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贈り物

わが国では、盆と暮、人生の節目節目につきものなのが贈答の習慣だ。
それに一石を投じる文章が「余録」に出ていた。7月23日毎日新聞。

1.「ギフト」の語源は「毒]である。
2.もともと贈り物とは、多かれ少なかれ、恩義をかぶせて贈られた側の自由を束縛する、毒を含んでいる。

まさにその通り。私はめったに、人に物をあげない。よほど追い詰められない限り。

私の例を挙げる。結婚早々からの、姑の贈り物攻勢に、初めは抗議したものの、
かなう相手ではなく、押し切られて何十年たった。
「お返しが出来ませんから」と言う私に「お返しなんて期待していません」と姑。

しかし、あの日の危惧が実現した今(と勝手に思い込んでいるのだが)
言わんこっちゃ無い、お返しさせられたじゃないか、と思う。
認知症の彼女にとっては「知ったこっちゃ無い」だろうが。

後日、ある70代男性が投稿して、「贈り物に毒があるか無いかを、見極める眼を養いたい」と反論をしていた。それは問題が違う、そんなことではわが国の贈答文化を考え直すことにはならない、と思う。

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むかしのコメント(2005-07-02 14:18 )
     
結婚したてのころ、義母に、「お返しが出来ませんから」とやんわり
断ったのですが、「お返しなど期待していません」と言われ、
遠慮しないでお受けすることに。
彼女は、季節ごとに、新鮮な魚、果物、節句や命日のおこわ、
牡丹餅、暮れには餅を作って送ってくれます。
一方こちらは、年に二回、お金をおくるだけ。
そのかわり、毎週、夫が電話で様子を聞きます。

→「贈答について」10-6-12
コメント ( 8 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
Unknown (大場光太郎)
2008-08-19 01:04:09
「ギフト」の語源は「毒」。初耳です。でも2項目の説明により、『なるほどなあ』と。
 Bianca様の、実体験によるその裏づけ。説得力があります。私事で恐縮ですが、私も寝たきりの母の自宅介護を6年余致しましたので。私の場合は、「ギフト」の問題以前に、せめてもの親不孝の穴埋めのつもりでしたが。でも、とても百分の一も返せは致しません。当ブログでそれをシリーズで…とも考えましたが、今のところはとても。母に対する、罪の意識が大き過ぎて。
 
 
 
Unknown (オキヨ)
2008-08-19 12:37:13
なるほど!ギフトの語源は〔毒〕でしたか。。。ある意味言い当てているかと思います。
私は女性がたちが趣味で作ったあれこれを贈り物にされるほど苦手なものはありません。そう思いながらも、知らず知らずのうちに〔お返し〕などで巻き込まれてしまいます。私にもギフトは〔毒〕です。
 
 
 
Unknown (Bianca)
2008-08-19 17:50:30
大場光太郎様

日頃親しんでおられる宇宙哲学を以てしても、その苦悩は克服できませんか? 子どもが生まれた時最初にすべきことは、子の前にひれ伏して謝罪することである、と言ったのは誰だったか、忘れましたが。まして、死後まで罪の意識を持たせるような、親の献身とは暴力に他ならないのではありませんか。
 
 
 
Unknown (Bianca)
2008-08-19 17:57:42
おキヨ様
ハハハ…貴女はきっとモテるんでしょうね。私はあまり経験ないのですが、否応なく押し付けられるプレゼントは、善根を施すつもりで受け取って、過大に喜んだりほめたりしないと、敏感な人は察してくれますが、自分のしていることに疑いを持たない人もいますしね。これは一生の問題です。しかし、自分も相当思い込みが激しいので、物じゃなくても、何かを押し付けて入るのではないかと、・・・人間お互い様です。
 
 
 
Unknown (大場光太郎)
2008-08-20 00:51:39
 私のコメントに対する、少し「毒」を含んだお返し。ありがとうございました。(拙コメントの建前、見破られた思いです)
 私は今貴ブログの、開設当初からたどらせていただいております。当時のBianca様の、本文もさることながらコメントの、切れ味の鋭さ、当意即妙、ウイットそれに行間からにじみ出てくる色香(またお叱りを受けそうです)…。『ウーン。こりゃあ、まいった!』と思っておりましたら。
 最近のコメントでは、それが少し影をひそめて、らしく無くなられたのでは?と心配致しておりました。しかし今回のコメントを拝見致し、再びBianca様の本領発揮!と、心の中で快哉を叫んでおります。
 
 
 
Unknown (Bianca)
2008-08-21 18:40:04
大場光太郎様、毒とはすなわち薬ですから、少量ならよろしいでしょう。日々せわしく、過去を忘れておりましたが、おことばによりブログ初期を振り返り、当時を思い出しました。言い忘れておりましたが、男性がお母さんを6年間介護したという経験は貴重ですので、何らかの形で表現されることをお薦めします。ただしあまり感傷的にならないで、淡々と(短文で)事実のみを述べる方がいいのでは。オッと、余計なお節介ですね。これは単に私の好みですので。
 
 
 
Unknown (稲みのる)
2008-08-24 13:12:18
みのる君はバレンタインの義理チョコ感覚で対応しております。どちらと言うと頂く場合の方が多いけれど、せいぜい数千円以下のギフトで恩義なんか感じません。義理チョコと割り切っております。世間一般同様の感覚かと思っております。
何度断っても贈ってくれる方には3倍返し位で反撃したこともあります。戦闘モードも時には有効でした。
 
 
 
Unknown (Bianca)
2008-08-24 19:27:38
稲みのる様
3倍返しで反撃・・・なんと言うすばらしい方法でしょうか。さすがは作家・ジャーナリストの血を引くみのるさんです。しかし、当方はケチですので、もっとも省エネになる方法を探している内に、負けてしまいます。
 
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