わけししょうロケ【愛媛】Matsuyama Ehime

日常から非日常まで、独特な人生の渡り方。不安定な安定の求め方。非正規上等、「いざ」という時のためにも。

愛媛県松山市道後一万「和食たかなし」【わけししょうロケ】ランチ編

2017年11月05日 | 食い呑み

愛媛松山は「文学のまち」などと賞されております。夏目漱石「坊ちゃん」(実は漱石先生は松山が嫌いだったとか)と正岡子規(実は俳句よりも短歌に素晴らしいものがあるとか)押しでありまして。まあ、地元原住民にそんな意識があるかは怪しいものですが。ただ、市内の小学校では長期バケーションには俳句をひねる宿題がしょっちゅう出るくらい、でありますし、俳句ポストがそこいら中に設置されています。ここしばらくのトレンドとしては司馬遼太郎の「坂之上の雲」の街づくりがおこなわれています。

日本中の地方都市では中心商店街の空洞化が叫ばれておりまして、松山中心部の「銀天街」「大街道」もかつての賑わいが影をひそめてしまっていると誰もが思っているかもしれません。人出は確かに減っております、が……………。松山の商店街は滅びることはない、という論を聞き及んだことがあります。その方の論によりますと、松山市駅(伊予鉄松山駅)から2つの商店街を通って文教地区にある愛媛大学・松山大学へ通うルートになっているからだそうです。若者が通ることによって、経済が成り立っているとか。恐らく地元衆には実感がないかもしれません。ぜひとも関係各位は人の流れを調査していただき、今後の街づくりに活かしていただきたいものです。

 

さて、その松山文教地区に隣接する赤十字松山病院のすぐ東、和菓子の菊屋のはす向かいに鮮やかな蒼い壁のお店が現れました。

 

この10月にオープンしました「和食たかなし」であります。

重厚な木材の看板というか表札というか、なにかメッセージを発しているように見えるのですが。さてどんな想いを込めているのか、店内に入りますと。


木材をふんだんに使っているレイアウトで落ち着いた店内、カウンターでは大将とスタッフがテキパキと動いております。

 

土曜日の午後1時くらいに4人で入店です。本日のランチメニューは2種、「アジの塩焼き・厚焼き玉子」と「カンパチの揚げ煮」となっております。お代は800円也、和気入道はカンパチをチョイスです。

 

オーダーを受けてから焼きに入るため、ちょいと時間をいただきます。さて、ほどなくやってきました「アジの塩焼き」でございます。



串を打って焼かれたアジは泳いでいる姿のように躍動感があります。これだけ丁寧な仕事で供された焼き物は久しぶりに見たような気がします。一見してレベルの高さが判ります。今のご時勢、魚の塩焼きをストレートに押せるお店はあまりありません。シンプルであるがゆえに食材の吟味、技術の高さが要求されます。小手先のごまかしがきかないのです。

お連れは評価はいかがなものであったか。「絶賛」レベルとのことでした。まあ、そうでしょうねえ。次回以降にいただくことにしましょう。アジ以外にはカマスなども供されるとのことです。

 

さて、続いて和気殿がオーダーしたカンパチが来ましたぞ。

出汁の効いたとろみアンはバランス良く絡んで、絶妙な揚げ具合のカンパチの味をぐっと引き出す感じです。レベル高いですよ。ご飯が進みますなあ。おかわり1杯はサービスとなっております。

添えられた小鉢の炊合せは瀬戸の小エビと里芋・南京です。これまた仕事が行き届いてます。写ってませんが、小松菜の和え物も供されました。自家製のお漬物、汁椀も高い水準ですよ。

たいへん美味しくいただきました。県外から来られた方も喜んでおりました。非常に地味なメニューではありますが、隙のない造り込みは瀬戸の小魚を満喫できるのであります。定食というレベルに留まるものではありませんぞ。お店の心意気を感じます。このクオリティを800円で楽しめるのであれば、コストパフォーマンスも非常に高いといえましょう。夜の部も楽しみです。

道後の端っこに位置するこじんまりとしたお店です。路面電車でアクセスできますので、松山観光の一環として加えてみてはいかがでしょうか。一応、前もって電話でご確認ください。

 


愛媛県松山市水泥町「マテラの森」【わけししょうロケ】

2017年08月10日 | 食い呑み

愛媛松山は四国地方では最大の都市でありまして。県庁所在地でもあり、比較的生活がしやすい町? 街? といえましょう。最近も住みやすい都市ランキングで4位でしたっけ、上位にランキングされたようですね。住んでいる地元衆は無意識かもしれませんが、いくつかポイントがあるように思います。和気入道的には……………

 

①気候が穏やか

夏は暑いし、冬は寒いのですが。日照は多いでしょう、柑橘類の栽培が全国トップである県でありますし。陽の光が生物に与える影響はいくつか考えられますが、精神衛生的にはプラスに働くのではないでしょうか。地形が大きく関係していますが、松山平野は四方を山に囲まれています。北方は瀬戸内海をはさんで中国山地、東と南は四国山地、西方はこれまた海をはさんで九州山地が彼方にあります。それぞれの山が雨雲・風や台風の影響を抑えるのであります。台風シーズンにも比較的被害が少ないことが多いように思います。もちろん大雨が降ることもありますが、太平洋側とは雨粒の大きさが違いますね。高知の雨粒はデカい、と思います。

