和気入道一家は愛媛県南宇和郡愛南町でのoutdoorがたいへんなお気に入りでありまして、先にあげた須ノ川と並んで利用するのが、今回の来訪となった「山出(やまいだし)憩いの里」キャンプ場であります。
メインとなる国道56号線からはかなりの距離があること、愛南での楽しみとなる海岸部ではないことなど、知名度が低く意外と知られていないこと、などからかキャンパーは多くはありません。
和気が初めて利用したのは昨年のゴールデンウィークでした。須ノ川での野営を企んだのですが、予想通りの大盛況で断念したのがきっかけでした。アドリブで行き先変更しようと「御荘MIC」で情報を得て、こちらに向かったのであります。温泉としての認識はあったのですが、キャンプできたかしら? まあ、結果的に満足できる場所であったため、今回ははじめからこちらを目指します。須ノ川とはちょっと違った楽しみがあるのです。ここでは須ノ川との比較をまじえてみますね。家族連れのキャンプの参考になれば、と思います。
山道を走っていきますと、橋の向こうに見える、一群が目的地であります。川をはさんで道路なのですが、国道ほどの交通量はありません。須ノ川に比べると静かといえます。
お城様式の本館。かなりの資本を突っ込んだ感があります。
木彫りのフクロウがお出迎え。
温泉施設、宿泊施設、レストラン、ドッグラン、バンガロー、キャンプサイトで構成されています。かなり大がかりな施設となっております。受付は本館ではなく、温泉施設のほうになりますよ。1泊4人で1300円のテント設置費のお支払いとなります。
キャンプサイトは2カ所ありまして、やや広いのが施設に向かって右手(川の上流)。犬の同行の有無によって振り分けられるようです。逆に言うとワンちゃん連れで来れるキャンプ場といえます。ちなみに須ノ川はワンちゃんNGです。
トイレ・炊事棟などが設置されています。やや老朽化しておりますが、使用には耐えうる仕様となっております。キャンプサイトは須ノ川ほどの広さはありませんので、コンパクトで使いやすいともいえましょう。
大自然に囲まれて、野生動物も目にすることができますが…………………………
これまた、仕様として配置されているパンダとライオンです。小さい子が跨って遊ぶことができます、ってことかな。
ちなみにこれは鹿の足跡ですね。鳴き声が聞こえることもありますし、本当に野生動物に出会うこともあります。日中なのにタヌキが跋扈してましたし、シマヘビも出たことありました。前回はブユの襲撃を受けました。肌の露出を控えるか、虫よけを準備するか。まだ、蚊が出る時期ではないので、そういう意味では快適でしたが。
今回はなぜかライオンと目が合うような位置にテントを展開させました。玄関を開けるとライオンが邪魔です。
キャンプサイトの手前にはこんなおうちが。
ご覧の通りの家ですが、中に入ることはできません。これまた、教育的歴史資料でしょうか。周りの整備が微妙ですが。隣には木造仕様の野外ステージがありますが、雨ざらしのためか、お使いいただけません。上がれば踏み抜いてしまう恐れがあるんでしょうね。すでに修繕は難しいでしょうか。
山の中でありますが、こんなロケーションです。見上げると飛行機雲。おそらくですが、国際線の航路となってるんでしょうか。すごく高い。
土手を下ると川が。水を飲むことができるほどではありませんが、清流というか渓流といえましょう。まさに海の須ノ川、川の山出。
今回の来訪は6月初旬。梅雨に突入後なのですが、あえて天候悪化の可能性を認識したうえでのキャンプなのです。そう、この時期にはホタルを視ることができるのです。数はあまり多くありませんが、テントからすぐのところで、酒に酔った状態で(ここ大事)、幻想的な光景を目の当たりにできるのです。
映像には残せませんでしたが、川面を滑るように飛ぶ数匹の光はなんとも心地よくしてくれます。今回もそのミッションは達成できました。最盛期とかポイントは判らないのですが、施設に問い合わせれば教えてくれるのではないでしょうか。また来年の楽しみにしておきます。
