50のひとり言~「りぷる」から~

言葉の刺激が欲しい方へ。亡き父が書きためた「りぷる」(さざ波)を中心に公開します。きっと日常とは違った世界へ。

都会はまわりに刺激が・・・

2015-04-16 21:50:54 | 小説
都会はまわりに刺激があふれずぎて、個人の間が置き去りにされている。そんなニュアンスの彼の声で、姪の愛情をいうのだったろう。苦い口にクモの方から乗ってみた時にようやく彼に彼女にも、ある距離が確かめられてきだしたが、クモには過去の姿がちょうど劇場を立ち去る客の姿に似て消えかける。

(つづく)