明日香の細い道を尋ねて

生きて行くと言うことは考える事である。何をして何を食べて何に笑い何を求めるか、全ては考える事から始まるのだ。

自分がどんな病気になるかは、その人の個性である

2016-10-29 22:00:34 | 生命・健康・医療
「病気にはなりたくない」と思っているなら、それは人間が100%の状態から減点方式で出来上がって行って、50歳くらいには生活習慣病で重い病気になり、最後は治療の術もなく死に至る、と考えているからだ。人間は、生まれたときから能力に差がある。頭のいい子もいれば悪い子もいるのと同じように、心臓が弱い子もいれば脂肪がつきやすい子もいるのである。心臓が千差万別であるように、心臓を取り巻く血管や肺もまた百人百色である。つまりあなたが何の病気になり何の病気で死ぬかは、遺伝子の組み合わせによって生まれた時から既に決まっている。ただし交通事故も戦争も、また不倫の逆恨みから殺される事もあるだろうから、もし病気で死ぬとしたらという但し書きが必要ではある。私の場合で言うならば、脚気や肝臓や痛風でどうこうということはなさそうで、親の死因をみれば心臓というのが1番妥当であろう。その前に脳梗塞になったのは順番が前後したわけである。心臓が予定通り60歳くらいに来ていれば、心筋梗塞で突然死となっていたのである。何にしても、防ぐ事は難しい。心臓と脳血管の老化を必死に防いで生活を改め、薬を飲み、運動とたっぷりの睡眠をとって居ても、大腸のポリープは命取りになるやもしれぬ。それよりも明日、乗った飛行機が落ちることも可能性としてはないわけではない。所詮何かの原因で人間は死ぬのである。そういう風に出来ている。

そう言えば今日、柏のビックカメラ薬売場で、遺伝子検査キットを1万4千円ちょっとで売っていた。何百種類かの病気やその他の情報が、簡単に自分で検査できるのだそうだ、もちろん何処かに検査サンプルを送るのだろうが、それにしても驚くべき進歩である。しかしこの遺伝子検査キットは、余り売れてないらしい。というのも、割引セール中だったからだ。人間は、自分の未来など知りたくないというのが、正直な所ではないだろうか、それがどっちに転んでも悪い報せであるような場合は(この遺伝子検査キットはそういう部類のものであるが)なお一層ごめん被りたい。それに、一番知りたい「事故を避ける方法」は対象外だというのであるから、売れないのもやむなしである。人間は、本当の事は知らないままでいたいのである、夢を失いたくないないから。誰しも「あなたは肺ガンになる可能性が58%です」と言われれば、「何で私が肺ガンになるのだ!」と怒り出すでしょう、タバコも吸ってないのに。そう、あなたは残りの42%の「他の病気で」死ぬのです、おめでとう。だから病気の事など考えずに、やりたいように生きましょう。全ては運命ですから、と、ここまで考えたらスッキリした。治りそうもなかったらアッサリ諦めて、次に生まれる時はもう少しマシな個体を選ぶことにしよう。

チーターは足が早い動物である。それでも近所のおじさんとウサイン・ボルトくらいの個体差はあるに違いない。できれば、ボルトの方に生まれるように努力しようではないか。だがもし「そうでない方」に生まれてしまったとしたら?

心配するには及ばない、人類社会はチーターと違って、「近所のオジサン」が大会社の社長の場合もあるし、YouTubeで大人気のダンサーだったりするのである。だが不幸にして、何も取り柄がなかったらどうなるのか。精一杯生きて善行を積み、人に優しく仏の功徳を信じれば、次の人生か次の次の人生にはきっと、素晴らしい命を授かるに違いない。輪廻転生とは素晴らしい考え方だ。キリスト教やイスラム教のように人生一回きりではないところが東洋の叡智である。人より優れた肉体や頭脳を持って生まれた人は、思いっ切りその天与の才能を楽しめばいい。そうでない人は、、、

次回に期待しよう。

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