久遠の絃

-くおんのいと-
since 2003/9/1
キレイな写真なんていらない。もっと本当の姿が見たい

ついった

いろいろ

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今夜は眠れない

2007年09月23日 00時09分54秒 | ことばのうみ
 こわい夢で目が覚めて、びっしょりと汗ばんだ服を見つめる。恨めしくエアコンを見つめて見るも音もなくしんとしている。
 どきどきしている心臓、静かすぎるこの部屋。
”眠れない・・・・・・”
 なんだか目がさえてしまった。少し考え、からからと窓を開ける。
 夏の夜の涼しい風が流れ込んできて、汗ばんだ体を冷やしていく。
 虫の音が聞こえて、街の明かりに照らされた星々も、だんだんとその数を増やしたのだろう。空には無数の星が見える。
 四角い窓の中の星空を見ながら、さっき見た夢を思い出してみる。
 でもなんだか思い出せない。でもとても怖かった気がする。
 夜の音がさりげなく風を贈る。今日の風はどんなエアコンよりも心地よい。
”思い出せない夢はいったいどこへ消えていくんだろう”
 夢ばかり書きとめて、夢の中で撮った写真などは、どこかに保管されている。そんな気がするのだ。
 四角い窓の下で明かりが一つ灯り、白い煙がゆらゆらと立ち上る。はき出した白い息は、黒々とした夜をかすめるばかりで・・・・・・



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世界

2007年09月16日 23時27分36秒 | ことばのうみ
 君のために回る世界が、僕を巻き込んで回り始めた。
 世界はもう回り始めました。誰にも止めることは出来ません。
 変わることのない世界ねがっていても、それは願いに終わり、僕の知らないところで世界は変わっていきます。
 一日一日姿を変えていくアサガオのように毎日が新しく生まれ、明日が毎日変わらずにやってくるのです。
 今日を積み重ねていくとだんだん季節が変わってきます。どのように変わっているかは一月前くらいを思い出してみてください。あの強い日差しはどこへ消えましたか? 海で泳いだのはいつでしたか? 秋の落ち葉を踏みしめたのは? 桜を見上げたのは? 雪を見てはしゃいだのはいつだった?
 何もしなくても過ぎていく日々はいつのまにか昨日になっています。
 昨日を変えることは出来ないけれど、今を変えることは出来るのかもしれません。
 その先、まだ見ぬ明日ならもっと変えることが出来るかもしれない。そう思えるのです。
 世界はまだ回っています。変わらないなんて言ってみても、やっぱり何か変わっているのです。今日見たことが明日の動きにも関わってきます。
 ひとつひとつの積み上げで世界はいつものように回っていきます。



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紙の地球儀

2007年09月09日 23時16分26秒 | ことばのうみ
 僕らは地球儀の中で生きてるんだ。
 誰も知らない、誰も考えたことのない常識さ。
 世界はもっと薄っぺらで、そんな紙張りの世界の中にいるんだ。だから時々「神隠し」なんてものがあるんだ。それはね薄っぺらい世界だからすぐに別の世界に迷い込んじゃうことにあるんだ。


 そうだな、街から森の中へ入ってみよう。街とは別の森という場所だ。さっきも言ったようにこの世界は紙で出来ている。だからかんたんに破れて穴が空いてしまうんだ。開けた穴は森への入口になる。
 でもそれが本当に森への入口だとは限らない。自分の目で見ないとわからないことが多いのかもしれないね。
 もし間違って出口の方へと進んでしまうと、世界から落っこちちゃうから注意してね。宇宙のような所へ出られればいいんだけど、その先は誰も知らないって話だから。

 言い方を変えればどこにでも行けるんだね。地球儀を回してピッと指で止めるように。出入りは自由。でも帰ってこられる保証はないけどね。
 このつくりものの世界。作り物だからこそ見えてくるものがありそうだね。
 どうだい? 君もこっちへ来てみないか?


