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映画「ココ・シャネル」

2008 伊仏米 138分 監督 クリスチャン・デュゲイ 出演 シャーリー・マクレーン バルボラ・ボブローヴァ マルコム・マクダウエル 3月20日(火)島根県立美術館ホールにて

春分の日にふさわしく、晴れて温かい日だった。(ちなみに日本以外に春分の日を祝日にしている国はあるだろうか?)。だいぶ前にレンタルで見たけれど大画面でも見たい。途中少し居眠りしたが、190席のうち半分くらいが埋まり、男性や年配の女性が結構いて、もちろん場違いな10代ー20代の女性もいたが、なかなか良い雰囲気。

構成としては、3本のシャネル映画(↓)の中では一番まとまっている。
1954年のパリ、シャネルは15年の空白を経て復帰しようとして惨憺たる失敗に終わるところで始まり、その後若い日の回想がはさまり、最後にみごと成功したショーで終わる。

シャネルの描き方には、少し異論がある。このシャネルは一口に言って恋する女性であり、男性がいつも必要な感じに描かれている。

シャーリー・マクレーンは、確かに堂々たるものだが、事業家・創作者のシャネルと言うより、シャネルの服を享受するお客としての、いわばお金と暇のあるマダムの貫禄であろう。さもありなん、彼女は日頃シャネルの服をよく着ているとのことである。若い日のシャネルを演じるバルボラの風貌はオドレイ・トトウに似てなかなかいいが、最初の恋人のフランス語なまりの強い英語など、ハーレクイン・ロマンスを見ているようだった。だが、二度目の恋人、カペルの事故死のあと、それでも黙々と仕事に戻るときの彼女はもっとも魅力的に見えた。これが本来のシャネルの面目だろう。

晩年のパートナーを演じるマルコム・マクダウエルは「時計仕掛けのオレンジ」1972、「カリギュラ」1980のあくの強いイメージがあるが、30年近くたって、白髪になっているものの、さすがに並々ならぬエネルギーを感じさせた。

改めて私の偏った好みで順をつけると、
1.ココ・アヴァン・シャネル 
2.シャネルとストラヴィンスキー
3.ココ・シャネル
となった。

→「ココ・アヴァン・シャネル」2010-7-1
→ 「シャネルとストラヴィンスキー」2010-10-13
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