○次元俳句659・沖4(空間)・白石喜久子01・2024-07-28(日)
○「いつの間に沖のつめたき浮輪かな」(『鳥の手紙』2018)(白石喜久子01)
○季語(浮輪・晩夏)(「→閑中俳句日記(別館)-関悦史-」より引用)【→次元俳句-索引1・索引2・索引3・索引4・索引5・忌日祈念日俳句】【→俳人一覧(あ・いい・いた・うえ・お・か・き・くけこ・さ・し・すせそ・た・ちつてと・な・にぬねの・はひ・ふへほ・ま・みむめも・や・ゆ~)】【→俳句結社索引】
【鑑賞】:浮輪でほんの少し浜から沖に出た。浅い岸では陽に温められていた海水であるが深くなるとあっという間に冷たさを増す。離岸流であれば怖いが。海水の深い層が冷たいこともある。→「膝下を寒流よぎる立ち泳ぎ」(透次)
○白石喜久子(しらいしきくこ)
○好きな一句「青年の棲む家昏し桐の花」(『鳥の手紙』2018)02
○季語(桐の花・初夏)(引用同上)
【Profile】:1948年東京都出身名古屋市在住。「晨」「円座」同人。
○次元俳句658・傾斜14(空間)・山中西放01・2024-07-21(日)
○「炎天は負うてゆくもの傾いて」(『炎天は負うてゆくもの』2012)(山中西放01)
○季語(炎天・晩夏)(「→関西現代俳句協会」より引用)【→次元俳句-索引1・索引2・索引3・索引4・索引5・忌日祈念日俳句】【→俳人一覧(あ・いい・いた・うえ・お・か・き・くけこ・さ・し・すせそ・た・ちつてと・な・にぬねの・はひ・ふへほ・ま・みむめも・や・ゆ~)】【→俳句結社索引】
【鑑賞】:句集名にもなった掲句。炎天を歩く。背中を丸めて前傾で。炎天の暑さと重さが背中にのしかかってくる。
○山中西放(やまなかせいほう)
○好きな一句「太陽のごろんと落ちて懐手」(『炎天は負うてゆくもの』2012)02
○季語(懐手・三冬)(引用同上)
【Profile】:1938年京都府出身。2012年より「渦」(→赤尾恵以主宰)編集長。
○次元俳句657・背後16(空間)・長谷川双魚05・2024-07-19(金)
○「蹤いてゆく父のうしろの土用かな」(『ひとつとや』1985)(→長谷川双魚05)
○季語(土用・晩夏)(「俳句201606付録第50回記念歴代受賞作品抄・蛇笏賞のすべて」より引用)【→次元俳句-索引1・索引2・索引3・索引4・索引5・忌日祈念日俳句】【→俳人一覧(あ・いい・いた・うえ・お・か・き・くけこ・さ・し・すせそ・た・ちつてと・な・にぬねの・はひ・ふへほ・ま・みむめも・や・ゆ~)】【→俳句結社索引】
【鑑賞】:実際に父の背中を見ながら蹤いてゆく。そして父の生様に蹤いてゆく。「夏の土用」。いよいよ本格的な夏の到来である。
○次元俳句656・短い2(空間)・瀬間陽子01・2024-07-11(木)
○「花嫁の影のみじかし油蟬」(瀬間陽子01)
○季語(油蟬・晩夏)(「→現代俳句協会」より引用)【→次元俳句-索引1・索引2・索引3・索引4・索引5・忌日祈念日俳句】【→俳人一覧(あ・いい・いた・うえ・お・か・き・くけこ・さ・し・すせそ・た・ちつてと・な・にぬねの・はひ・ふへほ・ま・みむめも・や・ゆ~)】【→俳句結社索引】
【鑑賞】:影が短いということは太陽が真上近くにあるということ。油※蝉がジージー鳴く日の盛り。酷暑に堪えていそうな花嫁であるが幸せならいいか。
○瀬間陽子(せまようこ)
○好きな一句「ふでばこのなかいつまでも夏野原」02
○季語(夏野原・三夏)
【Profile】:1972年東京都国分寺市出身。1997年NHK文化センター「はいく工房」を受講。同年「俳句十代」に入会。1999年「陸」に入会。平成12年第18回現代俳句新人賞受賞。