日本の花・花を詠んだ句

日本に咲いている四季の花・花を詠んだ句を紹介します♪

水仙花 よくよく冬に 生れつき

2024年01月11日 | 冬の花


寒中お見舞い申し上げます。
今年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

関東地方では、先日まで季節はずれの暖かい日が続いておりましたが、
今日は北風が吹く寒い一日となりました。
お風邪などひかれませんよう、あたたかくしてお過ごしくださいね♡

この時季になりますと・・・
あちらこちらで日本水仙の可愛らしい花が咲きはじめます。
やさしい香りにも癒されています。

「水仙花 よくよく冬に 生れつき」

江戸時代に最も活躍された女流俳人「加賀 千代女(かがの ちよじょ)」が詠んだ句です。

◎水仙花(すいせんか)→水仙の花・冬の季語

日本水仙は、冬の厳しい寒さの中で咲く姿から「雪中花(せっちゅうか)」とも呼ばれています。
こちらでは初雪はまだなのですが、真っ白な雪の中で咲く花姿も楽しみしております♡

*    *    *    *    *    *    *    *    *    *
この度の令和6年能登半島地震により被害にあわれた皆様に
心よりお見舞い申し上げます。
被災された皆様の安全と一日も早い復旧を祈念しております。
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シクラメン 花のうれひを 葉にわかち

2023年12月27日 | 冬の花


今年も残すところあと僅かとなりましたね。
一年が経つのは、ほんとうに早いですね。

10月下旬に近所のホームセンターでガーデンシクラメンの小さな苗を見つけました。
蕾もなく葉っぱだけの状態で、タグには「赤」と記されおりまして・・・
1株150円で販売されていました。

シクラメンを育てるのは初めてで・・・
ちゃんと咲いてくれるのかと少し心配しながらも、
ビニールポットから苗を取り出し、ひとまわり大きな鉢に植替えをして、
蕾が出てくるのを楽しみにしながら大切に育てていました。

11月下旬になり・・・
蕾が出てきたのですが、蕾の色が白でした。
このまま白が咲くのかなぁ・・・と思いながら育てておりましたら、
蕾の色が少しずつ赤に変化してゆきました。

12月中旬ごろ・・・
真っ赤なハートのような可愛らしい花が咲きはじめました♡

「シクラメン 花のうれひを 葉にわかち」

大正時代から昭和時代に活躍された俳人・劇作家「久保田 万太郎(くぼた まんたろう)」が詠んだ句です。

◎うれひ→心配ごと
◎わかち→わかち合うこと・互いに共有すること

長い戦争が続いている状況を心配しながら新年を迎えますが、
偶然にもクリスマスの頃に花が咲きそろいまして・・・
可愛らしい花々から元気をもらっています♡

悲しい戦争が一日でも早く終わりますように・・・
きっと世界中の方々が平和を願い続けていらっしゃることと思います♡

*    *    *    *    *    *    *    *    *    *    *
いつも私の拙いブログをお読みくださり、
温かく見守ってくださっている皆様に、心から深く感謝申し上げます。
来年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
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この宮の 秋に応へて 紅葉はや

2023年12月06日 | 秋の花


師走を迎え、何かと慌ただしい日々をお過ごしのことと存じます。
くれぐれもご無理をなされませんよう、
お身体に気をつけてお過ごしくださいね♡

先日、久しぶりに東京方面へ行く機会がございまして・・・
湯島天満宮へお参りに行きました。

平日だったのですが、たくさんの方々が参拝にいらっしゃっていました。
甥っ子の高校受験のお守りをいただいてから御朱印の受付をしまして、
番号が呼ばれるまで境内を散策しておりましたら、
とても大きな紅葉(もみじ)の木がありました。

