設計事務所の裏窓

夫は建築士。設計事務所をやってます。
裏から眺めた感想、日々の独り言。
不定期便で頑張ります~!

無体罰という誤解

2004年12月07日 09時10分14秒 | 独り言
自分が遥か大昔の中学生の頃は 何かと部活の先生から
ひっぱたかれた。しかも顔!!
たるんでいるとか ダラダラしているとか
確か そんな理由・・・・
あの頃の中学には 体育の怖そうな先生が必ず一人とかいて
女の子であろうが一年生であろうが、何か悪い事を
すると思いきり叩かれていた。
今 そんな事をしたら・・・・・
もう天地がひっくり返るほどの騒ぎになるだろう。
昔の親達というのは 今ほど うるさくないのか
はたまた そういう風習だったか・・・・・

確かに顔なんか叩かれていい気持ちはしない。
叩いて何が変わる?という意見もある。
叩いて叱る事は 今の時代「体罰」という言葉に変わる。
無体罰奨励時代という感じの現代だろーか・・・
でもなあ~と親になってみて思う。
叩かないで言い聞かせる育児ほど困難はない。
最近では「言い聞かせている」と自負している親達の殆どが
「単に甘やかしている」という状態に陥っているのを
よく見かける。
「生まれてから夫婦で一度も この子に手を上げてない」
こう自信満々におっしゃる方々も多い。
申し訳ないが そのお子様 どうひいき目に見ても
外では問題児・・・・・

じゃあ、お宅は立派な育児を展開しているか!?と
問われれば そんな立派なものは展開していない。
我が夫婦は揃いも揃って短気なものだから 時代と逆行
しているかのように よく子供達を叩いたものだ。
さすがに最近は口で言ってわかる年代であり、自分のした
行動を把握出来る年代。いきなり手は下さないが、息子達に
理不尽があったら口が許さない。なんだか毎日ガミガミしている。

結局 こうやって口で戦わせるのも後数年だ。
息子の理不尽をガミガミ言ってくれる外野はいない。
なぜなら他人様の子供の行く末がどうなろうと皆
関係ないからだ。これは当たり前の事だ。
そうなると今 親になった自分がとことん叱り飛ばすのも
大事な仕事でもある。
「子供に嫌われたくない。泣き顔見たくない。
 だから叱らない」
こんなオバカな親もいるという・・・
ちょっと これは信じられない。

体罰はいけない。暴力もいけない。
そして当り散らしは、もっと悪い。
だけど腫れ物に触るように ひたすら学校でも家庭でも
「無体罰奨励育児」を展開していると 変な誤解だらけが
生じるような気がしてならない。

実は誰でも人を真剣に叱ろうと思うと気が重い。
何しろ相手を否定する行為なのだし・・・
後味が悪いのは 相手もそうだが叱った本人も悪い。
だから真剣に叩くのも叱るのも 実は一杯愛情がないと
出来ない行為なのかもしれない。
何しろ どうでもいい相手には、そんな後味悪い行為を
敢えてやる事はないのだから・・・

人が人を育て上げるというのは、やっぱり難しい。