 君を止められるのは君だけ。君を動かすのも君だけどね。
 ほら手を伸ばしてごらんよ。薄っぺらなカベなんて壊してみなよ。
 もっと先にあるものを見てみようじゃないか。
 君の居る世界は君だけのものなんだ。だから君が手を伸ばさなきゃ・・・・・・ 新しい世界が待っている。見たことのないところへ。

 ほら地球儀が回り始めたよ。指で止めることが出来ればそこに穴が空く。虫眼鏡でのぞいてごらん。きっと知らない世界が見えるから。
 ほら、やっと世界が君を巻き込んで回り始めた。



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風を見た

2007年09月02日 23時42分28秒 | ことばのうみ
 いつからか風が流れ込んでくるんです。そんな風が吹き抜ける。
 ここにいるといろんな風が通り抜けていきます。元気な風もそうでない風も、でも時々それらとは違う風が通るんです。
 重い風です。
 でもその風がわかりません。本当は何もないかもしれません。時々そう思うのです。
 だから私はときどき窓を開けてみます。すると風は喜んで外へと帰っていくのです。カーテンをゆらして、また新しい風が流れ込んできます。

 外が晴れてるともっともっといい風達が入ってきます。
 重たい風もすぐに元気になって外へと向かっていくのです。
 でも雨が降ると重たい風はなかなか外へ出て行きません。そんなときはゆっくりと見守ってみます。
 風の中には季節が混じります。冷たく澄んだ凛とした風、春に近づくにつれ柔らかくなっていく香り。春を過ぎた雨の香り。強い日差しを浴びた夏の風。かさかさと乾き始めた秋の風。その先もずっと。

 この部屋を風が通っていきます。季節と私の想いを乗せた風が、いつかどこか、誰かにたどり着くように。
 また私は窓を開けます。今日の夕日は音も立てずカーテンをゆらしていきました。


