1年4ヶ月ぶりの撮影のお相手は花井りなさん
安治川の上流・大川近辺は満開の桜で埋め尽くされておりました
今回は約80年前の大阪の歴史について紹介したいと思います。それは旧大阪市立博物館、大阪城天守閣の横にあり、2001年に閉館となった建物です。 1929年のこと、昭和天皇即位の記念事業として大阪城天守閣の復興工事とともに、城内に分散していた陸軍施設を集約する目的で陸軍第4師団司令部庁舎を新築し国へ寄贈しました。清水組が施工にあたり、1931年に竣工します。大阪城天守閣の再建費用が47万円であったのに対して第4師団庁舎建設費用は80万円だったというからその規模の大きさが伺えます。 戦争中は戦災を受けずに終戦を迎え、戦後は連合国軍により1948年まで接収され、その後は大阪市警視庁本部や大阪歴史博物館として利用されましたが、2001年には大阪歴史博物館としての役目は終わり閉館し、現在は戦争遺跡として残っています。
この博物館を取り上げたのは、戦争遺跡としての側面を現在も持っていることを知らずに何度も訪れていたところ、ＴＶで取り上げられていて印象に残ったことから、一度紹介しようと思ったからです。 実は、この博物館前には秘密の地下壕があり、本土空襲が本格化した昭和44年から45年にかけて、多くの市民作業員によってその防空壕を軸とした支抗がつくられました。 その長さは300mにも及び、一部は大阪城本丸に通じ、いまでも石垣には入口の跡が何箇所かに伺え、地下壕への入口も見ることができます。 大阪城天守閣とは違って、旧大阪市立博物館の周りや地下壕への入口などはあまり人気はありませんので撮影会の絶好のロケ地に選ばれて何度も訪れたというわけです。 モデルさんは「花井りなさん」 ですが、今回は歴史遺産としての背景に注目して頂ければ幸いです。
第４師団司令部と正面玄関
第４師団司令部の周辺
防空壕への入口
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