内田樹さんの教育論はおもしろい。最近のブログで、連続して教育のお話をしている。でも、ときどき同意できないこともある。たとえば、3月15日にエントリーされた『教育の奇跡』というブログで、ジャック・ラカンの言葉を引用している部分である。
「人間は知っている者の立場に立たされている間はつねに十分に知っているのです。誰かが教える者としての立場に立つ限り、その人が役に立たないということは決してありません . . . 本文を読む
人は生まれながらにして、生きるために必要ないろいろな能力を持っている。その中に、学習する能力がある。原始的な生物になるほど、生きるために必要な能力を、生まれながらにして身に付けている度合いが高くなる。したがって、原始的な生物になるほど学習能力の度合いは低くなる。つまり、より行動がパターン的、固定的なものになり、環境の変化に対応する能力が低くなる。クマムシのように、活動ができない環境になると、一 . . . 本文を読む
前回と同じようなテーマになってしまったけれど、少し違う側面から経済システムを考えてみたい。
今年の5月21日、東京でも金環食を見ることができる。欠け始めが午前6時19分2秒、金環食が始まるのが7時31分59秒、最大の食になるのが7時34分30秒、金環食が終わるのが7時37分0秒、日食そのものが終了するのが9時2分37秒だとのこと。もう何年も前からこれはわかっており、ほぼ確実にこの通りになる。 . . . 本文を読む
いろいろな経済学者が分析し、明らかにしているように、われわれがいま目の前にしている資本主義経済は、貨幣経済のひとつの発展形態である。貨幣の歴史は古く、中国の殷の時代末期(紀元前1500年頃)に、すでに貝が貨幣として使われていたと言われている。社会制度として、原始共産制、奴隷制、封建制、資本制という分類があるが、この分類のどの段階でも、背景として貨幣経済は続いてきている。経済システムというものは . . . 本文を読む
コミュニケーションにおいて、言葉は大変重要なものである。この文章も言葉を使って書いている。生まれたばかりの子供はどういうふうに言葉を獲得するのだろうか。スティーブン・ピンカー(ハーバード大学心理学研究室教授)は、『人間の本性を考える――心は「空白の石版」か』(NHKブックス)という本で、人は生まれながらにして言語を獲得するための能力を持っていると述べている。DNAレベルでその能力がプログラムさ . . . 本文を読む