マリの朗読と作詞作曲

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「悟浄歎異(中島敦)」より

2022年06月20日 | 小説の朗読

 

悟浄歎異(中島敦)」より終結部 

 

三蔵法師について天竺を目指す

沙悟浄の手記

 

冒頭の「孫行者(そんぎょうじゃ)」とは

孫悟空のこと。

沙悟浄は三蔵法師のことを

「師父(しふ)」と尊敬する。

 

 

 

俺(沙悟浄)が思うに

孫悟空は行動的大天才であり、

猪八戒は享楽的リアリストである。

それに引き換え俺は、

頭で考えるばかりで行動に移せない。

自分は常に調節者、忠告者、観測者に

過ぎないのか。

悟空からまだ何も学べていない。

   

「悟浄歎異(中島敦)」より

 

夜、星を見上げて野宿しながら、

悟浄は悟空、八戒、師父三蔵法師について

あれこれと思いを巡らす。

特に三蔵法師についての深く美しい洞察が、

胸をほのかに温かくする。

 

 

 

中島敦(1909年~1942年)は

東京生まれの小説家。

漢学の家系に生まれ、

東京帝国大学国文科卒業。

持病の喘息により、

才能を惜しまれながらも死去。

代表作は「山月記」「弟子」「光と風と夢」など。

 



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