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映画「シザーハンズ」

    得意の「紙きり」を披露する主人公

1990 米 98分 ★午前十時の映画祭★ 3月8日松江SATY東宝にて   
原題《edward SCISSORHANDS》 監督 ティム・バートン 出演 ジョニー・デップ 
ウィノナ・ライダー アラン・アーキン ダイアン・ウィースト キャシー・ベイカー

この映画は今回はじめて見る。ジョニー・デップが世に出た作品らしい。

ある冬の夜、孫が「どうして雪が降るの?」「それはね、むかしむかし」というおばあさんの話から映画が始まる。

発明家の博士によって生み出された、人造人間エドワード。だが完成直前に博士が急死。彼は、両手がハサミのまま、この世に残される。

彼は丘の上のお城に独りで住んでいるが、化粧品の訪問販売員(ダイアン・ウィースト)に偶然発見され、彼女のうちに連れてこられる。

そこは、英語の教科書「ジャックアンドベティ」に出てくるような昔のアメリカの小さい町で、有閑マダムはうわさに明け暮れているが、かれは人気者になり、植木を刈ったり、髪をカットしたり、切り紙細工、氷の彫刻などをして喜ばせる。もっとも、子供を相手のじゃんけんはいつも負ける。簡単に鍵を開ける能力があるのを見込まれ、犯罪に巻き込まれたり。

人々は好奇心おうせいで親切、彼のように奇妙な外見の人でも排斥せず、受入れるのが、いかにもアメリカ人的だと思う。

ところではさみの手を持つ人はどういう人生を送るか。人と握手もできないし、恋しい女性を抱擁することもできない。そればかりか、ちょっと気をゆるめると自分自身さえ傷つけるので、いつも顔に小さい傷をつけている。

傷つきやすく、傷つけやすい、繊細な感受性の持ち主で、人間関係がうまくいかないから、結局、一人でいることが一番幸せなのだ。

SCISSORSは単語のうち「S」が4字も占めており、つづりが難しかったことをふと思い出した。

アラン・アーキン(発明家)は1968年の「愛すれど心さびしく」で好演したのを思い出すが感じが良く、ウディ・アレン映画でおなじみのダイアン・ウィーストは善良で親切な販売員がぴったり。ウィノナ・ライダーは、金持ちのどら息子と交際している少女で男を見る目がない。こういう女性に惚れる主人公はありきたりな男の弱点を持っている。(おとぎばなしだから仕方がない)ジョニー・デップは、悲劇的な存在ながらユーモアもあり、あの若さで素晴らしい演技。
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