50のひとり言~「りぷる」から~

言葉の刺激が欲しい方へ。亡き父が書きためた「りぷる」(さざ波)を中心に公開します。きっと日常とは違った世界へ。

蜘蛛の女が疾うに・・・

2015-04-29 19:41:50 | 小説
蜘蛛の女が疾うに退散したのだから、もうよしなさい・・・・・・と女の声を男は胸の中でくりかえした。その時小公園の女らにいっせいに見つめられた、そんな気がして、
「それがよろしい。姪も彼の妻となってこうなるのかな。予想がつきそうだ、しかし」
と呟いた。

(つづく)