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本「チャイニーズ・マザー」


1995年 祥伝社 スティーブン・W・モッシャー著 池田真紀子訳 
原題 A Mother's Ordeal

中国の一人っ子政策の実態を、その中で生きた女性を主人公にして描いた小説。
聞きしに勝る苛烈な中国政府の政策実行力には、驚きや怒りを通り越して呆れ、笑い出したくなるほどだ。作家は中国に滞在し、強制送還され、今では中国政府から「スパイ」といわれている米国人。当事者が書いたのとは違い、距離のある、客観的な筆致になるのは、まあ仕方がないが、著者がキリスト教原理主義の中絶反対派ではないことを祈る。

女性を「生む機械」とたとえて物議をかもしたのはわが国の政治家だが、まさにその通りとみなされていたのがこの当時の中国だ。ルーマニアのチャウシェスク時代も。

→2008-10-09 映画「4ヶ月、3週と2日」
→2011-03-15「小皇帝」
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