goo

紅い花白い花

時おり風も吹くので、いつになく気軽に買物に同行したとき。
車の窓から見ると、道の両側に百日紅の街路樹が続いている。
花の色は赤が大部分だが、たまに白、そして薄いピンクもある。
「やはり、サルスベリは赤に限るなぁ」と思いつつ、ふと、
じぶんが昔は反対のことを言っていたことを思い出した。

中学2年の夏休み、知り合いの若い女性が訪ねて来た。
9月から私の中学の音楽の先生になるので、学校までの案内を頼むと。
10分あまりの道々、炎熱の中、どの家の垣根にも夾竹桃が咲いていた。
私「やはり、花の色は白がいいですよね」と賛同を確信して言うと、
彼女「赤い花も可愛いじゃない」と答えた。
その後も、私の意見にツッコミをいれる癖はあったが、
特にこの一件は妙に記憶に残ってしまった。
彼女はその数年後に、なくなった。結核だったのでは、と思う。
そういえば手足が細く、色白で眼ばかり大きく、少し猫背だった。

当時は「白い方がいい」と言った私。50年後の今「赤に限る」と思う。
体力が溢れ、いわば身内に熱が燃え盛っている時は自然と寒色を好み、
体力が減り、身体が冷えていると、温める様な暖色を好むのか。
音楽の先生があの時「赤がいい」と言った気持は、病身のせいか、
つむじ曲がりのせいか、どちらにしても、
今、理解できる気がする。

赤がいいと感じたのは、気温と湿度(26度で風もあった)に関係があるかもしれない。
コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
«  贈り物 »
 
コメント
 
 
 
Unknown (大場光太郎)
2008-08-23 00:44:54
 Bianca様。性懲りもなく、またコメントさせていただきます。
 先日私のブログでも、サルスベリのことを取り上げました。その時その花を眺めながら、『こんなに暑いのに、何で赤なんだよ。別な色にしてよ!』と思いました。そのことも書こうかなと考えましたが、省きました。
 ちなみに私が変わってほしかった色は、「青」でした。アジサイのような、涼しげな色に。曇り日ながらその日はとにかく暑かった、それでそんな色を欲したということだと思います。(『小さな日記』を聴きながら)
 
 
 
Unknown (Bianca)
2008-08-23 17:27:01
大場光太郎様
色と人間の感情は密接につながっているそうですが・・・青い百日紅があるとしたら、名前を変えなきゃいけないかも。万年青なんていうのもありましたね。
 
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。