日本の花・花を詠んだ句

日本に咲いている四季の花・花を詠んだ句を紹介します♪

草むらに もつともらしき 野菊かな

2024年11月09日 | 秋の花


立冬を迎え、富士山の初冠雪も観測されましたね。
季節が急に冬へ近づいたように感じています。
お風邪などひかれませんよう、暖かくしてお過ごしくださいね♡

一昨日の朝、自転車で畑へ向かっている道中で、
たくさんの薄紫色の野菊が咲いているのを見つけました。

昔からあると言われている峠道(街道)を通っておりまして、
道路の両側に森林が続いているような場所で・・・
自生している季節の草花に出会うこともあります♡

「草むらに もつともらしき 野菊かな」

明治時代を代表する俳人・歌人「正岡 子規(まさおか しき)」が詠んだ句です。

◎野菊→秋の季語

子規は、野菊が登場する句をたくさん詠んでいます。
その中でも草むらに咲く野菊を詠んだ句は、
とても親しみが感じられて共感しています♡

◎草むらに はつきりとさく 野菊哉
(くさむらに はつきりとさく のぎくかな)

◎草むらむら 其中に野菊 まじり咲く
(くさむらむら そのなかにのぎく まじりさく)

昔からある峠道に咲いていた可愛らしい野菊たち・・・
長年にわたり愛でられている秋の風景ですね♡
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行きすぎて 金木犀は 風の花

2024年10月19日 | 秋の花


10月中旬を過ぎましたが、今日は季節はずれの暑い一日となりました。
明日は気温が急激に下がり、寒くなるそうです。
寒暖差の大きい時季ですので、体調に気をつけてお過ごしくださいね♡

一昨日ごろから、あちらこちらで金木犀の香りが漂いはじめています。
季節はずれの暑い日もございますが、
オレンジ色の可愛らしい花々と、やさしい香りに秋の訪れを感じています。

「行きすぎて 金木犀は 風の花」

昭和時代〜平成時代に活躍された俳人「木村 敏夫(きむら としお)」が詠んだ句です。

◎金木犀(きんもくせい)→秋の季語

古くから秋の訪れを知らせてくれる花として親しまれている金木犀・・・
画像の金木犀は樹齢30年以上の大木です。
十文字の5mmほどの小さな花が寄り集まって咲いています。

風のように通りすぎてゆく可憐な金木犀の花たち・・・
花は雨が降るとあっという間に散ってしまいますが、
散った花たちが地面をオレンジ色に覆う様子も情緒があり、
その光景も古くから愛でられています♡
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かざおとを かすかにつつみ 彼岸花

2024年10月05日 | 秋の花


お彼岸の頃にいつもの場所で咲く白い彼岸花が、
今年はお彼岸を過ぎても花が咲きませんでした。
このまま花を見ることができないのかも・・・と心配しておりました。

10月になり・・・
畑へ行く道中で、紅色の彼岸花が道沿いに並んで咲いているのを見つけました。
美しい花姿に、しばらく見惚れていました♡

「かざおとを かすかにつつみ 彼岸花」

明治時代から昭和時代に活躍された俳人「松村 蒼石(まつむら そうせき) が詠んだ句です。

◎かざおとを→風音を
◎彼岸花(ひがんばな)→秋の季語・曼珠沙華(まんじゅしゃげ)という別名でも親しまれています。

今年は記録的な猛暑の影響により、各地で彼岸花の開花が遅れていたようです。
いつもの場所の白い彼岸花も花数がかなり少なくなってしまいましたが、
一昨日から少しずつ咲き始めました。

秋の涼しい風にゆれて心地よさそうに咲いている彼岸花たちをみることができて・・・
ほんとうに嬉しく思っております♡
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あさがほや その日に逢ふて 仕廻けり

2024年09月27日 | 秋の花


9月下旬を過ぎて、ようやく暑さもおさまり過ごしやすくなりましたね。
季節の変わりめですので、体調に気をつけてお過ごしくださいね♡

先日、偶然通りかかった道沿いに、美しい朝顔が咲いていました。
全体が爽やかなブルーで星模様がピンクの朝顔です。

「あさがほや その日に逢ふて 仕廻けり」

江戸時代に最も活躍された女流俳人「加賀 千代女(かがの ちよじょ)」が詠んだ句です。

◎あさがほ→朝顔(あさがお)・秋の季語
◎仕廻(しまい)→すっかりかたをつける
◎けり→物事の終わり・結末・決着

その日は朝から曇り空のお天気で、暑さも和らぎ涼しくて・・・
正午過ぎでしたので、一般的な朝顔ですと花が萎んでしまっている時間帯です。

お天気や気温の影響で正午過ぎでもお花を見ることができたのかなぁ。と思っていたのですが、
品種を調べてみましたところ、この朝顔は琉球朝顔(りゅうきゅうあさがお)いう種類の朝顔で、
夕方近くまで咲き続けることができるそうで・・・
お花の特徴からオーシャンブルーという品種の琉球朝顔ということがわかりました。

