日本経済新聞 6月5日 地方経済面
大阪府内の大学や企業、自治体が協力して疲労軽減や癒やしを目的とするビジネスへの取り組みを活発化している。疲労を軽くする成分の研究成果を生かして飲料や食事メニューを商品化。従業員の疲労度を検診する企業向けサービスも登場した。府を中心に製品・サービスの癒やし効果を評価する事業も始動しており、大阪発の新産業を産学官で育成する。
東証マザーズ上場の総医研ホールディングス(HD)は、鶏の翼の付け根の胸肉に含まれる成分「イミダゾールペプチド」に、はちみつ、果汁と混ぜた健康飲料を製品化。全額出資子会社の日本予防医薬(大阪府豊中市、高橋丈生社長)を通じ、7月に「イミダペプチド」の商品名で本格販売する。
イミダゾールペプチドは白鳥の場合、胸肉100グラム当たり600ミリグラム程度含まれるとみられる。総医研HDは大阪市立大学、製薬・食品企業などと共同研究を進めた結果、イミダゾールペプチドに細胞の機能低下を防ぎ疲労を軽くする効果があることを科学的に実証した。1本30ミリリットル入りで希望小売価格は10本入り1箱2500円。当初は月1500箱の販売を見込む。
大阪市と大阪市大は給食会社の一冨士フードサービス(大阪市、山岡直方社長)と協力し、鳥の胸肉を使用したメニューを開発した。5月から6月12日まで同市役所の食堂で「疲労回復を考えたランチ」として販売中。
大阪大学、大阪市大や企業数社が出資して昨年1月設立した産業疲労特定検診センター(大阪市、倉恒邦比古社長)は今春、企業・事務所の従業員の疲労検診サービスを本格的に始めた。本人が自覚しないものの、放っておくと悪化しそうな隠れた疲労を発見して早期治療につなげる。
企業に簡易検査システムを月7万円(標準価格)で貸し出し、従業員の心拍数の変動を測定。事前に記入した問診表と合わせて、疲労が蓄積していないかを解析ソフトで判定する。
推奨マーク交付
行政も疲労軽減・癒やしビジネスの振興策に力を入れている。
大阪府は今春、産学官で組織する「大阪健康サービス産業創造協議会」で各種製品・サービスの癒やし効果を科学的に評価する事業を始めた。
第1弾として人に風を直接当てない「つつみこむ気流(冷房)」機能を備えたシャープ製のエアコンに同協議会の推奨マークを交付。マッサージチェア製造販売のフジ医療器(大阪市、町田一郎社長)など府内2社の製品には推奨マークに次ぐ評価の応援マークを交付した。
大阪府内の大学や企業、自治体が協力して疲労軽減や癒やしを目的とするビジネスへの取り組みを活発化している。疲労を軽くする成分の研究成果を生かして飲料や食事メニューを商品化。従業員の疲労度を検診する企業向けサービスも登場した。府を中心に製品・サービスの癒やし効果を評価する事業も始動しており、大阪発の新産業を産学官で育成する。
東証マザーズ上場の総医研ホールディングス(HD)は、鶏の翼の付け根の胸肉に含まれる成分「イミダゾールペプチド」に、はちみつ、果汁と混ぜた健康飲料を製品化。全額出資子会社の日本予防医薬(大阪府豊中市、高橋丈生社長)を通じ、7月に「イミダペプチド」の商品名で本格販売する。
イミダゾールペプチドは白鳥の場合、胸肉100グラム当たり600ミリグラム程度含まれるとみられる。総医研HDは大阪市立大学、製薬・食品企業などと共同研究を進めた結果、イミダゾールペプチドに細胞の機能低下を防ぎ疲労を軽くする効果があることを科学的に実証した。1本30ミリリットル入りで希望小売価格は10本入り1箱2500円。当初は月1500箱の販売を見込む。
大阪市と大阪市大は給食会社の一冨士フードサービス(大阪市、山岡直方社長)と協力し、鳥の胸肉を使用したメニューを開発した。5月から6月12日まで同市役所の食堂で「疲労回復を考えたランチ」として販売中。
大阪大学、大阪市大や企業数社が出資して昨年1月設立した産業疲労特定検診センター(大阪市、倉恒邦比古社長)は今春、企業・事務所の従業員の疲労検診サービスを本格的に始めた。本人が自覚しないものの、放っておくと悪化しそうな隠れた疲労を発見して早期治療につなげる。
企業に簡易検査システムを月7万円(標準価格)で貸し出し、従業員の心拍数の変動を測定。事前に記入した問診表と合わせて、疲労が蓄積していないかを解析ソフトで判定する。
推奨マーク交付
行政も疲労軽減・癒やしビジネスの振興策に力を入れている。
大阪府は今春、産学官で組織する「大阪健康サービス産業創造協議会」で各種製品・サービスの癒やし効果を科学的に評価する事業を始めた。
第1弾として人に風を直接当てない「つつみこむ気流(冷房)」機能を備えたシャープ製のエアコンに同協議会の推奨マークを交付。マッサージチェア製造販売のフジ医療器(大阪市、町田一郎社長)など府内2社の製品には推奨マークに次ぐ評価の応援マークを交付した。