和気入道の実家だったところは、松山の山越(やまごえ)という場所でございまして、いわゆる松山城の北側で「城北」といわれる地域でした。町としては比較的古いと思われる地名(木屋町、鉄砲町、本町,、萱町とか)が残っておったり、大学などある文教地区であったりして、 松山でも独特の地域といえるかもしれません。
幼少のみぎりで、確かな記憶はないのですが、今から40年前くらいに山越の隣の久万ノ台に青果市場ができたんではないか、と。その頃は、周囲は田畑ばかりだったはずです。夏の晩に盆踊り大会なんか何度か開催してまして、打ち上げ花火も敷地内でぶっ放すという荒業を大迫力で見上げていたのを憶えています。頭にバラバラと燃えカスが降ってきてたなあ。箱入りの葡萄が安くて家に買って帰ったりしましたねえ。
和気が中学生くらいのときだったか、市場の南側の歩道に魚が並べられ売られるようになります。なかなかいい品揃えと価格だったんでしょう、これがどんどん巨大化していき、盛況でした。親にくっついて行って、好きな魚を買ってもらったものです。そんな経験とかが、現在の和気入道的目利きとつながっているのですな。まあ、許可を取っての商いとは言い難いし、魚屋なのに路店ですから水場がないし、衛星面でもいいわけないし、そこでの営業はNGになったんじゃないかな。しかし、後にはそばの立派な建屋で営業するに至ったという、わらしべ長者的なお店でありました。その頃からは価格的にはあまり魅力的でなくなってたかも。ちなみにそこにはもう、ありませんけどね。
さて、松山の台所ともいうべき「松山市中央卸売市場」なんですけどね、「街のまんなか日曜市」が100回を超える開催にまで至っているとは。ごくごく開催初期の頃、1度だけ行ったことがありました。「三津の朝市」と双璧を為すのか、と期待して行ったのですが、ボリュームがしょぼくて、それっきりになっておりました。
そして、時間が10年くらい? 流れまして今に至るわけでありまして。先日、京都行脚が気をよくしている和気入道夫婦でございまして、どっかうろつくところはないかいな、と。たまたま気づいて、ちょっとはマシになったかも、という淡い期待をもって着物姿で斜に構えて潜入いたしますよお。
中央卸売市場の「関連棟」といわれる建屋が会場となっています。西側から入ったため、順路と逆になっております。ご了承くださいませ。御託は挟みません。一気にどうぞ。
あれ~、そうとう充実してんじゃないですか~。伊達に百回超えしてませんねえ。いい意味で意外や意外。
元々のお店もかなり開いてるし、この日のために出店しているお店もマアマアありますよ。市場なんだけど、プロだけでなくセミプロや一般も相まみれています。分野もかなり豊富ですね。ライブ演奏などもされておりまして、マルシェ的な感じもありますかねえ。 けっこう長い距離があるんですけど、見ごたえありますよ。時間帯がずれて参加に至りませんでしたが、素人向け競り市や餅まきもあるようです。
八百屋をはじめとして、豆腐屋、餅屋、酒屋、乾物屋、魚屋、肉屋、総菜屋、漬物屋、食堂、八百屋、万事屋などが軒を連ねています。外部からの出店としましては、飲食店、整体、ハンドメイド系、衣料品など。まずはざっと流して品定め。2回目のターンで買い込んでいきます。あれもこれもと食指が動きます。
結局こんなお買い上げとなりました。厚焼き玉子(ネギ)、漬物3点(400円)、竜田揚げ、いなり寿司(ワサビ葉入り)、スンドゥブ豆腐の素、でっかいみたらし団子、野菜と果物。ソーセージは用意されているテーブル席でイートイン。気づくとお昼のおかずを中心となってました。即持ち帰って、一家でいただきました。たいへん好評でしたよ。
次回は12月22日開催とアナウンスされておりました。まあ、来るでしょうねえ。年末近い頃だし、年始用調達に最適じゃないでしょうか。おかず系は言うまでもなく、ローカル色も強いんではないかな。観光にもお勧めできますよ。食堂とかいい雰囲気ですねえ。備忘録としては、酒が意外と値引きされていたので、次回は銘柄によっては要チェック。冷凍のホタテ(刺身用)も要検討かな。
主催者側の努力がみえる、市民参加も感じられる、そんな市場体験でございました。三津の朝市にも迫る、双璧と為ったと思います。
出店者も募集しているようですから、何かを世に問いたい人も検討してみてはいかがでしょうか。詳細はご自身でお調べください。