この朝顔は、花の色が朝はブルーで、お昼ごろには星模様から赤紫色が入ってきて・・・
夕方には全てピンクになって花を閉じるそうです。

偶然見つけた美しい朝顔・・・
早朝や夕方の美しい花姿もぜひ見てみたいと思っています♡

*   *   *   *   *   *   *   *   *
この度の能登半島での記録的豪雨により、
被害にあわれた皆様に心よりお見舞い申し上げます。
被災された皆様の安全と一日も早い復旧を祈念しております。
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山葛に わりなき花の 高さかな

2024年09月12日 | 秋の花


9月になりましたが、連日にわたり厳しい残暑が続いていますね。
くれぐれもお身体に気をつけてお過ごしくださいね♡

昨日も厳しい暑さで・・・
お手伝いに行っている畑の脇道に、見上げるほどの大きな山葛が茂っておりまして・・・
紫紅色の花が、あちらこちらに咲きはじめていました。

「山葛に わりなき花の 高さかな」

明治時代を代表する俳人・歌人「正岡 子規(まさおか しき)」が詠んだ句です。

◎葛(くず)・葛の花・山葛→秋の季語
◎わりなき→理無い・理屈を超えた・理屈では説明がつかない

葛は “秋の七草” の一つとして古くから親しまれていますね。
ひと夏で10mぐらい成長し、まわりをツルでおおってしまうほどの強い生命力があります。
葛の花は茂った葉っぱの中で、ちらちらと見え隠れしていますので、
じっくりと近づいて見ないと見過ごしてしまいます。

厳しい残暑が続いておりますが、
紫の綺麗な花をたくさん咲かせて、秋の訪れを知らせてくれているようです。
帰り道では、萩の花も咲きはじめていました♡
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風のまま 芙蓉の花の ひろがりて

2024年08月25日 | 夏の花


暑い日が続いておりますが、ツクツクボウシの鳴き声が聞こえるようになり、
厳しい暑さが少しずつでもおさまってくれることを願っています。

週に1回〜2回ほどのペースで友人の畑へお手伝いに行っておりまして・・・
夏の時季は10時過ぎには危険な暑さになってしまいますので、
早朝の7時ごろに自転車で畑へ向かっています。

畑の近くのお宅の前に大きな芙蓉(ふよう)の木がございまして・・・
いつも綺麗な花が咲いています♡

「風のまま 芙蓉の花の ひろがりて」

大正時代から昭和時代に活躍された俳人「後藤 夜半(ごとう やはん)」が詠んだ句です。

◎芙蓉(ふよう)の花→夏の季語

芙蓉の花は、早朝に咲いて夕方に萎んでしまう一日花ですので、
美しい花姿にいつも見惚れています♡

畑で育てている真っ白なオクラの花も、ほんとうに綺麗です。
朝の涼しい風の中で、心地よさそうに咲いている花々を見つけますと、
とても嬉しくなりますね♡
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向日葵の 空かがやけり 波の群

2024年08月10日 | 夏の花


残暑お見舞い申し上げます。
連日にわたり厳しい暑さが続いていますね。
くれぐれもご自愛くださいね♡

先日、ひまわり畑で仲良く肩を組んで、笑顔いっぱいの甥っ子と姪っ子の画像が届きました。
夏休みに家族で石川県へ旅行に行っていて・・・
綺麗な向日葵の群生を見つけたそうです♡

「向日葵の 空かがやけり 波の群」

大正時代から昭和時代に活躍された俳人「水原 秋桜子(みずはら しゅうおうし)」が詠んだ句です。

◎向日葵(ひまわり)→夏の季語

夏空に輝くように咲いている向日葵たちは、ほんとうに綺麗ですね。
厳しい暑さの中で、太陽の方を向いて凛として咲く姿に、
ひたむきな強さを感じます。
一夏毎に逞しく成長する二人のことを応援してくれているようですね♡

