二本足の學者を目指して

賢を見ては齊しからん事を思ふ

平成三十年一月十九日(金)神事と天皇

2018-01-19 13:44:35 | この世を概觀する
 神事と天皇

 何とはなしに晝のテレヴィを觀てゐると、フジテレビで、大相撲に就いてやつてゐた。何やら貴乃花親方が、自身のサイトで、コメントを公開したとの事。その中で、「神事」と云ふ言葉が槍玉に上がり、藝能人の司會者やコメンテイターが、疑義を呈してゐた。曰、神事とスポーツとは、兩立し得るのか、神事と云ひ、ルールを明確にしないのは、今の國際化の流れに合はない、との事。だが、抑、大相撲を國際化、スポーツ化する必要性はあるのか。番組では、國際化、スポーツ化は當然の流れと云ふ事になつてゐるが、この當然の流れとは、何時確定したのか。結局、一般の企業と同じで、相撲界は、人手不足だつたから、力士の成り手を海外に求めた訣だが、「外人」に日本の文化が分らう筈もない。そのやうな事も考へずに、安易に人手不足解消を求めた相撲界の自業自得と云ひたい處だが、大相撲の人達の中にも、相撲を國際化、スポーツ化したい手合はゐるのだらう。ゐる處か、それが大多數で、貴乃花は少數派なのかも知れない。

 日本では、神佛と人とのあひだには、明確な隔たりがないとされてゐるが、横綱は神のやうな存在だと云ふ。横綱は、チャンピオンではない。王座陷落はあるが、横綱陷落はない。そのやうな横綱であるからこそ、品格が求められ、陷落がないのであれば、相手の相撲を受けて立たねばならない。品格を定義せよ、スポーツのルールのやうにと云ふ手合もゐるが、品格とは文化に關る大事であり、これを定義する訣には行かない。ルールを定め、ルールどほりに試合を行へば、品格ありと云ふ事にはならない。品格がある事とスポーツのフェアプレイとは異なる。ルールに則りさへすれば、それだけでオートマチックに、品格があると云ふ事にはならない。明文化されない處にこそ、文化の要がある。

 天皇に就いても、血統に於て「萬世一系」と云ふ事と、その在り方に於て「天皇に私無し」と云ふ事と、この二つが求められる訣だが、これら二つの大事とは、フィクションであり、この大事に就いて、加へて、「現人神」と云ふフィクションに就いて、外國人が理解する事は不可能であらう。今の日本人でさへ理解してゐるかどうか怪しいし、日本國民ならぬ日本國市民は理解してゐまい。もし、皇室の人手不足と云ふ事で、(女性天皇ではなく)女系天皇を許可したら、どう云ふ事になるか。上述した三つのフィクションが崩れて了ふ事になる。それは日本文化の否定であり、「人の上の人」の最たる存在である天皇が存在しなくなれば、吾々日本人も日本人ではなくなる。因みに、「女性」と「女系」の違ひが分らぬと云ふ人もゐようから、少しく説明して置くと、愛子樣が即位されゝば、女性天皇になる訣だが、その愛子樣が、外から婿を貰ひ、その方との子供が生れ、その方が男子であつても、その方が即位されゝば、その方は女系天皇となる。この女系天皇は、外部の血が混じつてゐるがゆゑに、危險なのである。簡單に云へば、そのやうな天皇は、外部の(政治的)傀儡となる可能性がある爲である。マスコミやマスコミが重寶する識者達は、頻りに「開かれた皇室」と云ふ事を主張するが、大方、平和や友好の爲、支那邊の血を皇室に入れたい心算ではあるまいか。

 天皇が天皇である事のフィクションが否定されゝば、天皇は天皇ではなくなり、吾々は日本人ではなくなる。同樣、横綱にフェアプレイが求められるやうになれば、大相撲はスポーツ化、國際化され、相撲は相撲ではなくなる。何にせよ、神事とは、文化であり、文化には、國際化を拒む要素が存在してこそ、文化なのである。亦、文化とはフィクションであり、それは民族の理想であり、その大事を外人に理解させる事は不可能である。文化に就いては、T.S.エリオットによる定義を參考にすれば良い。その點、貴乃花は、民族派ではあるが、モンゴル人である愛弟子に、どれだけの事を理解させる事が出來るのか、抔と外から眺めてゐる私は思ふ。企業はこれから國際化の色合ひを濃くして行くのかも知れぬが、大相撲が國際化、スポーツ化して良いのか。皇室、天皇に就いては、勿論、國際化なんぞ言語道斷であるし、「開かれた皇室」抔になつてはならない。

 亦、頻りに國際化だの、スポーツ化だの云ふタレントやマスコミ人、識者達が、祿に英語も出來ないのには嗤ふしかない。
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平成三十年一月十九日(金)以前の食事――麺や兼虎(福岡市中央區赤坂)で限定と油そば

2018-01-19 08:53:22 | Have a meal
 以前の食事――麺や兼虎(福岡市中央區赤坂)で限定と油そば






限定

油そば
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