すなば たかひろ

「元気で人に優しい鳥取」を取り戻すため、県議になった元新聞記者の挑戦記。みんなで鳥取の未来像を考えましょう!

代表質問ー7 未来づくりの根幹を考える⑦ 第一部最後の求質問と答弁です

2014年12月24日 | 日記

第一部の質問戦は昼休憩を挟み、午後に引き継がれました。私の質問以上に平井知事らの答弁が長いことに驚かれた方も居られると思います。県政の目標や重要事項を議論するのですから、完結簡便にといきません。丁寧に丁寧に議論することが大事だと私は思っています。

副議長(前田八壽彦君)再開いたします。3番砂場議員、引き続き追及をお願いします。

3番(砂場隆浩君)県警本部長に最後に一つ質問が残っておりましたので、それをさせていただきます。警察本部のミッションの中には交通事故対策がございます。県内の人身事故は、昨年度は 1,280件、残念なことに25人が亡くなりました。10年前は 3,048件で51人ですから、発生件数は3分の1、死者は半分以下となります。県警本部を初め皆さんの御努力の成果だと思いますので、感謝を申し上げます。ところが、ことしは11月現在で30人と、2012年の年間死者数に並んでしまっております。先ほどから定員の話をしておりますが、大変でしょうけれども、引き続き御努力をお願いを申し上げます。ただ、内田議員の代表質問に答えられる中で、高齢者が免許を返納しやすい環境づくりを進めたいということを対応として言われたのですけれども、本当に高齢者だから事故を起こすと言えるのだろうかという疑問を私は持っています。免許を持っているお年寄りの皆さんは年々ふえ続け、昨年度は8万人を超えました。率にしたら21%です。ところが高齢者が加害者となった交通事故は、本年10月末段階で 201件、率にして21%で、ほとんど差異がないわけですね。ところが昨年度、県内の交通事故で亡くなった25人のうち11人が高齢者で、44%を占めておられますし、ことしは11月末で17人、56.7%と半数を超しています。大事なのは、高齢者から免許を取り上げることではなくて、むしろ高齢者の皆さんを交通事故からどう守っていくかという施策だと思います。再度県警本部長の答弁を求めます。

 それと高齢者の皆さんを考えるときに、今ハンドル型の電気自動車がすごい人気なのだそうです。ところが10月17日午前0時38分ごろ、鳥取市内の国道29号線で黄色点滅中の横断歩道を電動車椅子で横断中の68歳の女性が車にはねられ、亡くなるという事故が起きています。製品事故の情報を収集している製品評価技術基盤機構によると1997年から2013年までに63件も電動車椅子で死亡事故が起きていて、しかも昨年までの過去5年間の事故で運転歴がわかった51件を分析したところ、19件が運転歴1年未満だったそうなのです。しかもそのうち15件は操作ミスだったわけです。結局電動車椅子は、免許が要りませんので、ふなれな運転が原因の一つであるのではないかという指摘がなされています。

 実はこれは1台30万円もするのですよ。ですけれども、介護保険が適用されたら1割の費用負担で借りることができるわけですね。そこから人気が出ているのですけれども、この対策を何とかしないと、鳥取県内にも事故がふえたら大変だと思います。県外では販売店の皆さんと協力して、購入時に研修会をするとか、さまざまな取り組みがなされておりますので、県内でも検討を考えていただきたいと思います。

 一例を紹介しますけれども、山口県の菊川町では、認知症の徘回対策も兼ねて、ナンバープレートみたいなものをつくって、それを電動車椅子に張ってもらっているのだそうです。結構電動車椅子に乗ると思わぬほど遠くに行ってしまうお年寄りもおられるのですけれども、そういうときに警察官の皆さんがそれを見られてお声かけをすると。また、プレートがなければ警察官が近づいて、あなたは安全講習を受けていますか、安全講習を受けてプレートの交付を受けたらどうですか、お声かけもできるそうなので、これはどうでしょうかね、県警本部が音頭をとってナンバープレートのような表示をつけるというものを考えたらいかがかな。確かに菊川町、小さな町の取り組みだと思いますけれども、実効性がある取り組みではないかと思いますので、所見を伺います。

副議長(前田八壽彦君)山嵜警察本部長

警察本部長(山嵜正利君)砂場議員から重ねての御質問でございますので、お答えをさせていただきます。まず、交通死亡事故の関係でございますけれども、内田議員の答弁に際しても申し上げましたとおり、また議員の御指摘のとおり事故のトレンドとしては減少傾向が続いております。しかし、昨年25人だった死者の方がことしは御指摘のとおりもう既に30人になってしまいました。非常に痛ましい事故でございますので、ぜひこれを1件でも減らしたいというのが私どもの願いでございます。その中で高齢者の方の被害をいかに減少させていくかということでございますが、議員御指摘のとおり高齢者の方の事故の対応を見てみますと、横断歩道を歩行中とか、横断歩道外でもそうなのですが、要するに道路に出て横断をする場合のスピードは遅い、その他の事由がございまして、やはり運転者とのマッチングがうまくいかないというのは幾つかの死亡事故の大きな要因となっているのではないかというふうに見ています。そのため県警としては、継続して取り組んでおるのですが、例えば高齢者の方の横断を助けるために青信号が長くなるような信号機を増設する、または音が出るようなもの、視界だけではなく、赤になりますよというものがわかるようなものというものも施設として整備していくということを一つやっている。

