1969 米 110分 監督 ジョージ・ロイ・ヒル 出演 ポール・ニューマン ロバート・レッドフォード キャサリン・ロス 原題: Butch Cassidy and the Sundance Kid 鑑賞11月10日@松江SATY東宝 午前十時の映画祭
実在の2人のアウトロー、ブッチ・キャシディとサンダンス・キッドを主役にした映画。紅一点キャサリン・ロスも途中で加わるが、こちらはお添え物で、核心は男同士の友情。
列車強盗や銀行強盗をしては追手から逃げ続けるのであるが、馬を並べて緩やかに起伏する荒野を行くシーンは「ブロークバック・マウンテン」を思い出す。あれはゲイの映画だ。追い詰められて断崖から水に飛び込むシーンは、胸がどきどきする。
アウトローもだんだん年をとるが、転職もままならず、外国に逃げても結局正業にはつけず。「ワイルド・バンチ」とも共通の悲哀だが、あちらはとにかく破壊、破壊の連続で、見ているだけで疲れた。こちらは両者の間に一種の甘やかな親密感が漂っていて、恋愛映画とも見られそう。
また、終始ユーモアがあり、悲壮な日本のやくざ映画には見られないのんびりした空気が漂う。
そして、2人のアウトローに抵抗する鉄道員とか、救世軍の女性とか、全米から終結したプロの追跡者たちも一人ひとり個性と名前があり、歴史の検証が丁寧になされている。