「この宮の 秋に応へて 紅葉はや」

昭和時代に活躍された俳人「高濱 年尾(たかはま としお)」が詠んだ句です。

◎応えて(こたえて) → 応じる
◎紅葉は(もみじは) → 紅葉の葉・秋の季語

高濱年尾は、高浜虚子の長男として知られていますね。
「年尾」という名は、正岡子規から命名されたそうです。

虚子は2男6女という子沢山で、とても子煩悩だったことも有名です。
俳句は虚子の手ほどきを受けて、中学時代から始められたそうです。
穏やかな心で詠まれた素敵な句ですね♡
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すみずみに つつましやかに 小菊あり

2023年11月10日 | 秋の花


立冬を迎え、あちらこちらから紅葉の便りが聞こえるころとなりました。
季節の変わりめ、お風邪などひかれませんよう、
お身体に気をつけて過ごしくださいね♡

一昨日、小庭の小菊たちの開花がはじまりました。
いろいろな小菊を育ているのですが、まん丸の白い小菊が一番最初に咲きました。
まん中部分に、ほんのり黄色が入っているお気に入りの品種です♡

「すみずみに つつましやかに 小菊あり」

明治時代から昭和時代初期に活躍された俳人・小説家「高浜 虚子(たかはま きょし) 」が詠んだ句です。

◎小菊→秋の季語
◎つつましやかに→もの静かで上品である様子

関東地方では11月に入っても気温の高い日が続いておりましたが、
今日は秋の深まりが感じられる一日となりました。
ようやく本格的な冬支度ができそうです。

小庭の植物たちも冬の準備をはじめているようです。
夏越しをしたクリスマスローズの新芽は、ずいぶん大きくなってきました。
千両の実も大きくなり、沈丁花も花芽をつくりはじめているようです。
紫陽花や金糸梅、ブルーベリーは、少しずつ落葉しながら休眠期を迎えます。

一年を通して植物たちの可愛らしい姿から元気をもらっています。
今年も冬支度と大掃除、少しずつ頑張りたいと思います♡( ⁎ᵕᴗᵕ⁎ )
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青天へ 吹き上げらるゝ 尾花かな

2023年10月12日 | 秋の花


関東地方では、さわやかな秋晴れの日が続いています。
寒暖の差が大きい時季ですので、体調に気をつけてお過ごしくださいね♡

川沿いの公園を散策しておりましたら、
薄(すすき)の穂が秋風に吹かれて、とても心地よさそうでした。

「青天へ 吹き上げらるゝ 尾花かな」

大正時代から昭和時代に活躍された俳人「野村 泊月(のむら はくげつ)」が詠んだ句です。

◎尾花(おばな)→薄の花穂(かすい)・秋の七草の一つ・秋の季語

「薄・芒(すすき)・尾花」は、俳句歳時記の季語「秋・三秋(さんしゅう)」の植物の一つになります。
三秋とは秋季の三ヶ月で、初秋、仲秋、晩秋へと秋が深まってゆきます。

白粉花(おしろいばな)、鶏頭(けいとう)、菊(きく)、萩(はぎ)、葛(くず)など・・・
秋に咲く花々も三秋の植物になります。

その中でも秋の深まりとともに変化してゆく薄は、
「薄」「花芒」 「芒野」 「糸芒」 「尾花」「芒散る」 「尾花散る」などの季語として用いられ、
古くから多くの俳人や歌人たちが詠まれた句に登場しています。
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何よりも 曼珠沙華咲く 頃待たる

2023年09月22日 | 秋の花


お彼岸を迎え、暑さも少しずつ和らいできました。
一昨日の夕方、いつもの場所に慎ましく咲いている白曼珠沙華を見つけました♡

紅の曼珠沙華も大好きなのですが、
美しく透きとおるような純白の花姿には、いつも見惚れてしまいます。

「何よりも 曼珠沙華咲く 頃待たる」

昭和時代から平成時代に活躍された俳人「山口 誓子(やまぐち せいし)」が詠んだ句です。

◎曼珠沙華(まんじゅしゃげ)→彼岸花(ひがんばな)の別名・秋の季語

秋のはじまりを告げる花として、古くから親しまれている曼珠沙華・・・
中国から海を越えて渡来・帰化した植物として知られています。

仏教では「白くやわらかな花」、「天界の花」とされており、
曼珠沙華は「天上の花」という意味を持つそうです。

9月を過ぎましても厳しい残暑が続いておりますが、
曼珠沙華の花が咲きはじめますと、
暑さも少し和らいでくれるように思います。
夕方の虫たちの聲とともに秋の訪れを感じています♡
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白さるすべり 風に膨らむ 夕まぐれ

