愛媛松山は四国地方では最大の都市でありまして。県庁所在地でもあり、比較的生活がしやすい町? 街? といえましょう。最近も住みやすい都市ランキングで4位でしたっけ、上位にランキングされたようですね。住んでいる地元衆は無意識かもしれませんが、いくつかポイントがあるように思います。和気入道的には……………
①気候が穏やか
夏は暑いし、冬は寒いのですが。日照は多いでしょう、柑橘類の栽培が全国トップである県でありますし。陽の光が生物に与える影響はいくつか考えられますが、精神衛生的にはプラスに働くのではないでしょうか。地形が大きく関係していますが、松山平野は四方を山に囲まれています。北方は瀬戸内海をはさんで中国山地、東と南は四国山地、西方はこれまた海をはさんで九州山地が彼方にあります。それぞれの山が雨雲・風や台風の影響を抑えるのであります。台風シーズンにも比較的被害が少ないことが多いように思います。もちろん大雨が降ることもありますが、太平洋側とは雨粒の大きさが違いますね。高知の雨粒はデカい、と思います。
②海と山
ま、日本どこでも海と山があるんですが、松山はほどよいバランスが取れているというか、暮らしやレジャーに都合がいいように思います。市街地の緑地・公演は多くないですが、車で一足伸ばせるとアウトドア派には楽しいロケーションが多いのであります。特に瀬戸内の海は通年で静かな波が打ち寄せます。透明度はまあまあですかね。あまりにも波がないので、太平洋岸に住んでる人が気味悪いと言ってましたが。昔に聞いた話では、中国のが日本に来て各地を案内されて「日本には大きな川がありませんね」と感想を述べたのですが、瀬戸内を観て「日本にも大きな川があるじゃないですか」と言ったとか。瀬戸内には多くの島があり、変化に富んだ風光明媚な光景は光と落ち着きを与えてくれるようです。JR予讃線は基本単線なのですが、松山~今治間は緑の中を縫って走り、突然海と島が開ける、めぐるましく変化するような道程です。高縄・石鎚・久万高原などの山も比較的近く、山派の方にも面白いのではないでしょうか。冬は愛媛でもスキーができます。
まあ、ほかにも売りはありますが、ここではこれくらいで。で、本題に入りますか。アウトドア派としては、愛媛松山は楽しめるところが多いと認識しておりましたが、こんなものが松山にできてました。「自然公園型ドライブイン マテラの森」です。屋内BBQコート、ドッグラン、お散歩コースなどがあります、しかも山がほど近い郊外に。
ん? と思った地元民は少なくなかったのではないでしょうか。手ぶらでBBQ、持ち込み歓迎、呑み食べ放題など、コンセプトはある意味で挑戦的ですが、なぜこの立地で? と勝手に心配してしまいました。犬を連れてきて店内でBBQ? 飲み放題って、車で来て?
ひらけた広大な敷地は駐車場も完備。でも、だだっ広い地域なので、別に「そうですか」くらいにしか思えませんが。
店内も広く、席数も多いですね。ただし、炭火コンロはテーブルではなく、サイドに置いてあります。囲むスタイルではなく、奉行役が仕切るスタイルになるようです。子ども連れには危険がないかもしれません。
で、和気入道的にはまったく興味の対象ではありませんでした。軒先で息をするようにBBQをしておりますし、コンセプトも我々伊予の山猿には響くものがありません。値段も安くないと耳にはさんだりで、近づくこともありませんでしたが。
車で国道11号線を流していると見えたのは、縁のないBBQコートのはずでしたが、看板に「豚丼」の文字が踊っています。すかさずUターンします。平日昼間のため役の入りは上の画像の通りです。で、食券機で並を注文、番号札を渡され待つこと10分以上。で、カウンターで待ちうけていたのは、こちら。
ボリューム感はかなりのものですね。汁物(きちんとした豚汁)、キュウリの漬物付き。
小さいすり鉢がテーブルに置いてますので、胡麻を擦りまくって投入。いい感じですねえ。肉は柔らかくおいしい。脂身は生かと思うくらい。バラ肉と赤身の2種類の部位がのっかってます。量も多くはっきりって脂はかなりむつこいので、赤身がおいしく感じました。タレもテーブルにセットされていて、お好みでチャージします。ワンコインでは考えられないほどのボリュームとバリューです。本格的な豚丼をいただけるお店は松山ではほかにもありますが、これはこれでありですね。現場系のオッサン達がけっこう多かったようです。
想像ではありますが、当初のやり方から豚料理店であることを前面に押し出す戦略に舵を切ったように映ります。果たして吉と出るか凶と出るか。豚丼でも持ち込み可能なのかしら? と野暮なことを思ってしまいますが。