*   *   *   *   *   *   *   *   *   *
この度の地震により被害にあわれた皆様に、心からお見舞い申し上げます。
被災された皆様の安全と一日も早い復旧を祈念しております。
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ふいと来て 見るもうれしや 蓮の花

2024年07月17日 | 夏の花


電車とバスを乗り継いで30分ほどの場所に大きな蓮池のある公園がございまして、
公園のホームページには、
“先月から蓮(はす)の花が咲きはじめ、毎日新しいお花が咲き続けています。”と掲載されていました。

一昨日も朝から雨がふったりやんだりのお天気でしたが、
9時過ぎに雨があがりましたので、急に思い立って公園へ向かいました。

蓮の花が開花するのは早朝で、午前7時〜9時ごろには満開となり・・・
お昼頃には花が閉じてしまいます。

早朝から雨がふっていましたので、
満開の時間が少しでも遅れてくれることを期待しながら、
10時過ぎに公園の蓮池に到着しました。

「ふいと来て 見るもうれしや 蓮の花」

明治時代を代表する俳人・歌人「正岡 子規(まさおか しき)」が詠んだ句です。

◎ふいと→思いがけず。突然。急に。ふと。
◎蓮の花(はすのはな)→夏の季語

今年も開花が早く、咲いている花の数は少なかったのですが、
偶然にもベンチの前に待ってくれていたかのような大きくて美しい花が咲いていました。

蓮の花は、ほんとうに美しいですね♡
仏教とも深い関わりがありますね。
先日、京都でお義母さんの一周忌と新盆の法要を無事に終えることができまして・・・
ベンチに座って皆んなの笑顔を思い浮かべながら、風にゆれる美しい花たちに癒されました♡
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和を以て 桔梗の五瓣 ととのへり

2024年07月09日 | 夏の花


7月に入り、連日厳しい暑さが続いております。
くれぐれもご無理をなされませんよう、お体に気をつけてお過ごしくださいね♡

小庭では桔梗が咲きはじめました。
今年は記録的な猛暑日が続き心配しておりましたが、
ふたつの花が仲良く咲きそろいまして・・・
可愛らしい花姿に癒されております♡

「和を以て 桔梗の五瓣 ととのへり」

昭和時代から平成時代にかけて活躍された俳人「丸山 海道(まるやま かいどう)」が詠んだ句です。

◎和を以て(わをもって)→仲良くすること

◎五瓣(ごべん)→5つの花びら

“和を以て”といえば・・・
聖徳太子の十七条の憲法の第一条に記されております、
「和をもって貴し(尊し)と為す」いう言葉が知られていますね。

“何事を行うにも人々が仲良く和合してゆくことが大切である”
もうすぐパリオリンピックがはじまりますが、
先日、戦争で悲しい表情をされていた選手の皆さんの姿に心が痛みました。

悲しい戦争が一日でも早く終わりますように・・・
きっと世界中の方々が平和を願い続けていらっしゃることと思います♡
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そよ風に 雲の匂ひや 夏薊

2024年06月28日 | 夏の花


今日は雨の一日ですね。
昨日までは暑い日が続いておりましので、少しほっとしています。

3月下旬ごろから友人の畑へお手伝いに行っておりまして・・・
お手伝いと言いましても、ほとんど役には立っていないのですが、
自転車で約30分ほどの場所に畑が広がっています。

畑には週1回ほどのペースで行っておりまして・・・
先日、道端に背丈が1m近くある大きな薊(あざみ)を見つけました。
とても大きな薊で、たくさんの蕾をつけて気持ち良さそうに咲いていました♡

「そよ風に 雲の匂ひや 夏薊」

大正時代から昭和時代に活躍された俳人「佐野 青陽人(さの せいようじん)」が詠んだ句です。

◎夏薊(なつあざみ)→初夏から夏の間に花を咲かせる薊・夏の季語

自転車でアップダウンのある山道を通って畑へ行っているのですが、
我が家の自転車は、変速機能がない普通の自転車で・・・
上り坂では自転車を引いて歩いています。

今月から気温が高く暑い日が続いておりましたので、
畑作業を終えた後は汗びっしょりで・・・
帰りの上り坂は大変なのですが、
山道ですので木陰を歩いておりますと、時々涼しい風が通り抜けます。
道端には紫陽花や薊などの初夏の花々が咲いておりまして・・・
季節の花々と採れたて野菜に元気をもらっています♡
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