明日香の細い道を尋ねて

生きて行くと言うことは考える事である。何をして何を食べて何に笑い何を求めるか、全ては考える事から始まるのだ。

高校バスケのウィンターカップが熱い!

2019-12-26 21:58:13 | ニュース
男女の勝ち抜き戦が連日CSのJスポーツ1・2・3で終日生放送されていて私は、NBAを見られない鬱憤を代わりに高校バスケを見る事で、何とか晴らしている現状だ。が、今回じっくり見た結果、高校バスケのレベルが「相当上っている」と見た!。男子と女子とでは少し内容に差があるが、随所にNBA仕込みの技が出ていて十分楽しめる。

まずドリブルが皆んな本物になって来ている事だ。去年NBAを見ていた時には、日本バスケットの「貧弱さ」が目についた。今年は世界最高峰リーグのNBAを見ていないせいもあるが、やたらに学生バスケが「上手」に見える。男子は当然だが、女子も「殆どボールなど見ず」に華麗なドリブルワークを難なくこなしていたのは驚きである。バスケットはそもそもが、ドリブルを意のままに自由に前後左右に素早く操ることが出来なければ、到底試合にはならない。去年はちょっとたどたどしい感じだったのが、八村がドラフトされてNBA本格デビューした今年は、「選手が生き生きとドリブルしている」のが目についた。たった一年だが、変われば変わるものである。まあ去年は私の勉強不足だ、と言われればその通りだが。

次にカットインでの「体の寄せ」が迫力ある。特に何名かの有力選手は、カットインの時に「ディフェンスに身体を当てて」、押し込みながらシュートを決めるシーンが見られた。これは進化である。NBAではカイリー・アーヴィングとかカワイ・レナードなどのスーパースターが、見事なボディコントロールでアクロバティックなシュートを決めて大喝采を浴びている、ファンタスティックなプレーだ。これに近いプレーをようやく高校バスケもやるようになって来たのは感慨深い。勿論、相対するディフェンスの能力が違うので比べるまでもないのだが、ただ身体をぶつければ良いというわけじゃなくて、バランスと体幹の強さが「分かっていても止められない強さ」を支えていると言えるのである。

そしてロングシュート、とくに3ポイントが上手い!。最近の高校男子は、マジでロングシュートがバンバン決まる。速攻して3ポイントシュートを打つなどは当たり前で、ペイント内での体力勝負と正確なロングゲーム、両方を精度高くやれなければ試合に勝つことは難しい。もうそこまでレベルが上がっっているのである。私が高校の時にバスケット部の底辺であえいでいたときは、ボールはもっと重かったような気がするのだが、皆んな片手で軽々とシュートしているのは感心した。女子はまだまだ両手でシュートしているが、まあ女子はしょうが無いかな、とは思っている。

しかしまだまだなのは、何と言っても「ダンク」だろうか。何で高校バスケは「ダンク」がないのか、ネットで色々調べてみたが、シュートの中で一番「安全で確実」な筈のダンクが高校バスケで見られない理由に対する模範回答には、今ひとつ釈然としなかった。ネット下で攻守入り混じってボールを取り合っている時には、最後にボールを掴んだ選手は「ダンク出来るならダンクが一番確実」な筈である。それをやらないのは、身長が低くてダンクが出来ないのか、またはジャンプ力だなくて届かないのか、またはオフェンスファールになる、のどれかである。オフェンスファールはどうか分からないが、NBAではあんまり見ないシーンだから、基本的には、オフェンスファールにはならないと思われる。結局、身長が2m超えの人か、超人的な跳躍力の持ち主「例えばシカゴ・ブルズのザック・ラヴィーン」のような選手でなければ、ダンクは出来ないという結論に至った。この点は、高校バスケの「高身長化」が待たれる。

今日のゲームサマリー

①福岡大付大濠 vs 洛南は、75対60で大濠の勝ち。前半は抜きつ抜かれつのシーソーゲームだったが、最後は地力に優る大濠が勝った。洛南は怒涛の速攻からドリブル・ロングシュートを織り交ぜた速い展開で得点を重ねていて、もしかすると洛南が勝つかと思われたが、洛南のシュートが入らないとムードは一気に大濠に変わり、最後は危なげなく勝ちきった。やはりシュートの出来が良すぎるのも、強さにはつながらないと言うことか。

②尽誠学園 vs 延岡学園は、76対90で延岡学園の勝ち。これは延岡がジワジワ押していって、90点と横綱相撲で勝ちきった。尽誠学園も健闘したが、今ひとつミスが多かったのが負けの原因かも。というのも、ハーフタイムまでは両者譲らずの攻防でどちらに転ぶかわからないスリリングな展開だったから、実力的には得点ほどの差はないように思えた。どこかで、ちょっとしたプレーでのミスが一気に流れを変えることにつながることもあり、これがバスケットの難しさでもある。

③船橋市立船橋 vs 明成は、73対95で明成の勝ち。私が千葉県民なので市立船橋を応援していたのだが、あっさり大差で負けてしまった。船橋もBリーグでチームを持っていて、今一部の若者には「大流行りの街」であるが、私も時折遊びに行って「繁盛している街」と言える。まあ、そんなことはどうでもいいが、明成はパス回しが上手く出来ていて、動きが止まらず、ペイント内のリバウンド処理なども結構頑張っていて、悔しいが順当勝ちと言える。船橋はサッカーも強くて、結構スポーツが盛んな面白い街である。

全体には、男子では一人二人の超高校級選手が中心にドーンと座っているチームがその選手にボールを集めて、上手く味方にボールを散らしながら要所要所で自分の得点力を生かし、ズバッと決めるスタイルが「強いチームの特徴」だと見た。それは女子では顕著で、やはり身長が高くてバスケットスキルの抜きん出ている選手が「いるといない」のでは、チーム力に相当の開きが出てくる。唯一の問題は、放送が3試合同時進行の上、一日5、6試合ずつやるので「正直、全部見られない」ということである。仕方ないので録画して見ているが、それでも毎日はしんどい。準々決勝あたりからようやく試合数も限られてくるので、もう少し「じっくり、選手個人にもスポットを当てて」見てみたいと考えている。

それにしても、高校バスケの「バスケット脳」の進化が物凄く速くなっている。バスケット脳とは、チームのメンバーの動きと相手ディフェンスの位置取りの間隙を「瞬時に判断して的確にパスを出す能力」だ。これがバスケットの究極の醍醐味である。敏捷な動きでディフェンスの間をかいくぐってのカットインや、正確なロングシュートを連発するのも魅力だし、身体能力を誇示した豪快なダンクも楽しい。しかし、最高なのは素早い動きでディフェンスを引きつけ、「あっ、という瞬間」に華麗なキラーパスを送って、フリーな選手の「ダンク」を演出することである。これこそ「神経伝達速度を超えた、細胞遺伝子レベルの驚速プレー」と言わず何と言おう!、バスケットの魅力全開の瞬間である。

プレーを成功させた後には、選手への「万雷の拍手喝采」で会場が盛り上がること間違いない。ただ惜しいかな、日本人は民族的に平均身長がやや低いから、NBAのように普通にダンクする場面でも「レイアップ」して、結局はブロックされてしまうのが残念だ。ここが日本バスケットの人気が「今ひとつ爆発しない」一つの大きな理由だろう。誰か一人でいいから「我こそはダンクマスターだ!」という高校生が出てきたら、もう八村以上のスーパースターになって日本中の話題を独占すること必定なのだが・・・。誰か出てきてくれないかな〜、お願いだからもう。

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