50のひとり言~「りぷる」から~

言葉の刺激が欲しい方へ。亡き父が書きためた「りぷる」(さざ波)を中心に公開します。きっと日常とは違った世界へ。

「ぼくには彼女の気持ちが・・・

2015-04-11 18:14:18 | 小説
「ぼくには彼女の気持ちがわかりません。おじさまの話は何となくわかります。でもぼくらはいつでも対等なんです」
アイデンティティが大事とか、クモはクモでそういわれても理解し難かった。
「だって、互いに意識しあって、そこに愛が生まれるもんでしょう。彼女の気持ちがわからない」
「それは、それはだな。そのこにはないものねだりのとこがあって、きっと寂しがり屋なんだろう」

(つづく)