 また、高齢者宅の訪問をいろいろなシルバー・セイフティ・インストラクター等でやっておりますけれども、警察官の場合も高齢者の方がいたら例えば夜光チョッキに類するようなものですね、いろんな光るものを私どもつくっておりますので、安全協会等々から御協力をいただいて、そういうものを配付する、また靴に警察官またはインストラクターが張るというようなことをやって、要するに夜間、一番多い薄暮時ですね、夜間、こういうときの事故に少しでも減少してもらうということもやっております。そういうことのほかにも例えば渡るシミュレーター、こういうものを活用して地域の御高齢の方に集まっていただいてやっていただくということで認識をしていただいているようなところもあります。

 また、どうしても警察官だけでは当然人手は足りませんので、郵便局の方と、現在東部地域だけですけれども、安全・安心に関する協定を結ばせていただきまして、例えば歩いている御高齢の方を見たらサポートしていただく、また声をかけていただいて危なかったらちょっと是正していただくというようなことを職員の方にも、集配業務もございますので、お願いしているところで、こういう形の協定も西部、中部にもふやしていきたいというふうに考えているところでございます。

 もう一つ、ちょっと議員の御指摘もありましたけれども、私は決して免許をどんどん返せということではなくて、いかなことでも人間は年をとります。そうするとやはり運動能力、認知能力は低下してまいりますので、この点をきちっと判断して御判断をいただきたいと。そのための判断する際には、やはり免許を返したら足がなくなるという地域の実情があったら、それをなるべく補完するような措置を警察としても働きかけていくということをあわせてやって一つでも事故を減らしたいというふうに考えているところでございます。

 実際私も鳥取に来て一番ちょっと気になったのは、ことしに入ってから、マスコミの新聞等ですけれども、幾つかのメディアで鳥取県の運転マナーが悪いという記事がございました。例えばウインカーを出さないで曲がるとか、進路変更するとか、そういう話がよくあるのですけれども、これは鳥取県2年連続で昨年、一昨年とチャイルドシートの着装率が全国で一番低いという報道もわっと流れたところでございましたけれども、そういうものも含めて悪い印象があったのかなというふうに考えています。自分も3年半鳥取にちょっともう前の経験も合わせているのですけれども、マナーが悪いということは決して感じていないのですよ。ただし、鳥取では、車が本当に日常の足であり、比較的交通量も少なくて、道路整備も進んでいって、運転を気軽に、また必然的にぱっとしてしまう、要するに本当の交通安全という概念から外れて、日常的になってしまって、交通安全という概念をもう一度よく皆さんで持っていただくというのが一番大事かなというふうに思っておりますので、抑止対策の基盤としてやはりお一人お一人の安全、これを全体として広げていくということが一番重要かというふうに思っていますので、御協力のほどよろしくお願いいたします。

 また、次に、電動車椅子の安全対策について御質問をいただきました。これは本当に少しずつ普及をしておりますけれども、電動車椅子の道路交通法上の取り扱いについては、これは歩行者でございまして、一切免許、また講習、そういうものがある、必要だというふうにはなっておりません。ただ、1台30万円もするもの、あとは便利なものということで、非常にこれから普及が見込まれるものだと思います。ただ、これはやはり御購入される方とメーカー、そういうものが第一義的によく使い方を指導し、また受けるということを徹底していただくのが基本ですけれども、そうばかり言っておられないというところがございますので、県警としてもいまだ県警の職員全部が電動車椅子の詳細を知っているようなレベルまでまだ行っておりませんので、今例えばこの前鳥取警察署ではメーカーを呼んで全部インストラクションを受けました。そういうことも含めて今指導のあり方もこれからしっかり徹底して、安全対策に努めていきたいというふうに思います。本県でも10月17日の深夜、議員の御指摘のとおり電動車椅子が関与する死亡事故がございました。やはり御高齢の女性の方でしたけれども、やはり今後こういうことを一つ一つ事故の事例を見ながら、それも周知して、できれば業界団体というものを設置してやっていくのがやはり一番いいのかなというふうに思っておりますので、これについては県警でも何かしらできることをこれから一つ一つ検討したいと思います。

 なお、ナンバーをつけるという山口県の菊川町の取り組みですけれども、これは一つは、認知症の方が乗ったときにかなりの距離を乗ってしまうというのがございまして、こういう形でも、交通安全という形だけではなく取り組むべきものだと思っていますので、さまざまな関係機関もありまして、現在県警も一つの組織が今、県とともにやっております。認知症高齢者等SOS・サポートネットワーク推進連絡会議というものが設立されていますので、その中でも検討していきたいと思っておりますので、またよろしく御指導のほどお願いしたいと思っております。

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