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シドニー・ルメット監督逝去

Sidney Lumet (1924-2011)

米国の映画監督シドニー・ルメットが4月9日に86歳で亡くなった。
今までそれと知らずに見ていた映画がいくつか彼のものだった。
「オリエント急行殺人事件」「12人の怒れる男」「評決」「セルピコ」「エクウス」「ネットワーク」「狼たちの午後」「グループ」「デストラップ 死の罠」「女優志願」「ギルティ」「ウィズ」「旅立ちの時」など。それぞれ傾向が大きく違うところを見ると、かれはどちらかと言うと職人タイプなのかも知れない。その中で「評決」は、偶然にも9日にツタヤで借りて見ていた。(映画監督が死ぬのとほぼ同時にかれの作品を見るという偶然は、これが3回目である)上記以外で、忘れられない作品がある。それは

20歳の頃、大阪の阿倍野で見た「質屋」。ロッド・スタイガーがNYの下町の偏屈な初老の質屋を演じる。強制収容所の過去を示す腕の刺青。甘美さは微塵も無く苦渋に満ちており、固くてごつごつした岩のような感じの映画で、映画ファンとしてひよっこの私に楽しめるはずが無く、ルメット=「苦手」と脳裏に刻んでしまった。その後も、彼の映画を楽しんだ時でも、かれの名は即、忘れ去ることにしていたらしい。少女の思い込みは怖い。あれから40余年、映画も数多く見た今「質屋」を見たら、少しは楽しめるだろうか。答は多分「否」だ。一度NYに観光で行ったが、心なしか、恐ろしくて楽しむどころじゃなかった。でも「12人の怒れる男」と名門女子大生の卒業後を語る「グループ」はもう一度見てみたい。

→2011-12-29「十二人の怒れる男」
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