注文の多い料理店
童話「注文の多い料理店」は
宮沢賢治の傑作で、私の大好きな作品。
金持で傲慢な二人の都会者が、
鉄砲打ちにやって来た山奥で
もう少しで魔物に食べられそうになるお話。
マウンティングしあう二人の会話とか、
レストランの扉に書かれた内容が
だんだんにヘンテコに怪しげになって
ついにはとうとう・・・という
スリルとユーモアが絶妙。
注文の多い料理店 題
題名の「注文の多い」というのからして
二つの意味をもった洒落たオチのようで、
とても楽しい。
賢治の人を見る目は鋭い。
他の作品の中でも、
さり気なく発した一言で
その人柄がわかってしまうような場面が
時折出現する。
そんな上でのユーモアである。
この作品、
発表当初は全く認められなかった・・・
ああ、当時の文壇関係者の低劣さよ。
幾重にも悲しく情けない。
天才の運命、と軽くかたずけてしまうには
あまりに酷ではないのか。
朗読、頑張りました。
22分、入魂の一作です。
何回も聞いていただけると嬉しいです。
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