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物語は誰からともなく語り始められる

2007年08月19日 23時47分12秒 | ことばのうみ
 ほら、聞こえるでしょ? この音は物語が始まる音なの。りーんりーんって。これはね花が鳴ってるのよ。
 ここの花は特別でね、時々夜になると小さく鳴り出すの。りーんりーんって。風鈴みたいでしょ?
 静かにしてないと絶対に聞こえないの。でね、この音をいつまでも聞いてるとだんだんだんだん眠くなってくるの。たぶん花たちがねむりに誘ってくれるのね。
 でも、そのまま眠っちゃうと夢の中で迷子になっちゃうのよ。だからそんなときにはもう一つ花を持っていくの。ほら、夜の中で光ってる花があるでしょ? あの明かりを持って行けば迷うことはないわ。
 もし何ももっていなかったら、魔女の家を探すの。暗いくらい道をどこまでも行くときっと見えてくるはず。家の前には呼び鈴のような花が植えられてるわ。それを二回ならすの。一回でもだめ、三回でもだめ。必ず二回だけ。
 きっと綺麗な音が響くわ。するとぽつぽつ花が灯り出すの。その花をたどっていけば必ずたどり着けるわ。
 でもね、その森には怖い怖い何かがいるの。それは時々いたずらをするのよ。魔女の家に行く途中で赤い花を見つけても、じっと見つめちゃだめなの。赤い花は甘い香りを出していて、人をねむりに誘うの。ねむりの中でもう一度眠るとね元の場所へ戻れるんだけど、でもそれは少し違ってるの。
 私たちがいる世界とは違う世界へつれられていってしまうの。その世界はもう一つの彼らがまねをして作り上げた世界なの。だからそこに知り合いがいてもそれは他人。もしかしたら人のまねをした何かかもしれないわ。だから息を止めて走っていくの。
 花の道はどこまでも続いてるわ。走っていくうちにだんだんその間隔が狭くなってくるの。周りが明るくなったら立ち止まって上の方を見てみるの。何もない森を見上げてそっと目をおろした時に魔女の家は現れるの。
 魔女の家にも同じように花の呼び鈴があるの。それも同じように二回だけ鳴らしてこう言うの。
”こんばんわ。夢を一つかしてください。明かりが無くて困ってるんです”
 そう言えば中から魔女が出てきてこう訪ねるの。
”おまえさんはどこから来なすった? 花の明かりをたどれば帰れる。それともここに残る気かえ?”
 だから答えるの
”ここに残るつもりはありません。でももっともっと他の道が知りたいんです。それには夢が必要なんです。きっと返しに来ますから一つだけ夢を貸してくれませんか?”
 きっとそう言えば魔女は答えてくれるはず。そこに住んでる魔女はいい人だもの。
 魔女は一度扉を閉めて、少ししてから家に招いてくれるの。そこには世界のお菓子もお茶もそろっているわ。魔女は何でも食べていいと言うけれど、あまり食べ過ぎると眠くなってしまうから少しだけにしてね。これ以上のねむりはもっともっと深いところへ連れて行かれるから。
 魔女は鬼灯(ほおずき)と瓶に入った水のようなものを渡してくれるわ。それは大切にもっていてね。無くしてしまうと魔女が追いかけてきてあなたを森の木にしてしまうわ。もしかしたらその森はそんな人たちの集まりなのかもしれないわね。
 でも大丈夫。しっかりと持って決して離さなければ大丈夫。どんなことがあっても離してはいけないのよ。
 魔女はきっと見送ってくれるわ。手を振って、この道を通って行きなさいと新しい道を用意してくれる。その道は暗いけれど、鬼灯が道を照らしてくれるわ。今度はその道をずっとずっと歩いていくの。でも、もしかしたら同じ場所をぐるぐる回っているように感じるかもしれない。でもそれでもちゃんと前に進んでいるわ。信じて進み続けるの。
 そうして歩いていったその先には一本の光が差してるの。まん丸い月のような光が落ちてるはずよ。そこに鬼灯を置いて魔女にもらった水のようなものをその上から振りかけるの。すると鬼灯が芽を出してどんどんどんどん伸びていくの。それは太く力強くのびていくの。だからその葉っぱにつかまるのよ。大丈夫落ちたりしない。
 それはやがて大きな木のようになるの。森を抜けて雲にまで届くくらいに。そしたらもっとその上を目指すの。しっかり上らないと落ちちゃうから気をつけてね。登り切ったその先でりーんりーんと花の音が聞こえてくればもう朝が近い証拠。暗かった夜もだんだんと明るくなってくるの。
 そうしたら雲の上を歩いて雲の先を探すの。そこからあなたの街が見えるはずよ。そして夜が明ける前にあなたの家をめがけて飛び降りるの。大丈夫。たぶんそれは夢だから、あなたの思いが強ければ空だって飛べるの。朝日が出てくる前までに飛び出さないと雲は消えて無くなってしまう。大丈夫。あなたなら飛べる。
 風を体で受け止めるの。やわらかで涼やかな風。二秒だけ目を閉じて大きな羽を思い浮かべるの。白くても黒くても鳥の羽根でも機械の羽根でも何でもいい。想いが大きければ必ずあなたを守ってくれる。きっとね。
 もう家は目の前。ベッドの中にあなたがいるはずよ。あなたは戻らなければいけないの。ほらもう花の音が聞こえない。もうすぐ夜が明けるわ。だんだん空が赤く染まってくるの。誰も見たことのない朝日があなただけのために昇ってくるのよ。
 さぁ、目を覚まして。大丈夫。もう大丈夫だから。
 大丈夫よ・・・・・・


 覚めてみる夢の中に確かな明日があった。起きて見た朝日に花の音は聞こえなくなっていく。遠く遠く。遠くなっていく音を追いかけても、朝の光にかき消されていく。小鳥のさえずりが街を包み込みながら。
 枕の隣にある黄色い鬼灯を眺めながら



