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映画「女経」

1960 大映 100分 原作 村松梢風 レンタルDVDにて

第1話 耳を噛みたがる女
 監督 増村保造 出演 若尾文子 川口浩 左幸子 田宮二郎 

第2話 物を高く売りつける女
 監督 市川崑 出演 山本富士子 船越英二 野添ひとみ 菅原謙二

           
第3話恋を忘れていた女
 監督 吉村公三郎 出演 京マチ子 根上淳 叶順子 市田ひろみ 川崎敬三


原作者の村松梢風は友視の祖父。「私の履歴書」によると、ごく幼時から女性に興味があったようで、家産を傾けてまで女性と関わり続けてきたらしい。

わずか100分に3人の監督・豪華な顔触れの出演者を網羅したのは、日本映画の全盛期でなければありえない。「憂愁平野」を最後に31歳で銀幕から消えた山本富士子も、このときはまだ20代だが、堂々たる存在感である。
タイトルの意味は分らないままに、猥雑さを感じていたが、どうも「素女経」と関係があるらしい。

素女(そにょ)は、性愛と養生を司る道教の仙女であり、九天玄女と共に古代中国の伝説の帝王・黄帝に房中術を教えた。後世にその房中術が古代中国の性書『素女経』や『素女方』などが伝えられる。(Wikipediaより)

が、この作品では女経=女の心得のように変形している。基本的にはどの話も、あの手この手で男から金をふんだくろうとする女たちが、最後に真の幸福は金でなく愛であると悟るという道徳的なある意味陳腐な結論になっている。高度成長の始まる前の古き「良き」時代なのだ。


道教について
  「僕僕先生」→「SEPTEMBER2012」12-9-24
増村保造
  「増村保造監督について」9-11-24
  「赤い天使」9-11-23
  「くちづけ」10-1-11
  「氾濫」9-11-22
  「巨人と玩具」9-11-21
市川崑
  「さよなら市川崑監督」8-2-21
  「おはん」9-12-10
「日本橋」 8-7-26
  「黒い十人の女」8-8-23
  「野火」14-4-2
  「おとうと」10-2-14
  「鍵」7-2-5
  「かぐや姫の物語」13-11-24
京マチ子
  「雨月物語」9-10-28
山本富士子
  「暗夜行路」7-11-25
  「濹東綺譚」(ぼくとうきたん)7-12-16
船越英二&山本富士子&市川崑
  「黒い十人の女」8-8-23
川口浩
  「くちづけ」10-1-11
  「日本橋」8-7-26
  「地上」6-10-20
京マチ子&山本富士子&若尾文子&川口浩&船越英二
  「忠臣蔵を見たかったころ」11-12-14









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