武田邦彦教授のブログを引用させていただきます。
この世は畢竟因果応報!
被災され未だに苦しみ続けている方、魚・牛乳・野菜・肉
汚染された食材をそれとは知らずにたべなければならぬ幼児たち・・・
多くの罹災者のうらみ・つらみ・怨念・苦しみ・悲しみをまえにして、
どの面さげて東電の屑どもは退職金を受け取れるのだろうか?
このくそ会社と幹部をこのままま放置しておいていいのだろうか?
許されざる者の筆頭こそは2億円を受け取った社長だろう。
事故も起こすべきではありませんでしたが、起こってしまったことは受け入れざるを得ません。でもその被害を最小限にすることは私たちの責務です。
相変わらず東電は事故後に退任した社長に2億円の退職金を出し、ヨウ素131やセシウム137といった猛毒をまいた人の家の掃除にも来ないという状態です。政府も6ヶ月を経て福島の除染にまったく人手を出していません。東電は解散、政府は転覆しなければならないでしょう。
セシウム137の経口致死量は人間で0.1ミリグラム(計算上)、犬を使った動物実験では0,4ミリグラムという値が報告されています。私たちが知っている毒物の中で猛毒とされている青酸カリでも致死量は200ミリグラム(人体、経口)ですから、500倍から2000倍、つまりおおよそ3桁(1000倍)も強い毒性を持ちます。
そのセシウム137を福島などに蒔いた会社の社長が、それを綺麗にせず、なぜ2億円の退職金をもらえるのでしょうか? 今、彼はどこにいるのでしょうか? 日本はまったく平衡感覚を失ったように見えます。
さらに、猛毒の物質が東電によって田畑にまかれているのにそのまま稲を植えたり、道路にまかれているのに除染をしなかったり、青酸カリより強い毒物が入った野菜を売ったり、どうしたのでしょうか? どうも「セシウムは猛毒」ということが頭に入らないとしか思えません。
(お医者さんに:1年1ミリの被曝限度には異論があるお医者さんが多いのですが、セシウム137の経口毒性は動物実験もあり、計算もでき、これらの毒性を示したのは医師などを含む研究者であることも理解し、それらのデータと調和した発言を求めます。)
さらに「汚染された野菜を食べないとはどういうことか!」とお母さんを怒鳴った人、「ベクレルを測定しない花火は打ち上げろ!」と言った人は、もう一度、次のように怒鳴って欲しい。「青酸カリを飲め!」、「青酸カリを花火と一緒に空にぶちまけろ!」 そういえばいくら抜け殻になっていても、自分が何を言っているのかを気がつくでしょう。
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【福島、東北の方へはじめて呼びかけます】
福島の人も辛いでしょうけれど、自分たちが被害者であることに気がつき、他の日本人を傷つけるのではなく、ともに力を合わせて政府と東電に3月10日以前の生活を取り戻すように言動を統一することを希望します。私が「青酸カリを田畑に蒔いたようなものだから、それを除いてから作物を植えるべきだ」と発言したことに対して、「そんなこと言うな!」というご批判が多かったのですが、やはり厳しい事実をかくしても、事態の改善は遅れるのではないでしょうか。大人が事実を知ることを拒否すると、その被害は子供に及びます。
同じく私が「東北の野菜は食べないように」という発言も福島を中心に一関や郡山などから強いご批判がありましたが、汚染された食材を出荷するということは、「青酸カリより強い毒物がついている野菜を我が子に食べさせなければならない」という親を作るということであり、親御さんの気持ちを少しでも理解してあげてください。 もし、「東北」というくくりが問題なら、「ベクレル表示」か「セシウムのマイクログラム表示」をしてください。そうすれば「東北」という括りは無くなります(農水省は「細かい産地区分をするな」という趣旨の通達を出していることも多くの人が知っています。それに従っているということになると被害者が被害者を苦しめることになります。)
今回の甲状腺異常の10人の子供は被曝が原因では無い可能性もありますが、私たちが被害者どうして非難し合ったり、除染しないで安全な生活を送ろうとしたり、時には挫折したくなる気のゆるみに対する警告と受け取った方が良いと私は思います。政府やマスコミは子供の甲状腺に異常が見られたことの報道を控えるか、「10人は被曝が原因とは限らない」という理由にもならない(万が一でも子供を被曝させないという気持ちのない)ことのキャンペーンを打ってくるでしょうけれど、それに誤魔化されないようにしたいと思います。)
(平成23年10月5日)
武田邦彦