食堂の片隅に三位一体の像があります。ロシア正教の十字架です。下方の斜めラインは懺悔しない人が磔になったそうで、地獄に落ちるため斜めになっているとか…。弔いの儀式の燭台は円いが、日々の祈りには四角の燭台が使われる。
修道僧は食事の前、ここでお祈りをしました。中央の線上に長い食卓が並べられ食事を取りました。粗末な食事でした。17世紀に建てられたロシアバロック様式でアーチに支えられた建築様式はとても美しい。しかし清貧と戒律に身を置いた修道僧にはどのように写ったのでしょう。時の豪商ストロガノフ家の寄進で建てられたというのですから。
白壁でなく釉薬をかけたマジョリカ焼きの色タイルを使って半輝石を使ったように見せかけた壁面です。宝石でも使って造られたおとぎ話の宮殿のようでした。厳格な修道院において一見ほっとするような建造物です。修理中できれいな壁面が撮れなかった。