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映画「シンデレラ」


2015 米 105分 松江SATY東宝にて 監督 ケネス・ブラナー 
出演 リリー・ジェームズ ケイト・ブランシェット ヘレナ・ボナム・カーター

1950年のディズニー・アニメ「シンデレラ」の実写化。

会場には中学生だろうか、おかっぱ頭が目立つ。この物語は、いつの時代にも女性に魅力があるものらしい。
しかし、現代女性がいつまでもこんな話を喜んでばかりでは困るとも思いつつ、私自身見に行ってしまうのは、習慣か。

魔法でネズミが馬に、南瓜が馬車に、トカゲが従者に変貌するシーンは、アニメと違い図体が大きいのでちょっとグロテスクに感じた。シンデレラと王子の顔は、マンガに似せて、鼻が短く、口が大きく、日本的な美の基準からは特にきれいとは思えない。
一番とくな役だと思ったのはケイト・ブランシェットの継母。(未亡人の愁いを美しくまとってと言う表現があった)継母がなぜシンデレラを嫌うのかをはっきり言語化しているのも面白かった。
ヘレナ・ボナム・カーターは思いっきりコミカルな魔女。

シンデレラが裸馬にまたがって駆けまわり、その際王子に遭うのは、目新しい。
ドレスの青い色はロイヤルブルーをイメージしたのだろうが、ピンクの方が似合うと思う。

亡き母の教え「勇気と優しさ」を守るシンデレラ。しかし、じれったいのは、なぜ継母の理不尽な仕打ちに抵抗しないのか、勇気があれば一言位文句を言えそうなものだが。両親から受け継いだ家を守る分別が勝ったという事か?

姉娘たちが最後に謝るシーンはあるが、陰謀に加担したかどで継母は国外追放に。

ところで、なぜディズニーが時々、と言っても60年ぶりだが「シンデレラ」を持ち出すのか、疑問だ。
ディズニーは反共で有名だったが、この物語に込められた保守派のイデオロギーとは何か。

女性や女の子はこうあってほしいという願望、期待があるのは間違いない。忍耐強く、下積みの仕事、汚れ仕事を引受けて、そして一方パーティにはお洒落して出席すれば、幸せがつかめるよと説教しているのでは?面白くないイヤな仕事を任されつつ、パーティの華やぎにも寄与する、伝統的にアメリカ女性が果たしてきた役割である。

同時上映「アナと雪の女王 エルザのサプライズ」は7分の短編だがこの名前だけで多くの客がひき寄せられたことだろう。


→「シンデレラ」14-10-30

→「イントゥ・ザ・ウッズ」15-3-17



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