「ぼちぼち舞台も跳ねるところ。帰りましょう」
「はい」
といった若者を耳に入れながらクモはロビーの椅子を立った。そうして、途端に皮張りのドアが開くと観客たちが押し寄せてきた。追われるようにして街路に飛びだし、ネオン街の闇に迫られていくうちに、
「ぼくは結構しあわせなんだ」
と若者がぼそりと呟いた。そうだともさ君らは・・・・・・。
(つづく)
「はい」
といった若者を耳に入れながらクモはロビーの椅子を立った。そうして、途端に皮張りのドアが開くと観客たちが押し寄せてきた。追われるようにして街路に飛びだし、ネオン街の闇に迫られていくうちに、
「ぼくは結構しあわせなんだ」
と若者がぼそりと呟いた。そうだともさ君らは・・・・・・。
(つづく)