 

②海と山

ま、日本どこでも海と山があるんですが、松山はほどよいバランスが取れているというか、暮らしやレジャーに都合がいいように思います。市街地の緑地・公演は多くないですが、車で一足伸ばせるとアウトドア派には楽しいロケーションが多いのであります。特に瀬戸内の海は通年で静かな波が打ち寄せます。透明度はまあまあですかね。あまりにも波がないので、太平洋岸に住んでる人が気味悪いと言ってましたが。昔に聞いた話では、中国のが日本に来て各地を案内されて「日本には大きな川がありませんね」と感想を述べたのですが、瀬戸内を観て「日本にも大きな川があるじゃないですか」と言ったとか。瀬戸内には多くの島があり、変化に富んだ風光明媚な光景は光と落ち着きを与えてくれるようです。JR予讃線は基本単線なのですが、松山~今治間は緑の中を縫って走り、突然海と島が開ける、めぐるましく変化するような道程です。高縄・石鎚・久万高原などの山も比較的近く、山派の方にも面白いのではないでしょうか。冬は愛媛でもスキーができます。

 

まあ、ほかにも売りはありますが、ここではこれくらいで。で、本題に入りますか。アウトドア派としては、愛媛松山は楽しめるところが多いと認識しておりましたが、こんなものが松山にできてました。「自然公園型ドライブイン マテラの森」です。屋内BBQコート、ドッグラン、お散歩コースなどがあります、しかも山がほど近い郊外に。

 

ん? と思った地元民は少なくなかったのではないでしょうか。手ぶらでBBQ、持ち込み歓迎、呑み食べ放題など、コンセプトはある意味で挑戦的ですが、なぜこの立地で? と勝手に心配してしまいました。犬を連れてきて店内でBBQ? 飲み放題って、車で来て? 

ひらけた広大な敷地は駐車場も完備。でも、だだっ広い地域なので、別に「そうですか」くらいにしか思えませんが。

店内も広く、席数も多いですね。ただし、炭火コンロはテーブルではなく、サイドに置いてあります。囲むスタイルではなく、奉行役が仕切るスタイルになるようです。子ども連れには危険がないかもしれません。

で、和気入道的にはまったく興味の対象ではありませんでした。軒先で息をするようにBBQをしておりますし、コンセプトも我々伊予の山猿には響くものがありません。値段も安くないと耳にはさんだりで、近づくこともありませんでしたが。


車で国道11号線を流していると見えたのは、縁のないBBQコートのはずでしたが、看板に「豚丼」の文字が踊っています。すかさずUターンします。平日昼間のため役の入りは上の画像の通りです。で、食券機で並を注文、番号札を渡され待つこと10分以上。で、カウンターで待ちうけていたのは、こちら。

ボリューム感はかなりのものですね。汁物(きちんとした豚汁)、キュウリの漬物付き。

小さいすり鉢がテーブルに置いてますので、胡麻を擦りまくって投入。いい感じですねえ。肉は柔らかくおいしい。脂身は生かと思うくらい。バラ肉と赤身の2種類の部位がのっかってます。量も多くはっきりって脂はかなりむつこいので、赤身がおいしく感じました。タレもテーブルにセットされていて、お好みでチャージします。ワンコインでは考えられないほどのボリュームとバリューです。本格的な豚丼をいただけるお店は松山ではほかにもありますが、これはこれでありですね。現場系のオッサン達がけっこう多かったようです。

想像ではありますが、当初のやり方から豚料理店であることを前面に押し出す戦略に舵を切ったように映ります。果たして吉と出るか凶と出るか。豚丼でも持ち込み可能なのかしら? と野暮なことを思ってしまいますが。


愛媛県今治市上徳「チャイナダイニング彩鳳」【和気入道ロケ】大袈裟にいえば食文化の国際交流

2017年07月10日 | 食い呑み

長らくお待たせしました。このブログにお越しいただいた皆様限定、というわけではありませんが、なかなか他では難しい、本場中国料理の楽しみ方をお知らせできれば、と思います。あなたが食べているのは本当の中国料理ではないかもしれないのです。一般論として「中華料理」とは実は日本の料理です。おそらくですが、中国の人もそういう認識ではないかと思います。例えば、ラーメンについてはルーツとしては中国の「拉面」ですが、我々が愛食しているのは「日式拉面」として中国人に確固たる支持を得ています。東京のとあるラーメン屋で、「こんなおいしいのは中国では食べられないよ」というコメントを聞いたことがあります。爆買いに訪れる人も多く日式ラーメンを楽しみにしているのではないでしょうか。

以前にも書いたかな、繰り返しで恐縮ですが、中国ではありえない珍現象が中華料理にはあります。中国には「中華丼」「天津飯」「餃子定食」などはありません、多分。「中華丼」で括られたかけごはんはよく考えれば、すごいスケールですね。翻って「日本丼」と名乗るものはありませんよね。邪推すれば、日本にはない新機軸というアピールのために名付けられたのではないでしょうか。天津飯の「天津」とは北京の隣にある都市です。となれば、天津の名物ということになるのでしょうが、和気の経験上、天津で見たことも聞いたこともありません。似たようなケースとしては、温州ミカン・南京豆・南蛮ねぎなどが挙げられましょうか。ネーミングにおけるブランディングです。しかも縁もゆかりもないと思います。温州も中国の地名ですが、愛媛県人もあまり知らないでしょうねえ。

