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【映画】ブレイブ・リトルトースター

1987 米 80分 アニメ(字幕版)原作 トーマス・ディッシュ 監督 ジョー・ランフト レンタルDVDにて

この映画を、現地のTVで見たのは1995年で、素晴しいアニメだという印象を受けた。そのころ私の家のトースターはオーヴン式でなく、この映画のようなポンと飛び出す2枚焼きタイプだったので、その点でも親しみを感じた。夫は会社が近いので、家に帰って昼食していたから、一緒に見始めたが、昼休み中に終らず、後半を見損ねたのが心残りだったらしい・・・彼が、15年後にここのビデオ屋で見つけたのもそれゆえか。

あらすじは、山荘に取り残された古い電気器具たちが、持主を訪ねて都会に冒険旅行をするという物。そう、「トイ・ストーリー3」と良く似たお話である。尤も、こちらが先なのだが。

先日、原作「いさましいちびのトースター」(早川書房)を読んだばかりだが、本の面白さがアニメでは十分味わえない気がした。一つには我々が米国の電器事情を知らないので、細かいニュアンスが分らないというのがある。たとえば、フーバーは、戦前から掃除機の代名詞となるくらいの有名な直立型だが、新開発のころころ転がる型に対してはつねづね複雑な思いを抱いている。時計付きラジオは毎朝6時に目覚ましの放送をするが、AMだけでFMが入らないのを気に病んでいる。電気スタンドは貯蓄関係の景品なので、電気屋で売っているのと自分はどちらが上等なんだろうと、日暮れになると考え込む。等々、小説ではめいめいの内面が説明してある。それから、米国のTVで見たときは字幕も無いし、ずい分色々なことを分らぬままに見ていたようだ。ある日本のお母さんの投稿では、3歳の子供が彼女より喜んで見たとのこと、さしづめ、私の理解もその程度だったかも・・・・しかし、細部が分らなくても、大筋で感動したことは間違いないし、むしろ本質に迫れたともいえる。

このタイトルは、グリム童話「勇敢な(ちびの)仕立て屋」のもじりらしい。原作では持主が結婚し、1人暮らしの老婦人に貰われていくが、アニメでは、大学に進学する持主に再会する幸せな結末。その直前トースターは危機的な状況で名前に恥じぬ勇敢な働きをするが、このあたり「トイストーリー3」に劣らず感動的な場面になっている。
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