2023年08月20日 | 夏の花


残暑お見舞い申し上げます。
お盆を過ぎましたが、連日にわたり厳しい暑さが続いています。
くれぐれもご無理をなされませんよう、お身体に気をつけてお過ごしくださいね♡

夕方に自転車で走行しておりましたら、道沿いに “白さるすべり”が咲いていました。
風にゆれて涼やかに咲く花姿に癒されました。

「白さるすべり 風に膨らむ 夕まぐれ」

昭和時代から平成時代に活躍された女流俳人「渡邉 千枝子(わたなべ ちえこ)」が詠んだ句です。

夏から秋にかけて(約百日)、ふんわりとした紅色の花を次々に咲かせることから、
漢字では「百日紅(さるすべり)」と書いて「ひゃくじつこう」とも呼ばれています。

俳句の季語では、白色の花は「百日白(ひゃくじつはく)」というそうです。

暑い夏の盛りに美しく咲く百日紅と百日白・・・
江戸時代に中国から伝来し、当時は神社や寺院などに多く植えられていたそうです。
現在は街路樹などとして親しまれていますね。

大きな樹木の下は、夏の日ざしを避ける木陰ををつくってくれます。
木陰から見上げる夏空と、ふんわりとした美しい花々・・・
毎年楽しみにしている夏の風景です♡

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台風7号により被害にあわれた皆様に心からお見舞い申し上げます。
皆様の安全と一日も早い復旧を祈念しております。
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蓮白し もとより水は 澄まねども

2023年07月25日 | 夏の花


各地で梅雨明けが発表されて厳しい暑さが続いていますね。
くれぐれもお身体に気をつけてお過ごしくださいね♡

三重県の親戚の方より蓮(はす)の画像が届きました。
今年は開花が早く、見頃のピークは過ぎてしまいましたが、
まだ咲いてくれていた花々を見ることができたそうです。

真っ白な白蓮(びゃくれん)は、ほんとうに美しいですね。
古くから「蓮の花は 泥より出でて 泥に染まらず」と言われておりまして・・・
“清らかな心”のような美しい花として親しまれています。

「蓮白し もとより水は 澄まねども」

江戸時代に最も活躍された女流俳人「加賀 千代女(かがの ちよじょ)」が詠んだ句です。

◎蓮(はす)→夏の季語
◎もとより→昔から
◎ども→ ・・・けれど

先日、京都に居ります義母が安らかに天国へ旅立ちました。(行年八十五歳)
蓮の花は仏教とも深い関わりがありますね。
蓮の花の上に仏様が座られていたり、仏像の台座には蓮の花があしらわれています。

仏さまになったお義母さんは蓮の花の真ん中に座って・・・
私たちを笑顔でずっと見守ってくださっていることと思います♡

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秋田県の記録的大雨により、
被害にあわれた皆様に心からお見舞い申し上げます。
皆様の安全と一日も早い復旧を祈念しております。
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百合咲けば 百合の高さに もの思ふ

2023年06月15日 | 夏の花


関東地方も梅雨入りが発表され、雨が降ったりやんだりのお天気が続いています。
この時季は気温が上がり蒸し暑くなったり、気温が下がり梅雨寒になったり・・・
どうぞ体調に気をつけてお過ごしくださいね♡