餃子定食に至っては、中国人には最も理解に苦しむというか違和感があるのではないでしょうか。ご存知の方もいらっしゃるでしょうか、中国では餃子はイコールほぼ水餃子です。焼き餃子という時点でやや違和感湧いてきますか。焼き餃子のルーツは残り物の水餃子を焼いて食べる説があります。和気入道的には「鍋貼」という料理が日本的餃子の原型ではないかと考えています。簡単にいえば、同じ材料を薄い皮で巻くのですが、ヒダを作らず閉じずに焼きます。ヒトクチ餃子の原型のように思えます。で、違和感の極みは、主食で主食を食べることにあります。餃子はご飯や麺と同じ扱いです。西日本にはうどん定食はもとより焼きそば定食、お好み焼き定食、など炭水化物で炭水化物をいただく文化があります。ラーメンライスってのもあり、替え玉ができるお店でも小ライスをたのむ人もいますよね。ま、日本のごはんのうまさが理由かもしれません。今までで一番驚いたのは、大阪某所でみた「スパゲティ定食」でしたが。ホカ弁の添え物にケチャップまみれのスパゲティがありますが、それをこころゆくまで堪能する勢力が存在するのでありましょうか。話を戻して、中国の方をもてなす機会がありましたら、餃子定食とかは誤解を招くかもしれません。「歓迎されてんのかな?」と。

ということで、日本の中華料理文化というものが厳然と存在してます。それ自体は否定されるものではありませんし、和気もブログでご覧のようにさんざんぱら愛好しております。話の角度は少し変わりまして、中国人シェフが日本に来て中華料理を生業とするのは、意外と妙な現象といえるのかもしれません。基礎は言うまでもなく、現地で修得した中国料理の技術でしょう。日本人向けのアレンジ・メニュー構成・味付けなどを加味するのは、日本人に来てもらうためには必要となることは想像に難くないです。彼らは本場の味を提供することよりも、商売として成り立つことを優先すると思います。そこで着目するべきは、中国人シェフがいるお店では定番メニューではなく、彼ら自身が得意とするもの、もしくは彼ら自身が食べているものです。それらをいただくことが実は大きな醍醐味となるのではないでしょうか。特に本当の中国料理を食したことがない皆さまには未知の体験となりましょう。どのお店でも可能とはいえませんし、トラブルを恐れて一見は相手にもされないかもしれません。

そこで、とっておきのお薦めを。場所は愛媛今治にある「彩鳳」であります。和気入道とは開業時からのお知り合いでございまして、まあ無理をお願いしているだけなのではありますが、お店側としては事前に予約してもらえれば問題ないとのことです。また、驚くほどの適正価格にての提供となります。ご参考にしてみてください。

まずはメニューの選定です。さあ、この店の真骨頂を楽しみたいですね。今回は3人(和気以外は中国未経験)での席となりますので、あまりたくさんのオーダーができません。まあ、残ってしまえば持ち帰りにすればいいのですが。事前にランチに行きまして、その時に予約です。いつもは口頭で伝えるのですが、ipadにメモして見せます。昼時でしたが、シェフが厨房から出てきて確認してくれました。「どれも問題ないよ、大丈夫!」とのこと。ただし、「香菜(パクチー)多くてもいい?」と和気好みを覚えてくれてました。

 

まず一品目は「糖醋里脊」。

「豚フィレの甘酢揚げ炒め」と訳せばいいでしょうか。薄切りのヒレに衣をつけてバリバリの硬めに揚げてます。すごく長い針ショウガと香菜がぐっと味を締めてる感じです。和気が食い慣れているのとは流儀が違いますが、これはこれで素晴らしい。中華料理の酢豚の原形といえましょう。野菜は入ってません。

 

続いてこちら、期待して今回のメインの「清蒸鱼」。

薄味仕立てのコショウ鯛の蒸し物です。実は魚の種類はお任せしました。白身が基本ですし、愛媛の魚は安心クオリティ。高級魚ではありませんが、鮮度・味とも問題なし。薬味として白髪ネギ・パプリカ・香菜がどっさり。中華では丸上げのあんかけが定番ですが、イヤイヤ。こちらのほうが日本人にもぜったい向いていると思います。期待通りのお味でした。

 

 こちらはなぞなぞの時間、同行の2人は食べても正体が判らなかった「土豆丝」。

シャキシャキの食感がたまりません。日本ではほとんど食べる機会がなく、日本人が中国でお気に入りになるこの料理。材料はジャガイモです。酢で〆る? のが特徴とのことです。

写真にはありませんが、「红烧茄子」もオーダーしました。これは日本ではマーボーナスとして理解されている向きもありますが、肉が使われていない、茄子のうまさで勝負する料理です。こちらも大好評で、1番早く完食しました。季節的にもこれからのメニューですね。

で、今回の主食は何にしたか。「烤鸭饼」をチョイスです。北京ダックの皮ですね。店員さんにはやや怪訝な顔をされたかもしれませんが、甜麺醤を塗った皮はいろんなものを巻いて食べると美味しいですよ。お試しください。さらにサプライズとして、賄いの「烤饼」をおすそ分けしていただきました。焼き「肉マン」と表現すればいいでしょうか。和気入道が食べたことのない流儀です。丁寧に手間をかけて作られています。こんなうまいモン食ってんだな、と思いながらも、白酒(中国の焼酎)を呑み呑み、和気は中国にトリップしていた時間が過ぎていきました。中国に行ったことがない同伴者日本人にも好評であり、よかったよかった。あえて指摘しておきたかったのは、中国料理は中華料理ほど油っぽくなく、野菜も多く摂れる、むつこくない、といったことです。ご同伴にも同意いただきましたよ。さあ、次回はどんな中国をいただきましょうか。

