人村です!

舞台と結婚したと公言する「人村朱美」が綴る舞台生活 毎週火曜日更新・・・したいなぁ

東京へ

2012年12月25日 | 舞台
 週末東京へ出かけた。来年からの仕事の打ち合わせを何本か済ませる
ためだ。成果がいっぱいあったが、何より不思議人Mr.時広との飲み会が
一番楽しくリラックスできた。他人の家でリラックスなんて珍しい。

 初日は1本早い電車に乗り、まずは東京駅見物。
エンタランス(丸の内中央口?)はさすがに美しくレトロな装飾で
スカ~ッとする。が、周辺は迷路のよう。おのぼりさん状態でうろついた。

 駅中のホテルは2階も地下も、まるでガード下のような狭苦しさ。
ドアやトイレがやたらあって、突き当ってばかりいた。
 エンタランスの空中回廊壁中にある閉鎖的なブランド土産店は
何だかお高い感じで、もしかして予約客の為だけの店?と思うほど
入りづらい雰囲気。慣れたらあのレトロ感を楽しめるかなあと、少々
がっかりして地下鉄に乗り換えた。

 次に、再来年もう一度招聘したいと考えている和太鼓芸能集団・鼓童の、
2012年東京版『ワンアース・ツアー 伝説』を観た。芸術監督が人間国宝
坂東玉三郎に変わって初めての公演だ。東京版には舞姫・小島千絵子さんも
出演するので楽しみにしていた。

 若者たちとの世代交代を大きく掲げて再出発した鼓童らしく、パワーも
技能も空恐ろしいくらいに研ぎ澄まされて、以前と同じ演目でも凄い迫力だ。
しかし演出は何だか薄っぺらで、特に新しく作られた衣装は冗談としか思え
ない代物で冷や汗が出た。

 他の太鼓集団がエンターテインメント(娯楽性)を追及してドンドン派手に
進化している中、各地、特に佐渡の風土に根ざした芸能を極め、形よりも“民の
祈り”を大切に演じる鼓童は、その技能の高さと精神性で不動の名声を保って
きた。しかし今や営業的には海外でも他集団に押され始めているという。そこを
玉三郎氏がどう切り拓いてゆくかに注目と期待が集まっているのだ。忙しい氏には
無理な重責なのだろうか。いや、太鼓そのものを観る限り、素晴らしい更新ぶりに
感動もしたのだ。
 変わろうとして潔い決断をした新生鼓童の今後に期待して、劇場を後にした。

 この日最後の予定はMr.時広のアトリエでのおしゃべり忘年会。モデルの
アッコさんと三人の予定が、鼓童の千絵ちゃんも終演後で疲れているにも
かかわらず駆けつけてくれた。4人で新潟での公演ビデオに一喜一憂しながら、
次回公演『青蓮と4人の女たち』への夢を膨らませた。

 アッコさんと時さんの美味しい手料理、シャンパン、ワイン、ビール。
そして持ち込んだデザートもてんこ盛り。何より、尽きぬ話題がご馳走の夜は、
終電時間を忘れさせる程楽しかった。

 長い師走もついに終わる。世界は破滅せず、新しい時間が始まった。
 “新しい”日々を、今生まれた赤ん坊のように、新鮮に過ごそう。
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