梅雨の時季の花と言えば・・・
紫陽花(あじさい)が見頃を迎えておりますが、
道沿いに紫陽花と一緒に元気に咲いている百合(ゆり)の花を見つけました。

花が上向きに咲いているので「スカシユリ」という品種になります。
スカシユリの原種は、海岸の砂浜や山地に自生しています。
江戸時代に栽培種がつくられ、日本を代表する園芸種になったそうです。

「百合咲けば 百合の高さに もの思ふ」

昭和時代から活躍されている女流俳人「小檜山 繁子(こひやま しげこ)」が詠んだ句です。

小檜山さんは樺太(サハリン)で生まれ、
女学校時代(中学生)に敗戦を迎え、
昭和22年(1947年)、お父様の故郷である福島県へ移られたそうです。

私の義父も小学生の頃に樺太で過ごしておりまして・・・
昭和19年(1944年)にお母さんと弟さんを病気で亡くし、
引き揚げ船で北海道へ渡り、終戦を迎えました。

当時は小学校5年生で、
だんだん戦争が激しくなり、食べるものが少なくなり・・・
栄養失調が原因で多くの方が犠牲になっていた戦況を話しておりました。

終戦後、小檜山さんは青春期の大半を結核療養所(東京)で過ごされ、
療養所で俳句を学ばれたそうです。
療養所句会には車椅子で出席されていたそうです。

夏に美しく咲く百合の花々・・・
戦争を体験された方の様々な想いが込められているようにも感じられます。

現在、ウクライナとロシアの戦争が続いています。
悲しい戦争が一刻も早く終結され、安心して平和に暮らせるようになりますことを
世界中の人々が願っていることと思います。
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あぢさゐの 鞠のかなたの 空のこる

2023年05月31日 | 夏の花


明日から6月ですね。
雨の日が多くなり、梅雨入りする地域も増えてきました。
東海・近畿地方では、10年ぶりに5月の梅雨入りとなったそうです。
雨で気温の低い日が続いております。
お風邪などひかれませんよう、お身体に気をつけてお過ごしくださいね♡

小庭の紫陽花(あじさい)も綺麗に色づいてきました。
透き通った空のようなブルーの紫陽花です。

「あぢさゐの 鞠のかなたの 空のこる」

昭和時代に活躍された女流俳人「柴田 白葉女(しばた はくようじょ)」が詠んだ句です。

◎あぢさゐ→紫陽花(あじさい)
◎鞠→まり
◎かなた→あちらこちら

四季咲きの紫陽花を小さな苗から育てて5年目になるのですが、
剪定する箇所や時季を誤ってしまいますと花が咲いてくれなっかったり・・・
また、花の下から2〜3節目を剪定することが推奨されておりますが、
そのように育てておりましたら、1メートルを超えるくらい大きくなってしまったり・・・
色々と苦戦しながら育てております。

試行錯誤している中・・・
花が終わりかけの6月〜7月(梅雨明け前)でしたら、
低い位置でも元気そうな脇芽があれば、
その脇芽の上で剪定しますと背丈を低くすることができますし、
花芽がつくられる前の剪定になりますので、
翌年も開花してくれる可能性が高いことを教えていただきました。

そして、冬に落葉して休眠期に入ってから、
花芽を残して古い枝や交差している枝を剪定し、樹形を整えてあげるのが良いそうです。
ちなみに、ぷっくりした丸い形が花芽、尖った形が葉芽になります。
理想の樹高をキープしながら毎年開花させることは、とても難しいとおっしゃっていました。

何度も失敗ばかりで花が咲かなかったり、大きくなり過ぎたり・・・
紫陽花もビックリしているかもしれませんね。

剪定をしないと品種によっては、2m〜3mほどまで大きくなるそうです。
自由にのびのびと育ててあたいところですが、
我が家の小庭では難しい状況です。
今年は一段と大きく育ち、たくさんの花を咲かせてくれました。

四季咲きの品種ですので、あまり大きくなり過ぎるのも負担になってしまうようです。
教えていただいた剪定をしながら、大切に育ててゆきたいと思っております♡
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