ご注意をいくつか。あくまで信頼関係とお店の好意でのサービスとなります。予約時に直接よく話し合う、文字情報でメニューを伝える、要望は出しても基本的にお任せ、イメージと違っても、そういう造り込みと受け取っていただいてください。リーズナブルにやってくれますが、野暮なことは言わず時価での注文で臨んでください。こちらのシェフは大連出身ですので、北方の料理がお勧めでしょう。もちろん、メニューに載っている定番との組み合わせもありありです。トラブルにならないよう、四国の片隅で中国を楽しんでみてはいかがでしょうか。貴殿のお近くのお店でも、中国出身のシェフがやっているところがあれば、交渉してみては。あくまでも友好的にお願いします。

ホールの小姐と話をしておりますと、山西省太原の出身だと判り、異常に盛り上げってしまいました。和気が武術修行で身を置いていた地であります。次は山西の黒酢を用意しておくから、と言われました。次回がたいへん楽しみであります。

 

まとめとして、いくつかの中国語表記を日本語に直しておきます。もちろん、日本語の漢字で伝わると思います。

糖醋里脊………豚フィレの甘酢炒めです。豚肉、スペアリブ、魚などでもお願いできるかも。

清蒸鱼…………清蒸魚です。

土豆丝…………ジャガイモの和え物ですが、漢字表記のほうが伝わると思います。

红烧茄子………紅焼茄子。肉は入らないかな。

 

 

 

 


愛媛県松山市湊町「カレーショップデリー」【和気入道ロケ】

2017年06月13日 | 食い呑み

日本の高度成長期に育った和気入道、愛媛松山という片田舎では幼少のころ、こんなライフスタイルがありました。お買い物と言えば、国鉄松山駅とは離れた繁華街に行くわけです。銀天街と大街道という千舟町をはさんでつながる2つの商店街、その両端に位置する松山三越と伊予鉄そごう(現在の伊予鉄高島屋)という2つの百貨店です。

今も基本的に変わっていないといえば、変わっていないロケーションではありますが、週末の人出を見れば当時の賑わいは影を潜めたと思うのは和気だけではありますまい。消費活動の変化や行きたいスポットの不足、暇つぶしする暇もなし。仕方ないといえばそうなのでしょうが。

ノスタルジーに浸るとまではいきませんが、連綿と続く松山食文化の代表の一角をなす、カレーのデリーであります。まつちかタウンという愛媛唯一の地下街にあります。これまた今となっては小さいスケールの地下街ですが、子どもの頃はここしか知らないのですから、こんなものかと。なぜか小銭がぶちまかれた噴水、その上のテレビで流れる高校野球、無言で見上げるオッサン達、そんな感じのシーンを何度も見ていたような気がします。

プチおのぼりとしてはデパートの食堂が定番なのですが、子ども心ながらあまりおいしくない(当時はね)と思ってました。そんな折、連れらたようなおぼろげな記憶がある、初めてのカレー専門店でこちらでありました。その洗礼を受けた方々、多いんじゃないですか。

L字になってるカウンター、赤を基調としたシュールな壁のシルエット画?、 カレーの寸胴をターナーでかき混ぜるマスター、オーダーサインのタグ、添え物の器、小さいお冷のグラスもほとんど変わっていません。この店には目隠しがまったくありません。全てを見ながらいただくスタイルです。


メニューも変わっていません。目つむっても言えそうです。そう、ここに集いし者は恐らくですが、メニューを見ずに注文しているはず。エビフライが2尾のエビカレーだけはソースが別皿で出てくることも忘れてません。前回、いつ食べたかは完全に忘れてますが。

連れがたのんだのは、定番の「デリーカレー」。ワンコインで食べられます。

和気殿は、「エッグカレー」。オーダーしてから揚げる卵のフライを、店のルーティンに則って調理します。カウンター越しに見るその風景、マスターの所作もそのまんま。でも、今回は異常に早く出てきたので、すでに揚げてあったようです。こんなことは初めてでしたが。まあ、冷めたエッグも気にしないぜ。バランス良く食べないと、ライスが残ってしまうんですねえ。

福神漬けとラッキョウの添え物も、ここの特徴といえるでしょう。姫らっきょというか、小振りでおいしい。家のラッキョウはあまり好きではないけど、ここのはたくさん盛ってしまうんですねえ。昔は、これでもか! というほど皿に放り込んでいた人もいましたが。



「へいからいや」という名のスパイスがタバスコと共に備えられています。すでに表示がなくなってますが。体調が悪いときにはご遠慮くださいみたいな表記がありました。辛くないとカレーでない、という吾人は辛さの効き方が違う2種類の辛味をご利用ください。

子どもでも食べやすい辛くない優しいカレーです。具のゴロゴロ感は全くありません。すでにソースに同化してしています。ここでしか味わうことができない、混沌とした甘目のカレーは、家庭や給食では食べたことのない、「外食」体験の素晴らしさを舌にもたらしたのではないでしょうか。まあ、オッサンになっても、インド料理にはまっても、その原体験はまだまだ健在でありました。時折、無性に食べたくなるのであります。酒の〆にもいいですよね。