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星降る夜

2007年08月12日 00時14分24秒 | ことばのうみ
 流れ星を追いかける。夜空のその先に、いつか見た映画のワンシーンのような。車の中から見える景色は、夜のあやふやさにその身をまかせ、ぼんやりとした星明かりの色に染まっていた。
 風が窓を叩きます。私はそっと窓を開けて、風の話に耳を傾けます。
”この先に星がよく見える場所があるよ。この道のずっと先。でももしかしたら君は知ってたのかな? あの場所は月もよく見えるんだ”
 夜風に誘われてずっとその先へ。静かなカーラジオの音と、やわらかくひびくエンジンの音。本当はこんな人工的な音なんて、周りに響かせたくないのだけれど、あの場所へ行くにはこの道を通るしかない。
 星明かりとともにヘッドライトで前を照らして私は進んでいく。

 いつか私が生まれる前の話。月が地球に近づいて来てることがわかったらしい。本当は遠ざかっていくはずの月が少しずつその軌道を変え近づいてきていたのだという。
”月の見える丘” 私たちがそう呼ぶ場所。
 まるで世界の終わりのような世間。誰もが口をそろえ死を覚悟した。いつか見せてもらった写真にはどこまでも大きな月がそこに写っていた。
 その後私が生まれたのだという。月はいつのまにか元の姿に戻っていたらしい。まるで夢のような出来事だったらしいが、大きな月を背にたたずむ父と母を見るに夢ではないらしい。

 また一つ星が流れた。この星たちはいったいどれくらいの願いを引き連れていくのか気になった。遠く遠く、どこからともなく。私たちが知ることもない場所からこの地球まで。長く長い旅をして。
 星降る夜。空をかけぬける星。いつか出会った人にまた会える場所。夜の風に誘われて、私はあの場所へ。風だけが知る私たちだけの場所。もうすぐ星は本格的に降り始めるらしい。
 夜がパレードに向けて月を隠し、星はゆっくりとその光を弱めていく。
 雲や霧などにはお引き取りを願い、車は静かにその動きを止める。
 父と母が私に手を振り、空がゆっくりと光を放ち始める。
 流れゆく星と小さくねがう想いをのせて




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夢・幻にあらず

2007年08月05日 23時34分00秒 | ことばのうみ
まどろみの中でまぼろしに出会う。夢見ることを忘れた大人たちへ。
夢は誰かに止められるものではないし、誰かに反対されるものでもない。覚めてみる夢に現実味はなく、眠り見る夢には本当がない。ただ夢のその先へ。

 子供の頃夢見たことは忘れない。忘れたくても忘れていない。それは本当の夢なのではないだろうか?
 いつの間にか自分中にあった夢は、たぶんいつまでも忘れられない。忘れてしまう夢なんて、本当の夢ではない。
 本当に今は出来ない? ならいつなら出来た?
 10年前? 30年前? 言うのは簡単。でも本当に出来ないの?
 追いかけるだけが夢じゃない。つかみかなえることが夢じゃない。いつかその夢にたどり着く、ただいつまでも忘れないで。
 君が進むには大きすぎるカベ。乗り越えるには大きなカベ。壊すことは出来なくても、乗り越えることは出来るかも知れない。
 もしかしたらそのカベに扉を開けることだって出来るかも知れない。
 あきらめる前に前に進む。ただ、いつまでも歩き続ける。
 終わることのない夢の先へ。いつか思い出し、いつかまた歩き出すことの出来る大人へ。
 夢の果てはどこまでも続く

夢・幻にあらず


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こねた週2

2007年07月29日 22時36分20秒 | ことばのうみ
それはまるでドラマのように

 まるでドラマのようなシチュエーション。私はお姫様だっこで彼に助けられました。じっと見つめてみても彼の顔はまぶしくて見えないほど。ただ私が頬を赤らめるだけでした。
”あの・・・・・・”私は思いきって声をかけました。
”あの・・・ お名前を聞かせてくださいませんか?”
 すると彼は少しとまどいながらも答えてくれました。
”・・・・・・通りすがりその1です”
 はっとした瞬間”カット!!”の声とあわてて出てくるディレクターがそこにいました。その後ろでは主役の人が、ぽかんと口を開けていました。


