蒼い空の下で

文系男子の何気ない1日を記します。

福井県選抜物語④~再び原点の場所へ~

2019-11-20 23:21:04 | 県選抜
その数13個。
私のスマフォに入っている天気アプリの数だ。
よく失笑された。
野球部の試合が雨で中止になる事が多く、いつも気にしていた。
晴れ予報を出してくれる天気アプリ。
それを見つけては、信じて願った。
ある時、県選抜のある保護者にその話をした事があった。
すると「分かりますよ」と賛同してくれた。

県選抜の日程で雨天中止になったのは1度だけ。
9月21日に予定されていた練習試合。
ただそれだけであった。

これまで私は、監督が子ども達に話す内容をなるべく聞くようにしていた。
甲高く大きな声だったので、特に聴き耳を立てる必要もなく話は耳に入ってきた。
それは、社会人の私達にも共通する事が多く、よく夕食時にはその内容を話題にしていた。
毎日がこうした県選抜の話題で持ち切りになる日々。
監督の話題になる事も少なくはなかった。
言い忘れていたが、代表と監督は親子。
共に教育現場で活躍され、共に元甲子園球児である。
と言う事で県選抜には、18組の親子の他にもう1組の親子が存在する。

2019年9月28日-
石川県の星陵中へ遠征する。
高確率の雨予報だったが、金沢市付近で雨雲が分散して奇跡的にも雨が回避された。
我々も毎日練習が出来る環境だったらと少なからず思いながら見ていた。
こうした中、星稜打線を力でねじ伏せた福井の投手陣。
見ていて気持ちのいいものだった。

10月の最終練習を前に、秋らしさを感じるようになった頃。
練習会場は万葉中グラウンドと案内があった。
ここはセレクション会場になった場所。
感慨深い想いを抱きながら、その日を待った。
2019年10月6日-
この日、向かう途中で色んな想いが蘇った。
高速から見える山々が少しずつ赤らんでいた。
やや日差しが陰ったようにも感じられた。

こうして蒼空を連れて廻るのは、小さな頃から慣れていたが、当初は面識のない集団へ行くといった感覚だった。
だが今は違う。
親子共々、仲間のいる場所へ行くといった感覚へと変わった。

最後の練習は、新聞社の取材を受けながら進んだ。
西日を浴びながらの練習。
日暮れが進むにつれ、肌寒さを感じた。
また、秋になった風景をも感じ取れた。
そして、解散が迫った事も改めて感じ取った。
翌週の中日本大会に向けて配られた背番号。
それは、第1期生が全国優勝を果たした時に付けていたものだった。
それぞれに手渡された背番号。
それぞれに想いが込められていた。

最後の練習を終えた。
子ども達は、屈託のない顔でいつも通りに挨拶を交わす。

byebye-
当初は、親しくなった証拠だと喜んで見ていたが、この時だけは違った。
いよいよ次週に訪れる解散。
そう思うと、この挨拶がやけに寂しく感じられた。

                   つづく
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2 コメント

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Unknown (🐯母)
2019-11-21 17:05:46
天気アプリ笑
うちはてるてる坊主に祈りました笑

BYE-BYE、ほんとにさみしかったです……
返信する
☔️で中止になったら… (管理人)
2019-11-21 17:51:45
☔️で中止になったら、私は怒りまくってましたね💢
何でやらんのやって❗️
アプリ当たらんやん💢って(笑)
ちなみに次で最終話です。
返信する

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