子どものころに連れられてきたこの場に、その頃は想像すらできなかった、自分の子どもを連れてくることになりました。特に感慨深いということではありませんが、食文化って、こうやって受け継がれるのかと思ってしまいました。どんなやり取りがあったかなんて全然覚えていないけど、親から「おいしいね」とかって言われて、「おいしい!」とかって興奮してたガキだったんだろうなあ。かくして、おんなじように「おいしいだろ?」と訊いて、「おいしい」と言う娘に、なんか安心していまいました。

個人的な思い入れなど交えてありますが、愛媛松山の味と言っても過言ではありません。ぜひ一度お試しください。

 


愛媛県松山市平和通「骨太味覚」【和気入道ロケ】ギトの殿堂

2017年05月12日 | 食い呑み

依存性や中毒性といったものが症状として現れるものとして、ラーメンが挙げられます。もしくはフラッシュバックと申しまして、なんの前触れもなく、突如として現れる衝動にも似た欲望に襲われることもありえるのであります。和気入道として、最右翼にあるのがこちら、骨太味覚でございます。


平和通りにある小さなお店ですが、その存在感たるや(お好きな人には)半端ではありません。貼り紙にもあるように11時半の開店ですので、ご注意ください。おそらく、ではありますが、ロープウェイ街と今治桜井にも同系列のお店があると思います。和気的にはここが好きですねえ。


駐車場はすぐ隣に2台分と道路を渡ったモータープールに1台分がありまして、それほど多くを収容できません。土地柄からして学生向けということでしょうか。11時半前に店の前を通って、一回り流して戻ってきたらすでに1台が止まってました。やはり、禁断症状が出た方が和気以外にもいらっしゃったようです。向かいの駐車場に駐車して、信号渡って入店です。すでに暖簾が脂に染まっておりますよ。

さて、外壁? 窓? に掲げられた写真にはほとばしる脂が。たしか初お目見えは二番町だったはず。その当時、お店の人が東京環七かどっかで修業をされたとかなんとか耳にした覚えがあります。そう、東京ラーメンでは今は亡き「土佐っ子ラーメン」を筆頭とした、チャッチャというか背脂系というか、博多ラーメンとは異なる豚骨ラーメン文化が花開いた時代があったのであります。その末裔? が愛媛にも到来したんだと、その当時は感慨深いものがありました。まあ、日本に最も勢いがあった時代の象徴ともいうべき、バブルの遺物ですかね(褒めてます)。懐かしいですよね~。「赤い箸の方!」って、お分かりになる方は、時を同じくして土佐っ子に並んだはずです。



一足踏み入れただけで、その脂を満喫できます、足の裏で。おろしたての靴での入店はお勧めしません。カウンターのみで、券売機で食券をお買い上げください。野菜の量・脂の量などをお伝えください。今回は「ギト」「野菜普通」でのオーダー。学生向けか、意外とお得感が高いです。


巻巻チャーシューと丼にぶちまけられた脂。いや~、身体にいいわけないですよね~。まさに「うまいものは身体にわるい」の極みですねえ(最大の賛辞)。野菜カチ盛り/カチカチ盛りだと食べやすくなり、少しはヘルシーになります。モヤシ、メンマ、ネギが載ってます。



東京と同じ? ように酢が常備されてます。こちら愛媛では信じられないようですが、あちら関東ではラーメンに酢をかける文化があります。塩梅を見ながらご利用ください。味が締りたべやすくなります。

スープは癖や臭みがなく、申し分ございません。東京系では豚骨でもやや縮れの太麺が主流、スープと脂が絡みますよ。存在感のぶつかり合いが丼で繰り広げられてます。テンション・血圧・血糖値・中性脂肪値が上がります。今回も、たいへん美味しくいただきました。

何度か食べると中毒性が出てくる場合がございます、ご注意ください。ギト/ギトギト指定をしなければ、それほど食べにくいわけではないと思います。体調がすぐれない場合、健康診断の直前もお薦めしません。酒の〆には最悪で最高です(これまた褒めてます)。


愛媛県今治市玉川町長谷「中華そば 八平」【和気入道ロケ】

2017年02月16日 | 食い呑み

国道317号は意外と麺料理のお店が点在しております。周平ラーメンを展開しているアザースさんが今治市玉川町に新店を、と話には聞いていましたが………




松山から今治市内へと近づく、まだ山道かなと思われる地点に、突如現れた看板。このたび開店したラーメン店です。と言うか、看板だけ? 一度は素で通り越してしまいました。

今回は、すかさずハンドルきって、敷地内に入っていきます。



広い駐車場というか、空間の、その奥に真新しい店舗が出現しました。

ズンズン近づくと、製麺所の小さな看板。だけが見えます。自家製麺ってことですね。




角を曲がると、そこには!

