寒いCMワースト５

１　富士通ゼネラル
エアコン「ノクリアＸ」のコマーシャルだが、出てくる若い男が「ほら、こっち」という例のやつ、肌が泡立つほど気持ちが悪い。これが可愛い女の子だったら気にも止めないのだろうが私は男なので、ラストの男の顔どアップ映像には「嫌なものを見た」とトラウマになりそうな気持ち悪さナンバーワンである。これがまたよく流されているから腹が立つ。イケメンで可愛い男が画面いっぱいに出てくるこのＣＭは、女性視聴者には楽しいのかもしれないが、私はぶん殴りたくなるほど不愉快な映像だ。これは結局は男性社会の中で育った私に理解できない種類の「女性の楽しみな映像」なのかも知れない。男女平等の世の中だから女性が好みの男性を眺め回して喜んでもいいのかもしれないが、そういう欲求に迎合してキャピキャピする男が出てくるとは、世の中とうとう行き着くところまで行ったなと思えてならない。楽しい番組の途中に突然見せられて「人類は終わった」と、そういう終末感覚に襲われる１本だ。

２　味の素
向井理が「やってみ？」と言う上から目線の超嫌味なＣＭである。何が悲しくて向井理にこんなことを言われなければならないのだろうか、「どうぞやって見てください」と何故言えないのか不思議だ。コピーライターの髪の毛を掴んで引きずり回し、とことんよーく聞いて見たい。これも女性を販売対象にしたと思われるが、女性というのはこの手のCMに都合よく反応するのだろうか、私は寡聞にして聞いてない。こういうCMの男は、大体が目がくりっとした卵型の幼い顔と相場が決まっている。女性はそういう男とラブラブの生活を妄想してニヤニヤするのだろうが、全く男とやることが一緒だ（情けない）。それで味の素の売り上げが伸びるのであればCMは成功だと言えるが、私は見たく無いし、味の素も気に入らない。CMはその商品を売ると同時に、企業イメージをアップすることも目的に入っている筈である。若い女性をターゲットとしたこのCMがどこまで成功するか見ものである。余談だが、向井理がこのCMに出たことで人気に翳りが出るやもしれないなと思うと、少しは溜飲が下りるというものである。ワースト２位。

３　漫画ＲＥＮＴＡ
とにかく女の子の頭に本を載せる男が「想像を絶する自己中で」気持ち悪いったらありゃしない。この勘違い男を毎回毎回見せられる視聴者は、自分が本を乗せられた女性のような気分になって「元に戻すまで相当な時間がかかり」、その受けるダメージは計り知れない。見たくないのに割としょっちゅう流れてくるので、もうどうしようもなく始末が悪い。このブログを書くのにネットで調べて漫画ＲＥＮＴＡという名前を知ったくらいだから、ＣＭとしてはまるっきりの失敗である。折角女性が可愛いのに、全てをこの自己中男が台無しにしてしまっている。もしかして有名な俳優なのかもしれないが、狙って演技して個性を出してるとすれば「嫌らしいキャラ」として成功するかも。何れにしても、見たくもないＣＭの第３位。

４　ＺＯＺＯＴＯＷＮ
土砂降りの雨に濡れて、泣きながら女の子が叫ぶ「二ヶ月なんて待てないよ！」というＣＭ。最初は何かな？と思ったが、途中から二ヶ月無料を宣伝しているだけの「何てこと無い」そのまんまＣＭだとわかって、超ガックリ。もう一つ位ひねれなかったのか、と制作会社の無策に超呆れた。ZOZOTOWNという名前は覚えてもらえるかもしれないが、無料以外のメリットがまるで無いＣＭは、意図が明確なだけに「最低」としか言いようがない。視聴者を「単なる情報を受け取る顧客予備軍」としか見ていない証拠である。ＣＭはコマーシャルであると同時にテレビ番組の一部でもあるのだから、もっと創造性を発揮して、見てても美しく楽しいＣＭを提供することがメーカーのイメージアップにつながると思うのだが。今日見たら新バージョンが流れているようで、あいも変わらずのつまらない最低の出来である。想像力皆無のワースト４位。

５　綾鷹
「濁りほの香」という商品のCM。シチュエーションは学園もので、「先生はどなたを想っているんですか？」という生徒の質問に先生が頬を赤らめるという、今時こんなシーンをわざわざＣＭにして流すメーカー担当者のセンスが全くわからない。一つも面白くないし、まるで価値がない。最近どうも笑いのツボがずれてて、小学生が作ったようなＣＭが多すぎる。昭和のテレビコマーシャル風なレトロなテイストを狙ってるのだろうが、登場する先生も学生も「純粋でロマンチックな昭和乙女の風情」は全然無い。もし単純に「想う」という言葉に引っ掛けた笑いを取ろうとしているのなら、この手のＣＭは「いらない」。ズレっぱなしの駄作にはワースト５位すら勿体無い。このまま何のインパクトも残さずに消えていく「広告宣伝費が無駄」だっただけのコマーシャルである。

以上５点のCMを取り上げて見た。暇つぶしになれば幸いである。