四国愛媛は独特のシェイプをしています。西側に鋭く突き出したのが佐田岬といわれる半島です。日本一の長さ(約50km)を誇ります。
かれこれ前になりますが「メロディーライン」という名称の国道197号線が整備され、アクセスがしやすくなりました。かっ飛ばし諸氏には非常に気持ちいドライブコースといえましょう。それまでは岬の先端にある三崎町まではえらく時間がかかってました。
三崎町は平成の大合併で伊方町三崎となりました。原子力発電所を有する伊方町との力関係なのでしょうか。風光明媚と相容れないような核施設が四国で唯一存在する土地柄でもあります。岬づたいにスケープゴート的に? 大量に設置されている風力発電機のでっかい風車を見た母が「戦争を思い出す」と呟いていたのが印象的でした。ちなみに和気母は1945年8月の長崎での閃光(ピカドン)を目撃しています。言うまでもなく、核施設の是非を問うのがここでの目的ではありません。
南海トラフを震源とする巨大地震がおこるといわれる昨今、和気が元海上保安関係者から聞いた話なんですけどね。瀬戸内側に関しては佐田岬が巨大な防波堤となって、津波の被害が軽減されるとのことでありました。あくまでもここだけの話ということで。
和気が三崎に訪れる大きな理由としては、九州へのアクセスのためです。国道九四フェリーが就航しており、四国と九州を国道として渡すという強引な定義があるのです。以前は、松山から関西と大分・別府を結ぶフェリーが複数あったのですが、すべてなくなりました。和気入道としては、大分方面には所用が多くあり、高速道路での移動が興隆した影響なのでしょうか、たいへん残念な事態であります。
海底トンネル構想があるくらい、大分佐賀関と愛媛三崎間は四国と九州の最短距離にあり、航路約1時間という近さにあります。しかもほぼ毎1時間間隔24時間運航されているという利便性があります。それ自体はたいへん結構なお話ではございますが、大分市内もしくは松山市内までの道のりが遠い遠い。佐賀関から大分市内までは1時間くらい、三崎から松山に至ってはおそらく3時間はみておく必要があるのです。
実務ではおそろしくかかる時間がうっとおしいにもほどがある、という感じなのですが、発想の転換をいたしました。
ドライブコースとして楽しめないか? という着想で行ってみよう! ということで家人と共に。
和気宅からは国道56号から、「夕焼け小焼けライン」こと国道387号線を走破し、197号線に行きます。海岸線は晴天限定で格好のドライブヴューです。すでにこの時点で勝利を確信しました。
これが国道197号線「メロディーライン」からの景観です。さざんかの向こう、日が海に刺さるよう、海を青く照らしています。
フェリー乗り場のすぐ横にあった売店が待合室になっておりまして、どっかに行っちゃった? と見回したところ、新たな棟が出来上がっておりました。
しらすパークという、しらす(カタクチイワシの釜揚げ)押しの物販店とレストラン、さらにカフェとフリースペースが繰り広げられているのであります。
意外とリーズナブルな値段設定といえるかもしれません。地元の名産品もあり、なかなか楽しい買い物ができたと思います。釜揚げしらすと冷凍の生しらす、カンパチのアラ、シラス丼のタレ、冷凍のじゃこカツ、塩みかんなる調味料などなどけっこう買い物していまいました。
「しらすアイス」なる、珍品もあります。まあ、手は出しませんがね。
さらに「みんなのスペース」なるスペース。
ノートパソコンで作業をする方もいらっしゃいました。また、蔵書がいい意味で偏った感じがあるのですが、いかにもというビジネス書群が揃っております。和気入道が読みたい本が目白押し。時間があれば読書したいなあ、と。同行者はツーリングの休憩スポットにしたいと申しておりました。
道を挟んだ向かいには三崎漁協の直販所なんかもありました。これまでとは違って、ここに立ち寄る楽しみができたかなあ、と感じました。九州への道々と言うまでもなく、ドライブの目的地としてもいい感じです。レストランは昼時で混んでたので、今回は利用しませんでした。その代わり、じゃこカツバーガーとか炊き込みご飯を買って、かつての売店があった待合でいただきました。これはこれで、また良い。
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