なんじゃこれ? という光景が。清き流れは、寸胴よりいづるのか。ここいらは、高縄山系の水を湛える土地柄。水はおいしいところと思ってます。関係ありませんかね。いやいや、水がいいと料理もおいしいのでは、と期待します。



さらに進んで曲がったら、やっとこ入り口にたどり着きました。初手では、なかなかのクエストという感じです。遊び心か、手が込んでいるというか。ラーメン屋ではなく、中華そばを名乗っています。親切に読み仮名を振ってありますし。



木材をふんだんに使った作り込みの店舗です。あまりラーメン店っぽくないような。12時前の来店で、混むのはこれからでしょうか。




高めの天井で、空間の広さが感じられます。



くつろぎ感が漂う店内となっております。

お品書きはいたってすっきり。メニューの裏を返しても、まったく同じ。迷いにくいですね。

今回は初めてですので、スタンダードメニューの中華そばにしましょう。ここに限らずですが、特製とかって、よくわかんないですよね。あとで隣席の特製が来たのを見たところ、トッピング全載せのようでした。

ただし、麺を選ぶ必要に迫られます。細麺でいきましょう。特に理由はありませんが。

 

で、運ばれてきたのが、こちら。

小さめの丼に湛えたごく濃いめのスープが印象的。溢れそうな具は。チャーシューではなく、豚バラです。ねぎ・めんま・モヤシ、胡椒を振った海苔が浮かんでおります。

 



一口、スープをいただきます。ン? 甘い? 濃く見えるのですが、くせもなくかなり軽めです。脂っぽさもありません。

甘いといっても、全国最甘と評される松山ラーメン「瓢」の字の系列とは全く異なる風味です。豚バラが載ってるけど、徳島ラーメンともちと違うか。

麺はやや軟らかめか。硬めでオーダーすればよかったかな。これまた、たいへん食べやすい。ここで作ってるからでしょうか。

すかさず胡椒を振ります。ちょっと刺激が欲しくなるような、すごくシンプルなお味。複雑な造り込みに慣れてしまっていると、物足らなく思ってしまうのでしょう。

あっという間に、麺が終了。さて、これではさすがに物足らない。というわけで、追加オーダー。



なんやコレ? 第二弾。替え玉「平打ち麺」でございます。


和気殿は、実は平麺好きでして。さて、いただきましょう。ふたに乗っているのは、サービスの昆布佃煮です。

なんか、生パスタに近いのかしら。これも食べやすい。スープの絡みが良く、こちらの方が好みかも。

身体に優しい、と思えるような食べやすさが特徴でしょうか。残念ながら、1回目ではその素晴らしさは実感まではいきませんでした。まあ、気が向けばまた来てみたいですね。複数回来ないと、おいしいと感じないこともありますし。

まあ、お客さんは続々と入ってきてました。なんか年齢層が高め、というか地元の皆さんがどんどん来ているのでしょうか。平日ですからね。

ご高齢の方にはお勧めできる、中華そばとウドンの中間っぽい感じです。


愛媛県今治市祇園町「コリアタウン」【和気入道ロケ】ランチタイム編

2017年01月27日 | 食い呑み

半島の料理ははたしてエスニックカテゴリーに入るでしょうか。日本以外のアジアンテイストはエスニカルでいいようにも思いますが、沖縄とか西日本のエキゾチックな食文化はいかがでしょうか。
歴史的にみれば、日本文化は中国大陸からの伝来が多く、そのこと自体は事実として認識することは今さら特に言うまでもありません。しかし、半島の文化とか食文化はあまり伝来してる感じがしませんよね。それゆえに、半島の食文化は中国のそれよりエスニック度が高いのかもしれません。

と、まあ本編とは関係ない話はこれくらいにしておきまして。和気入道の渾身のお薦めであります、今治蒼社川沿いの、コリアタウンでございます。ここがあるおかげで、半島まで旅行に行かなくてもいいや、との結論に至っております。

仕事の合間にたちよりました。ランチタイムですが、ランチサービスとか日替わりはありませんので、あしからず。


13時を過ぎてましたので、たいへん空いてました。ご利用の方にアテンション。作り込むメニューなので、時間に余裕を持ってご来店ください。店内は韓流全開となっています。いつも韓国TVが流れています。

 

見えにくくて恐縮ですが、メニューを掲載しておきます。さて、今日は何をいただきましょうか。


 ホントならば、鍋系を攻めたいところではありますが、そこまでノンビリできませんので、単品でいきましょう。

 


3人でそれぞれ違ったオーダーを入れました。まずは、共通の卵スープ(けっこう大量)とキムチが出てまいります。

ここのキムチは自家製でして、塩が軽めとなっているのが特徴です。うまみと辛さはしっかりしていますが、浅漬けというか、あっさり目といえましょう。他ではない、独特の逸品です。妙な粘りや混ぜ物がなく、いかにも手作りといった風味です。個人の好みはありましょうが、ぜひともご賞味いただきたいですね。

まずは同伴者のオーダー。石焼ビビンバです。定番中の定番です。

具の種類が豊富で、色とりどり。野菜が多く入ってます。

 

 

もう1人がオーダーしたのは、石焼豚肉丼。実は初めて見ました。

刻んだサンチュ山盛りの下に、独自のたれに漬けこんだ豚バラが大量にひそんでいます。味見させてもらいましたが、肉のゴロゴロ感があり、これまた独特なお味です。

 

そして、和気入道のオーダーは石焼焼肉丼。これまた、お初です。微妙に霞んでいるのは、熱気というか湯気がレンズに襲いかかったのであります。この手の石焼で重要なのは、どれくらい熱しているか、であります。ここのは鬼のように熱していると思われます。

間髪入れずに混ぜます。とにかく、一心不乱に混ぜ倒し。ジュージューと音を立てながら、器壁面に押し当てて混ぜます。卵が焼けていくのは当然として、おこげができていく感もありありです。

数分の格闘の末、混ぜ上がりました。ほろほろの牛肉と豆もやしのバランスがいいですよ。比較的薄味で、思ったよりアッサリかな。とにかく、熱い。それがずっと持続しています。どんだけ火にくべてたんでしょうか。汗をかきかき、キムチをアテにほおばります。さらに暑くなりますよ。

量も十分すぎるほど、満足度も高いと思います。丼と称してますが、石焼混ぜご飯の牛肉版といったところでしょうか。数えきれないほど来ているのに、初めて食べたのには理由がありまして。それは、来るたび毎度毎度、同じもの(冷麺とかキムチ炒飯とか)をたのみ続けてしまうからです。それら別のメニューについては別の機会に紹介します。というか、以前にも紹介してます。よければ、ご覧ください。

帰りに、持ち帰りとして、キュウリキムチ(オイキムチではない)とチャンジャをお願いしました。これで家での楽しみができました。

 

 

 


愛媛県松山市平井町「たも屋」【和気入道ロケ】今、明かされるウドンのルーツ

2017年01月18日 | 食い呑み

和気入道は麺に関しては、ルーツから嗜んでおります。それは中国山西省(古称は晋国)にあり、「面之国」として歴史的にも現実としても認識されています。中国では「面」と表記します。中国の面料理はダイナミックでありまして、小麦粉を使ったものは面の1種とします。

「意大利面」は?

パスタのことです。イタリアの麺って表記です。

 

「面包」とは?

正解はパンです。


中国語クイズはこれくらいにしまして、うどんのルーツについて述べさせていただきます。


うどんを漢字で書くと「饂飩」となります。中国で最も近いと言えるのは「馄饨hun-tun」となりましょうか。これはワンタン(漢字だと「饂飩」、うどんと同じ!)です。中国では、地方によって発音が全く異なりますので、伝来経由地での発音がそのまま伝わった可能性もあります。


さらに、うどんとワンタンを繋ぐものに「ホウトウ」なるものが日本各地にあります。ほうとううどんと称している地域もありますよね。これも小麦粉で作った麺です。馄饨を日本語読みすれば、うどんよりもホウトウの方がしっくりきませんか。


うどんとホウトウとワンタン。この変化形は一体?


ワンタンも中国では当然、麺料理です。ただし、ワンタン麺は中国で見たことがありませんけどね。豚挽肉などの具が入ってるのは日本と同じですが、和気がよく山西で食していたのは、あまり肉の量が多くありません。皮がメインといえます。

仮説としては、日本流入後にワンタンに肉が入らなくなったものがホウトウ、そして形状が細長くなったものがウドンと呼ばれるようになった………、といった感じでしょうか。

明治以前は肉食が市中で一般ではなかったこともウドンの発生に関係しているかもしれません。さらにいえば、昔の日本に豚はいませんでした。歴史的にも証明されているって、ご存知でしたか? それは干支を比べれば解ります。12支は中国から伝来したのですが、1つだけ困ったことがありました。最後の動物が日本にいない! そう、中国では12支のトリは豚なのです。当時の英知を結集し、似た動物が当てられたのであります。それがイノシシです。ちなみに中国語で豚は「猪」なんですねえ。

肉がないぶん、麺自体の造り込みが極められていったのが、日本での麺類発展の歴史なのかもしれません。逆に肉食が一般化した現代ではその反動で、ワンタン・餃子は外側の面よりも、具が強調されるようになったのかもしれません。

 

と、本題としての内容はこちら、讃岐うどん「たも屋」です。


四国ですので、愛媛もうどん屋はたくさんありますが、和気入道的には、最も推したいお店です。


午後3時に閉店しますので、ご注意ください。ホントに混みますよ。

この日は開店一番の突入だったため、スッキリした店内となっております。

空間を贅沢に、丸イスであることもセルフらしい。

ドアから入って、注文口でウドン本体をオーダーし、そのまま揚げ物棚から、好みの具をてトングにて取ります。おにぎりなどもあります。

 


オーダーしたメニューに応じた出汁を。ここに「中華そば」とあることについては後述しますね。

レジにてお支払い、最後に薬味スポットです。太っ腹なことに、ネギ、天カス、ワカメ、ダイコンおろし、レモン、しょうが、入れ放題。


 

そして今日のお品はこれです! 釜揚げウドン(大)にかき揚げ。しめて500円也! 素晴らしいクオリティです。

500円ワンコインですよ。まあ、揚げ物なしでも全然イケるのですが。ホントに美味しい。

話は戻って、ここにはうどん出汁で食べる中華そばがメニューにあります。和気入道が通っていた高校の食堂と同じシステムです。まあ、懐かしい。これもイケるのですが、次回に紹介しましょうかね。

 


愛媛県今治市宮浦「よし川」【和気入道ロケ】大三島

2017年01月05日 | 食い呑み

仕事でしまなみ海道を通って大三島に参上です。風光明媚なロケーションは最高です。自転車で通れる(難易度は高め)ことから、サイクリストの聖地と称しています。平日のためか、サイクリストは少なめです。休日とかだとすごい数なんですよ。
日本でも最も潮流が速い海峡を有しており、地元海産物の旨さは特筆ものです。はっきり言っておかしいレベルです。和気入道の親戚に九州の元・漁師網元がおりまして、以前に愛媛に逗留していたときにこんなことを申しておりました。

「いろんな魚食べたけど、同じものならこっちで獲れたものがおいしいな」(意訳)

ということで、大三島に限らずですが、しまなみ海道沿いの島々には美味しいスポットがありますよ。今日はどちらに行きましょう。同行の面々と協議します。訪れた曜日と時間帯の関係から、民宿系はパスします。行列ができるお店はお休み、観光客相手のお店も気がひけます。ということで、こちら。



一見さんはまずチョイスしないでしょうねー、という佇まいの「よし川」でございます。



ファミリーレストランと謳っておりますが、いろんな要素が混在し時の流れを醸し出した店内は、さらに混乱を招きます。褒めてね〜。スミマセン。しかし、すでに来店されているメンツを見渡すと、バラエティに富んでいるというか、地元民が多いのです。現場系にネクタイ族、普通の食堂か? と、さらに褒めてね〜。ここでメニュー激写、切れてる部分は現地にてご確認をば。






まさに、あらゆるニーズに対応するマルチなメニュー構成です。通常は多方面に展開しないことが飲食の鉄則ですが、地域ニーズなども考慮していると思われます。

で、我々のオーダーは満場一致で海鮮丼定食と相成りました。結局、前回と同じなんだよね〜。






彩り鮮やかに盛り付けられている海の幸です。地元産ではなさそうなネタもありますが、バランスをとってのことでしょう。いいじゃありませんか。
特製のタレにワサビを溶いていただきます。よほど人気があるのか、タレはボトリングされ販売されていますよ。お家でも好きな魚介で海鮮丼。
マグロ好きの日本人は限りなく多いでしょう、しかし! ここはお四国、鰹のお国柄。高知のイメージが強いでしょうが、愛媛も負けてません。水揚げは愛媛の方が上だったような。敢えての、挑戦か。好感度上がります。
イカはオリジナルのソーメン。蛸は間違いなく地元産とみた! 素晴らしい。
ハマチ・鯛はブリブリの食感、メインといえます。完成度、いいんじゃないでしょうか。
添え物の小鉢も悪くありません。同行者の一人がエラく感心してました。アラ汁も上品です。

雰囲気とはなんぞや? 日替わりランチを食べている地元のみなさんがたくさんいることって、お上品な内装や豪華な普請と並ぶくらい大事なことかもしれません。行列に並ぶことも醍醐味、されどこれも醍醐味。一度、お越しになってみてはいかがでしょうか。



愛媛県今治市東村「ナマステ食堂」【和気入道ロケ】

2016年12月04日 | 食い呑み

皆様がすでに忘却のかなたに置いてしまっているかもしれませんが、愛媛今治のショッピングモールの元祖は東村にある今治ワールドプラザであります。ご存知ないかもしれませんが、いまだに進化していて、マイナーチェンジというか、テナントの地味な入れ替えをしているのです。
地味に愛媛県エリアで勢力を伸ばしつつある「ナマステ食堂」が出店したのであります。以前はオムライスのお店があった場所だったような。おんまく寿司のあるフロアーです。

ランチタイムでしたが、想定していた通りにゆったり座ることができました。

ランチメニューはご覧の通りです。さあ、どれにしますか。

今回はパイロットメニューとして「ランチB」マトンを注文です。まあ、はやい話がお手並み拝見ということです。基本メニューの完成度でおおよそのレベルが判ろうというもの。ライスかナンか、と訊かれたので、ナンと答えたのですが、両方はダメなのかな、と思いながらも、まあいいか。


辛さのチョイスって、インド料理屋では意外と難しいですね。店によって全然違うし、同じ店でも「これ、中辛?」という場合もありますので。今回は無難を期して「1カラ」です。

ドリンクはチャイを選択。これも基本メニューですね。非常に残念なことに、hotがありません。これってどうなのでしょうか。日本人が好まないのか、めんどくさいのか。


さてさて、やってきました。カレーの量はメチャクチャ多いとはいえません。適量といったところ。焼きたてのナンでいただきます。これが醍醐味ですね〜。ややトロみがあるカレーです。お味のほうですが、スパイス度は普及レベルか、メチャクチャには強くはありません。食べやすいといえば食べやすい。辛さは今回の1カラで正解。2だとやや辛すぎかもしれません。緘味は申し分ありません。
羊肉はほのかに風味を残し柔らかくておいしい。別で煮ておいてオーダー後に合わせる作り方でしょうか。羊味のカレーではなく、煮た羊をカレーソースでいただくといったところです。
サラダ・ドリンクは、まあなくていいかな。後で見てメニューにシンプルセットなるものに気付きました。でも、価格差ほどの差があるか、チキンカレーなら安いほうにしますかね。
食べ放題のナンは美味しいです。お代わりしませんでしたが、追加注文後に焼きたてが出てくるようです。東京にある某店では、焼きっぱなしを積み上げて放置してあり、これなら食べ放題なんてやめたほういいだろ、と思ったことがありました。

ビールが色々おいてあるようです。インド料理は和気入道的にはビールではないのですが。ウイスキーがリーズナブルな価格設定ですよ。得た情報によると夜の部はたいへんゆとりがあるとのことです。お店の人とコミュニケーションをとりながらカバブでも食べたいな、と思ってしまいました。