グレン・グールド 1
夏目漱石
「
山路を登りながら、
かう考えた。
智に働けば角が立つ。
情に棹させば流される。
意地を通せば窮屈だ。
兎角に人の世は住みにくい。
住みにくさが高じると、
安い所へ引き越したくなる。
どこへ越しても住みにくいと悟った時、
詩が生まれて、畫(え)が出來る。
・・・・・・・・
We look before and after
And pine for what is not:
Our sincerest laughter
With some pain is fraught;
Our sweetest songs are those that tell of saddest thought.
「 前をみては、後えを見ては、物欲しと、あこがるるかなわれ。
腹からの、笑といえど、苦しみの、そこにあるべし。
うつくしき、極みの歌に、悲しさの、極みの想、籠るとぞ知れ 」
なるほどいくら詩人が幸福でも、
あの雲雀のように思い切って、
一心不乱に、前後を忘却して、
わが喜びを歌う訳には行くまい。
・・・・・・
」
ピアニスト
グレン・グールドが
「二○世紀の小説の最高傑作」と評価した
夏目漱石 草枕 より
橋本凝胤(ぎょういん・1897~1978)
20世紀を代表する傑僧の一人、
故高田光胤師の前代管主で後継者の育成を目的として引退し、
若い光胤師を管主に抜擢する。
僧侶としての戒律を厳守し平城宮址の国有化に貢献する。
名言も多く
「日本佛教は宗教にあらず」
「多数論は概ね愚論」等などあり、
1940年頃に週刊朝日に於いて
徳川無声氏の問答有用の中で天動説を主張する
(人工衛星の上る以前でバチカンも天動説支持の時代)、
また世界的な人口過剰に対して
原子爆弾で人口を減らせと発言した
(放射能汚染は知られていなかった)。
発言の真意はバチカンの権威主義とは別の処にあっつたと推移される、
為政者とのコンタクトや破天荒なパフオーマンスは
空海や岡本太郎氏も凝胤師と同じ状況に置かれたら
同様の手法を用いたのではないか、
二十世紀最後の怪僧と言はれた。
安田管長の師:橋本凝胤さんが常におっしゃっていた話,
当たり前の話なのですが,
自らも戒めたいと思いながら聞かせてもらいました。
「何事もこつこつと続けることの大切さ,
少しずつ積み上げていくことの尊さを忘れてはいけない」
「自業自得とよく言う。
“偶然”ということは絶対にない。
すべては“必然”である。」
※自業自得
(仏教用語)自分のおこないの結果を自分が受けること。
「善悪を超越したところに
『自らその心を清くする』
という原理がなければならない。
善悪を調和した上に、
本当の日常生活がなければならない。」
<東洋とは何か>
(執筆者)鈴木大拙・正力松太郎・金子大栄・
橋本凝胤・柴山全慶・山田無文・
稲葉秀賢・岡潔・葉上照澄・
司馬遼太郎 他
大阪仏教文化協会 昭40年
われわれ東洋人の環境というものによって
育てられておる東洋人のなりたち、
考え方というものを
考えていかなければならん。(橋本凝胤 政治と宗教 より)
コメント
技術にも上記のような根底となる思考がなければならない!!
超音波システム研究所について
超音波システム研究所 Ultra Sonic wave System Institute
<理念>
「われわれの最も平凡な日常の生活が何であるかを
最も深くつかむことによって
最も深い哲学が生まれるのである
学問はひっきょうLIFEのためなり。
LIFEが第一等のことなり。LIFEなき学問は無用なり。」西田幾多郎
深い哲学に基づいた
実験(物として物を観察すること)により
超音波の有効利用を広めていきたいと考えています