goo

ある餅つきの風景

師走のある朝、私は餅つきが始まるのを今か今かと待っている。 だが、庭には蒸籠(せいろ)が湯気を立てているだけで、人影がない。 昼も近くなってからようやく、あたりがにぎやかになり、人々と道具が現れる。 杵を持った3人の男たちが臼を囲んで、蒸しあがった餅米をこね、 互い違いにつき始める。恐ろしいような勢いである。 やがて、つき手1人に介添えの女性1人の、なじみの形へと移る。 白、草、粟、黍(きび)の . . . 本文を読む
コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )