのかなということでいろいろアンケートなりを見ますと、悪酔いや二日酔いをしてしまうとか、味が嫌い、においが臭い、こんなアンケートの結果が出ております。これは年齢を下げるに従って強い傾向がございまして、日本酒と言えば年配を中心に今飲まれているのが現状ではないかと思っております。

 一方、若者のこういう事態といいますか、日本酒嫌いというのが広まっておりますけれども、若者自体はくせのない酒とか、先ほどリキュールが好きだというふうなの申し上げましたけれども、そういうお酒を飲む傾向にございます。

 また一方、お店に入るときは、例えば女性のほうが選択権がございまして、男性はそのお金といいますか、出すほうに回っていくということもございますので、女性に受けるようなお酒というのをこれからつくっていく必要があるのではないかなというふうに思っております。そういうことで、例えば鳥取県は純米酒が非常に頑張っていくということなのですけれども、純米酒を若い女性にPRしていくという作戦もあるのかなというふうに思っているところでございます。

 もう1点ございまして、イベント等での地酒の情報発信ということでございます。大規模なイベントを通じて鳥取県の地酒を初め、物産とかそういうものを情報発信していくということはもう議員の御提案に大変賛同するものでございます。

 B-1グランプリでは実は先ほどお話しになったように、当日会場では、いわゆる出たのは上代さんと久米桜の地ビールさんだったのですけれども、前夜祭がありまして、そのときで約 250名、これは県外の方の参加者の方、あとB-1の関係者の方がいらっしゃいましたけれども、19の蔵がありまして、その純米酒を全部そろえましてPRしたところでございます。

 またエンジン01につきましても、すべての夜楽会場、これは25会場あるのですけれども、そこで実行委員会から地酒を提供したりというようなこともありました。またウエルカムパーティーということで、講師の皆さん 180名ほどいらっしゃったわけですけれども、会場内に地酒のコーナーを設置しております。

 今後は、先ほどまんが博の話もございました。全国の植樹祭が来年に控えております。また都市緑化フェアとか国際エコツーリズム世界大会ということで、全国から注目が集まる鳥取県ではイベントが続くことから、その機会を通じて地酒や鳥取県の食、「食のみやこ鳥取県」を積極的にPRしたいというふうに思っているところでございます。

○議長(伊藤美都夫君)岡村商工労働部長 

○商工労働部長(岡村整諮君)それでは、補足の答弁をさせていただきます。

 まず、産業技術センターに設置をしてはどうかという酒造プラント、ミニプラントの件でありますけれども、今、産業技術センターでも酒造組合さんと協議しながら、やはり現場に適したような試作品ですとか、実地研修ができるようなプラントの必要性というものは認識しております。そのプラントについての設備導入でありますけれども、実は独立行政法人を対象にした共同施設利用の補助制度等もございまして、先ほど知事から当初予算に向けてというお話もございましたけれども、規模の大小をちょっと検討する必要があると思いますけれども、必要に応じて緊急性を要するものがあれば、交付金等を使って国の補助金をとりにいくということも可能でございます。国などに働きかけるなど強力にバックアップしていきたいというふうに考えております。

 それと連携研究につきまして、ここで御提案いただいています国の独法ですとか兵庫県立の農林水産技術総合センターとの連携研究というお話もございました。今、県の産業技術センターと農業試験場で共同研究等もされております。産業技術センターのほうでは先ほど市場開拓局長のほうからもありました女性に好まれるという話もありましたが、糖類ゼロの低アルコール清酒の開発、これを酒造組合さんと今現在、開発をスタートさせております。当然新しい鳥姫に次ぐ酒米の開発も農業試験場と産業技術センターで共同研究を今スタートさせているというところでございます。

 このほか解決できないような課題がありましたら、御提案いただきました兵庫県の農林水産研究技術総合センター、実は関西広域連合の中で産業部会の中で商工労働部以外に農林水産部の研究機関も入ってきていただくことになると思いますので、設備の共同利用等を検討するということで今、部会で検討しております。今後、必要に応じてこういう共同研究が進むよう、県としても関係県との調整などを強力に働きかけたいと思います。

○議長(伊藤美都夫君)3番砂場隆浩議員

○3番(砂場隆浩君)酒造プラントですけれども今回、補助金を申請してだめになったではないですか、国で。だから県でやったらどうかという意味で質問したのですよ。もう1回、そこはどうなのかお答えください。

○議長(伊藤美都夫君)答弁を求めます。

 平井知事

○知事(平井伸治君)(登壇)いずれにいたしましても整備について前向きに進めてまいりたいと思いますが、経過につきまして商工労働部長からお答え申し上げます。

○議長(伊藤美都夫君)補足答弁を求めます。 岡村商工労働部長

○商工労働部長(岡村整諮君)今回、補助採択が受けられなかったというのが、これは実は別の補助制度でございまして、ほかにも有利な制度が実は別にございます。年度の中途でも独立行政法人を対象にした共同施設利用の整備補助金というのがございまして、それをぜひ活用できないかということで今、検討を進めているというところでございます。

○議長(伊藤美都夫君)3番砂場隆浩議員

○3番(砂場隆浩君)では引き続き、よろしくお願いいたします。

 

 街角から豆腐屋さん、なくなりましたよね。げた屋さんも駄菓子屋さんも。ところが、郊外型大型店には豆腐もげたも生活雑器もあふれていますけれども、それでは本当に豊かな地域だと私は言えないと思います。先ほど話が出ました日本酒の話、これ大手酒造メーカーの大量生産されたお酒の話だと思います。鳥取の酒が臭かったり二日酔いすることもないと私は思います。そういう酒で鳥取の酒が駆逐されるのは、私は我慢がならないわけであります。

 きょうは、そういう意味で伝統産業の一つとして地酒を取り上げましたけれども、もちろん新しい技術を開発する、誘致するのも大事ですけれども、伝統産業もしっかり守ってこそ豊かな鳥取県ができるのだと思うので、よろしくお願いを申し上げます。

 あすは知事を初め私たちも期末手当が支給されます。率先垂範して地酒の消費拡大に協力をしたいと思いますし、していただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。これで質問は終わります。

○議長(伊藤美都夫君)答弁を求めます。 平井知事

○知事(平井伸治君)(登壇)あしたと言わず、きょうからでもお酒を飲みたいと思います。

コメント (3)
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