久々にブートを購入。
ツェッペリンのブートももはやアップグレードばかりで、まあそれも仕方がないんですが、それでもまだまだ新音源が出てきます。今回は1971年のデンマーク公演。なんと51年前の音源ですよ?今までどこにどうやって眠っていたのか不思議ですが、こうやって陽の目に出たことを嬉しく思います。
肝心の音ですが、インフォにもある通り全然聞ける音です。未発表の当時のオーディエンスものとしては、むしろ想像以上でした。
そしてなんといってもこちらも想像を越えてくるロバート・プラントの高音での節回し!これは高音がでたこの時期ならではの歌唱ですね。
Communication Breakdownの終盤で録音終わるとあり、どこで終わるのかなと思いましたがほぼ演奏終わるあたりあたりまで収録されていました。
全体的に聞きやすいんですが、ちょいちょい音切れがありそれがちょっと耳障りでしたが、内容もありこれは聞き返したくなる内容です。
↓レーベルインフォ
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Fyens Forum, Odense, Denmark 4th May 1971
リリースを控えたアルバム「IV」収録曲のライブ試験投入が行われたことでマニアに伝説化されている1971年5月のステージ。この時期は当初短期スカンジナビアン・ツアーとして日程が組まれていたものの、結局最初の二回のショーをこなした後でツアーの予定がすべてキャンセルされてしまい、あらゆる意味で貴重な時期と化したのでした。音源の数が少ないのはもちろん、ショーそのものの数が限られていたという。
そうした状況において初日である5月3日のコペンハーゲン一択という状況となってしまったのですが、何しろ「Four Sticks」に「Gallows Pole」という超レア・レパートリーが聞かれるというのはもちろん、音質自体が十分に聞きやすいオーディエンス録音であったことから、誰もがこの日の音源で満足し、今年に入ってからも新たな決定版としてベストセラー続行中の「COPENHAGEN 1971」がリリースされたばかり。
むしろコペンハーゲン以外の音源が登場することなどありえないだろう…とすら思われていた71年5月ですが、今年に入って翌日にオーデンセで行われたショーを捉えた音源が存在するとの情報がマニアの間で囁かれ始めます。単にそうした噂が飛び交うだけでなく、しっかりテープに収録されたトラックリストまで公表されたときた。春ごろから囁かれ始めた衝撃的な情報にマニアが当然色めきだった訳ですが、案の定公開される気配がない。一時は「やはり噂止まりだったのか…」と落胆しかけすらしたところ、夏の終わりになって遂にZEPマニアの聖杯が明らかになりました。
あまりにも貴重な時期の記録ですので、存在するというだけでも掛け値なしにマニア狂喜な発掘だった訳ですが、それでも気になるのはオーディエンス録音のクオリティ。いざ蓋を開けてみれば50年もの間に渡って眠り続けていたテープだったとは思えないほど聞きやすく、それはコペンハーゲンの音像を遠くして少し荒くした状態だと例えれば想像してもらえるでしょうか。轟音で演奏のディティールも掴めないようなビンテージ・クオリティでは(まったく!)なく、ややヒスノイズが気になるものの、それでも十分に聞きこめるレベルなのです。
もっともYouTube上に姿を現した際にはピッチが30%も下がった状態でしたので、そこはきっちりアジャスト。遂に姿を現してくれた聖杯を前にして真っ先に聞かれた方も多いかと思われますが、その中でピッチの違和感を覚えた人は少なくなかったはず。せっかくの歴史的発掘ですし、なおかつ限定プレスCDでのリリースとくればそこは抜かりはありません。
面白いことに当日の写真を見るとロバートもジミーも前日のコペンハーゲンとまるで同じファッションにてステージに上がっており、一見するとコペンハーゲンと区別がつかないくらい。ですが、背景が明らかに前日とは異なっており、そこで別の日だと判別できるでしょう。73年以降のようなはっきりとしたステージ衣装が用意される前のZEPらしい姿でした。
そして遂にベールを脱いだオーデンセ公演ですが、序盤から「IV」リリース以前ならではの奔放かつ創造的なステージが全開。それこそ一日変わると演奏が変わるZEPの面目躍如ともいえ、まず「Dazed And Confused」ではジミーがボウイングで観客を煽り、それに合わせたテンポでジミーが弓を弾くという珍しい場面が。さらに「Stairway To Heaven」の歌詞「echo with laughter」をレコードよりも高いメロディで歌い上げるロバートなど、どれもこの時期ならではの自由で縛られない演奏ぶりが輝きを放っている。
そして何と言っても前日に続いて披露されたレア・レパートリー二曲。「Gallows Pole」こそ、その後も何度かステージで試されたことが現在では判明していますが、「Four Sticks」に関しては遂に2テイク目のライブバージョンが登場。しかも初披露だった前日よりも明らかに破壊力を増した演奏が実に印象的。このまま演奏し続ければモノになったかもしれません。思えばこれら二曲のコペンハーゲンでのテイクを収めた10インチ・ブートが登場したのを皮切りとして、ずっと同音源をマニアが聞き続けてきた「Four Sticks」が2022年になって新ライブバージョン発掘とはあまりにも感慨深い。
破壊力と言えばロバートのスクリーミングも71年5月ならではの炸裂ぶりが随所で捉えられているのも魅力でしょう。演奏だけでなくロバートの炸裂唱法も要したことから「Four Sticks」が短命に終わってしまったのだと思われますが、それだけにこの日の炸裂ぶりは本当に凄い。そこに加えて71年ならではと言える「Black Dog」の二番以降の即興混じりな歌詞も実に奔放な歌いっぷりですし、「Whole Lotta Love」メドレー終盤における絶叫がまた壮絶。
惜しくも録音は「Communication Breakdown」の終盤で止まってしまい、恐らくは前日と同様さらなる「Misty Mountain Hop」のような楽曲が披露されたのだと推測されますが、そこまでの記録だけでも聞き応えの塊と言いたくなる内容には唖然とさせられるばかり。さすがはコペンハーゲンの翌日だけのことはある。そんな文字通りの聖杯を限定プレスCDにて心ゆくまでお楽しみください。これこそ世界中のマニアが聞きたかった、待ち望んだ音源というもの。そのあまりにも貴重な音源の発掘、オーデンセのオーディエンス録音に刮目せよ!
(リマスター・メモ)
★半音の30%程度遅いピッチを修正
★全体の音圧を上げました。
★最初の120枚のみ、ナンバリング入りステッカー付でのリリースとなります。
Disc 1 (56:29)
1. Intro
2. Immigrant Song
3. Heartbreaker
4. Since I've Been Loving You
5. Dazed and Confused
6. Black Dog
7. Stairway to Heaven
Disc 2 (56:36)
1. MC
2. Going to California
3. That's the Way
4. What Is And What Should Never Be
5. Four Sticks ★
6. Gallows Pole ★
7. Whole Lotta Love
8. Communication Breakdown
IMPORT TITLE \3,800 9月16日(金)発売