あざらし

”ねぇママ。あざらしがいるよ”
 うら寂れた動物園。母の手を引いて子供がかけだしていきます。
”あら、かわいいわね。でもなんだか、よごれてる・・・ のかしら?”
 屋根のないこのオリのせいか、曇った今日の天気なのか、少し薄汚れているようにも見えました。
”まぁ、こんな人のいない動物園だからしょうがないのね・・・・・・”
 そんなことを思う母の隣で子供が動物の名前のプレートを指さしました。
”ねぇママ、これなんてよむの?”
 母親はにっこりと
”そっかじゃぁいっしょに読んでみようか。いくよ”
 そう言ってふたりで声に出して読み始めました。
『あ・ま・ざ・ら・・・・・・ し?』
 おかしな名前に母親が首をひねっていると、突然雨が降り出しました。
 他の動物は少しだけあわてたり、場所を移動したり。でもあざらしは動きません。
”あざらしさん動かないね”
 リュックから折りたたみの傘を出しながら子供が言いました。
 そのとき母親が小さく手を打ちました。
”そうなのね。まさしくアマザラシなのね”
 一人でつぶやいてみても、誰も笑ってくれる人はいませんでした。子供は首をかしげたままです。
 雨は少し強くなった気がします。





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こねた週

2007年07月22日 23時20分03秒 | ことばのうみ
「白い紙」

白い紙にこうやって文字を書き連ねていく。
ペンのかすれる音がいつの間にか少し気持ちよくなってくる。
ただ、三行目にペンが止まるのはいかがなものかと思う。


「ミイラ取りの話」

ミイラ取りがミイラになる場合、だんだんミイラが増える事になる。
そのうち世界はほぼミイラとなり、今度はミイラが人間を取りに来るに違いない。
そして今度は人間が増えていくのである。


「キリサメ」

キリサメというサメが存在する。このサメは空の高いところでしか生きられない。
時々空を昇り雲にまで届くとも言われる。
その雲から降りてくる時、その名の由来がわかるという。


「借り物競走」

借り物競走で『ヤミ金で10万円』を引いた田中さん(仮名)の人生

”ソノヒノウちに返そうと思ってタンです”(音声は変えてあります)
”デモ運動会がおわってカラ行ったら、もう閉まってテ、明日来いと言うんでス。つぎの日イッタラ、もう11万円になっテるって・・・・・・”
”返しても返しても、いつまで経ってモ終わラないんです・・・・・・”
”何で私ダケこんな思いをしなきゃイケナインですか。誰にも訴エる事も出来ないし。どうしてくレるんですか私ノ人生!!”

以上。雪ダマ式借金の作り方でした。



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夏を探して

2007年07月15日 21時56分42秒 | ことばのうみ
 風鈴の音が一つ鳴るたびに、時計の針が一つ進んでいく。
 無限にあると思ってた夏休みが、いつの間にか過ぎていく。長くて長くてどうしようもなく長くて、海に山にどこにでも行けたあのころ。
長く続いた日照りが押し寄せる台風に押し流されて、停電の部屋の中でロウソクをともしてわくわくしてたあの頃。
 いつの間にか真っ黒に日焼けして、毎日泳ぎに行った夏の海。

 いつからか始まる夏を待ちきれない。いつの間にか始まった夏は一つ一つ秋へと向かう。 蚊取り線香が一巻き灰になる頃には日は西に傾き、それでもなお明るい夜が夜の星を通せんぼ。振り返るほどに大きく、思い出すほどに楽しく、あとに残るは宿題の山。
 誰もいない海を眺めても、クラゲが浮いてもあの夏は帰ってこない。さらりとした風が吹き抜けてだれも知らないうちに秋が来る。

 駆け抜けていく季節は誰にも止められない。日々の写真でさえもすべてを残す事は出来ない。振り返る時間を前に進めれば、人はもっと先へ行ける。
 ただ、小さな頃の思い無くして今はない。立ち止まった時は思う場所へ。ぼくらを作り上げてきたあの夏の日の中へ。
 忘れられない夏にしよう。過ぎていく事のないぼくの中の時間。止まっている訳じゃない。そこから動けない訳じゃない。ただそこに忘れられない思い出をつくろう。
 振り返るほどに遠くなる。あの日と同じ夏を探して


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