さて、今回はもちろんできませんが、夏場になると水着姿の人も少なくありません。水深はそれほどではなく、流れも激流とまではいきません。大人の目があれば、子どもたちでも遊泳は大丈夫と思われます。といっても、流れに身を任せて遊ぶくらいでしょうか。岩に身体をぶつけながら流れ落ちていくのも、楽しいものです。ゴーグル・ラッシュガードは必須と思われます。ハヤが目前をドンドン泳いでます。和気殿、今は全くやってませんが、実は渓流釣りが大好きなんですが。併設のレストランの売店で、釣りセットが売ってましたから、お好きな人はぜひどうぞ。アマゴは目撃したことないんですが、もしかするといるかもしれません。今度、挑戦してみようかなあ。
かくして、このようなロケーションでの野営をします。イベント的なお楽しみは準備しておりません。強いて言えば、先々週の須ノ川ではかなりコストをかけてしまったので、今回はちょっとだけ節約モード。といってもここでのお楽しみはなんといっても、お風呂とレストランでのお食事でして。まったく財布のひもを締める気配がありません。
陽があるうちにまずは温泉。採光窓があり、夜よりも昼間のほうがいいロケーションと思います。須ノ川で利用する「ゆらり内海」のほうがちょっと豪華かも。こちらにサウナはありせんのであしからず。
さて、和気一家がお楽しみにしているのが、レストランでのお食事です。須ノ川の「ゆらり内海」にもレストランがありますが、とにかく本格的な上にお値段も本格的なため、家族では利用しません、というかできません。山出ではまったく違う切り口でのスタイルとなっております。
ほとんど動物性タンパクがない、野菜メインの料理がズラリと並ぶビュッフェ形式となっております。地元産の食材と地元のおばちゃんたちが手作り感満載で供する料理はホントにおいしいのです。
毎回の楽しみなんですが、とにかくメニューが豊富ですよ。季節によって旬の食材を据えるためメニューが変わってきますので、飽きが来ないですよ。
皿に盛り盛りとなります。ここではあえてアルコールは摂りません。まさに空腹がもったいないからです。やや薄めの味付け、南予の麦味噌でつくった味噌汁もありますよ。
野菜嫌いの子どもにはつらい? かもしれませんが、子供向けメニューもけっこうあります。愛南ゴールドのシャーベットも食べ放題。
料金はお1人さま小学生まで約700円、それ以上の方は1000円ちょっと。愛媛南予のリッチな田舎料理が堪能できます。ランチタイム、ディナータイムもメニューはこれのみです、多分。キャンプでなくてもセレクトしたいお食事処です。一度はお試しください。特に都会の方には喜んでもらえるんじゃないかなあ。
大満足でテントに戻りまして、お決まりの焚火を囲んで酒呑んで。満天の落ちてきそうな星を見上げて、ホタル見て。夜が暮れてお休みなさい。やはり夜更けはまだ寒かったです。
須ノ川から車で約40分くらいかかりますか。近いといえば近いといえましょう。両者を比較しても、あまり意味がないような。やはり違いが大きいので、機会があれば両方を楽しんでみるのも一興でしょうか。子ども連れでもおそらく問題ないと思います。
朝は、これまたお決まりのカップ麺なんですが。家にあった材料を持ってきて、サンドイッチを作ります。これは帰りの道々での昼食としました。コンビニに寄る回数を減らすとコスト削減に直結するからです。
安く抑えるなんて言いながら、全然懲りない和気一家でありまして、帰りの直産市めぐりもやめられませんでした。これまでお世話になってきました「おとろっしゃ市」が閉鎖に至りまして、大変落ち込んでおりました。そのため、普段はあまり寄らない「御荘Mic」に行ったところ、雄叫びを上げることに。
オオ! デカい! アオリイカ~
ギネス缶と比べてくださいな。内臓とか抜く前なら間違いなく2キロはありますでしょうか。店先では見る人見る人が声を上げるほどです。南郡にはそうとう行ってますが、何年に1回しか店頭で見ることがないサイズです。いや、ホントに。
車で待つ家人を手招きし、決断を迫ります。値札¥4500也! さあ、どうするか。買わずに後悔するより、買って後悔する方が悔いが残りません。ここはコストを度外視、勝負を賭けます。
エンペラもデカいデカい。なので、本体共々刺身にします(画像は5分の1くらい捌いた分量)。いや~、しばらく楽しめます。これまで南郡で買った魚介で一番高価でした。
かくして、節約はどこえやら。まあ、しばらくインターバルを置いて再び訪れることにしましょうか。梅雨が明けて夏になれば、海や川で楽しめるのでありまして、南宇和のレジャーはやめられないのであります。