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【本】ちいさいおうち

原題 The Little House 1943 文と絵 Virginia Lee Burton
訳 石井桃子 岩波書店 定価 640円+税 2007年刊 初出 1954年

「むかしむかし、ずっといなかの しずかなところに ちいさいおうちが ありました」で始まるこの絵本は、動かない家が主人公なのです。まわりの自然、昼と夜、四季の移り変わりを6枚の絵で丁寧にたどった部分が素敵です。文明の発展と共に、便利な乗り物と道路と建物が現れ、その真ん中にぽつんと一つ、取り残された家の運命を、はらはらしながら見守るうちに、・・・開発と共に人間が失ったものを、幼い子供にもよく分るように描いています。ひらかなの読めるこどもから、大人にも、想像力を刺激する、綿密に描きこまれた絵を眺めるのが楽しい絵本。

故郷のうちの前に七階建て、周りにもビルが建ちつつあるとか。
「小さいお家」への第一歩かも、という年賀状が弟から来て、
むかしむかし、読んだ絵本を思い出しましたが、
その後、偶然にも書店で見つけました。

ただし、昔の本は、縦書きで訳者名がなく、文も今とは少し違っていたようです。
1943年に米国最優秀絵本賞。これが大戦中であることに、米国のゆとりが感じられます。
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