映画の感想など・・・基本的にネタばれです。
しづのをだまき
【映画】それでも恋するバルセロナ
2008 米・西 96分 監督 ウディ・アレン 原題 《Vicky Cristina Barcelona》出演 スカーレット・ヨハンソン レベッカ・ホール ハビエル・バルデム ペネロペ・クルス パトリシア・クラークソン
鑑賞 DVD 松江SATY東宝
100点満点の88点。
★作品賞(ゴールデングローブ)
★助演女優賞(アカデミー)→ペネロペ・クルス
★主演女優賞(ゴールデングローブ)候補→レベッカ・ホール
【ものがたり】ヴィッキーとクリスティナはバルセロナを訪れた。親戚の家に滞在し、ふと出会った地元の画家ファン・アントニオの押しの強い魅力に惹かれ、関係を深めるが、そこへ別れた妻が現われて・・・・・・。軽妙なギター音楽にのって、ガウディ建築を初め、この地方独特の風物が美しく描かれて、見ていて心地よい。もっとも前半は時折ふっと眠気がきざしたが、後半、ペネロペ・クルスが登場してから、急に目が覚めるように面白くなった。この元夫婦は全く予断を許さぬ行動を取り、発言をする。ラテン系そのもの。
画家ファン・アントニオを演じるハビエル・バルデムは「夜になる前に」でゲイの役を演じている演技派だがここでは喜劇的な要素が強い。
その別れた妻に扮するペネロペ・クルスは、英語とスペイン語の2ヶ国語を喋っている。夫婦喧嘩の最中も「英語でしゃべれ」と元夫にいつも言われるのはおかしい。これまで彼女のよさが今ひとつ分らなかったが、この映画では、ハッとするような美貌と鋭い芸術的センスの持主に描かれており魅力的だ。
クリスティナ役のスカーレット・ヨハンソンが「さして才能はないが天才的芸術家と付き合うのが好き」「慢性的欲求不満」「自分の求めることは分らないが、求めないことは分る」と描写され、ペネロペと成り行きで愛し合うことになるが「バイとレッテルを貼らないでほしい」と言うのは多分すっかりウディ映画の常連になった彼女を軽くからかっているのではなかろうか。
ヴィッキー役のレベッカ・ホールは堅実で保守的ではあるが、折々に心が揺れるタイプの米女性。これは最も常識的かも。
なかで私と年齢が近いせいもあって注目したのは、ジュディス(パトリシア・クラークソン)。1世代前の性革命を経て、結婚に疑問を抱きつつも変化には臆病だが、他人の冒険にはむしろ積極的に後押しするーはいかにもありそうなことだと、おかしく感じた。
ウディ・アレンは女性には好意的だが、男性にはどうも辛らつだ。特にアメリカ人はその俗っぽい価値観で馬鹿にされているし、3人の美女に囲まれたアントニオも、結局ピエロ的役割を果たしている。
全体として、軽妙な男女の恋模様と美しい風景と心地よい音楽とで、うちで観るのにも適した作品になっている。
鑑賞 DVD 松江SATY東宝
100点満点の88点。
★作品賞(ゴールデングローブ)
★助演女優賞(アカデミー)→ペネロペ・クルス
★主演女優賞(ゴールデングローブ)候補→レベッカ・ホール
【ものがたり】ヴィッキーとクリスティナはバルセロナを訪れた。親戚の家に滞在し、ふと出会った地元の画家ファン・アントニオの押しの強い魅力に惹かれ、関係を深めるが、そこへ別れた妻が現われて・・・・・・。軽妙なギター音楽にのって、ガウディ建築を初め、この地方独特の風物が美しく描かれて、見ていて心地よい。もっとも前半は時折ふっと眠気がきざしたが、後半、ペネロペ・クルスが登場してから、急に目が覚めるように面白くなった。この元夫婦は全く予断を許さぬ行動を取り、発言をする。ラテン系そのもの。
画家ファン・アントニオを演じるハビエル・バルデムは「夜になる前に」でゲイの役を演じている演技派だがここでは喜劇的な要素が強い。
その別れた妻に扮するペネロペ・クルスは、英語とスペイン語の2ヶ国語を喋っている。夫婦喧嘩の最中も「英語でしゃべれ」と元夫にいつも言われるのはおかしい。これまで彼女のよさが今ひとつ分らなかったが、この映画では、ハッとするような美貌と鋭い芸術的センスの持主に描かれており魅力的だ。
クリスティナ役のスカーレット・ヨハンソンが「さして才能はないが天才的芸術家と付き合うのが好き」「慢性的欲求不満」「自分の求めることは分らないが、求めないことは分る」と描写され、ペネロペと成り行きで愛し合うことになるが「バイとレッテルを貼らないでほしい」と言うのは多分すっかりウディ映画の常連になった彼女を軽くからかっているのではなかろうか。
ヴィッキー役のレベッカ・ホールは堅実で保守的ではあるが、折々に心が揺れるタイプの米女性。これは最も常識的かも。
なかで私と年齢が近いせいもあって注目したのは、ジュディス(パトリシア・クラークソン)。1世代前の性革命を経て、結婚に疑問を抱きつつも変化には臆病だが、他人の冒険にはむしろ積極的に後押しするーはいかにもありそうなことだと、おかしく感じた。
ウディ・アレンは女性には好意的だが、男性にはどうも辛らつだ。特にアメリカ人はその俗っぽい価値観で馬鹿にされているし、3人の美女に囲まれたアントニオも、結局ピエロ的役割を果たしている。
全体として、軽妙な男女の恋模様と美しい風景と心地よい音楽とで、うちで観るのにも適した作品になっている。
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