美しいものに触れることで魂が磨かれると思うので、美輪明宏氏が『美輪明宏 天声美語』(講談社、2000年)で挙げているさまざまなジャンルの“美のリスト”をノートに記していて折に触れて見に行く努力をしている。美輪リストのジャンルは“美女”“観ておくべき洋画”“日本映画の美女”“観ておくべき日本映画”“読むべき本”“名画”“観るべき美術館・博物館・建物”“音楽”古典芸能”など多岐に渡り、これまでまったくそういうものに触れてこなかったぼくには確かにいい刺激になっている。
きのうたまたま古い新聞を見ていたら目黒にある松岡美術館というところでちょうど今、美人画展をやっているというではないか。そしてそこには美輪リストに観ておくべき日本画として紹介されている上村松園(うえむらしょうえん)、鏑木清方(かぶらききよかた)、池田蕉園(いけだしょうえん)の作が出ているというのでさっそく今日の午前中に見に行ってきた。目黒は自由が丘から片道150円、30分で行けるのでありがたい。
池田蕉園の「桜舟(さくらぶね)」、上村松園の「春宵(しゅんしょう)」ともにほのかな桜色が素敵だった。ぼくはピンクという色が好きで今日はサーモンピンクのセーターを着て鑑賞しにいったのだけれども画中の桜色の方がはるかに艶やかで訴えるものがあった。つくづく女性はさまざまなパステルカラーの色を着れてうらやましい。池田蕉園は短命であったがために寡作なので他にはあまりないらしくあの素敵な色使いの日本画をほかに見れないのはとても残念だ。
松岡美術館には今回の美人画展のほかに常設展として古代オリエント美術やインド・ガンダーラ彫刻などもあったのだがなんか仏像たちの部屋に入ろうとしたら寒気がしてしまってあまりいい気持ちがしなかった。
松岡美術館で入館の際にぐるっとパスというものを2000円で買ったので今日から2ヶ月のうちに都内の約45の美術館・博物館が入場料無料あるいは割引になる。というので近隣の東京都庭園美術館にも立ち寄る。きょうは残念ながら美術館には入れず庭園だけだったが人の少ない庭園の中で冬の快晴の日差しを受けてひなたぼっこをして少しいねむりなぞもしてしまった。
1時間くらいお昼過ぎの太陽を浴びてもう帰ろうと立ち上がったとき目黒にはいつか『オーラの泉』で紹介していた素晴らしい百段階段のある目黒雅叙園があるではないかと思い出し雅叙園に寄ることにする。目黒駅を背にしてホリプロ本社を横に見ながら行人坂(ぎょうにんざか)を下り目黒雅叙園に着く。
雅叙園の中で百段階段見学と食事がセットのツアー「美と匠の祭典」のパンフレットを貰ってくる。最低でも6300円!高い!でも観てみたいなぁとため息をついて帰ってきた。
でも帰ってきて今思うのは一度見た美しいものは脳裏に焼き付いて自分の養分に確実になるなぁということ。あの“桜舟”の女性たちの半襟の色と薄桜色の着物地の色彩コンビネーションには参った。頂きますという感じ。
オーラの泉SPで仮屋敷省吾の美の世界と題して雅叙園で行われた氏の個展を見た際に雅叙園の天上、欄間を見上げて国分太一が「ぼく、こういうのを知らないで過ごしてきてすごく損して生きてきた」というような意味の言葉を言っていたことを想い出し深く同意する。美しい本物を人生の早い時期に見ておくことはとても益だということに。遅ればせながらぼくも触れ始めたところでこの先が楽しみである。
きのうたまたま古い新聞を見ていたら目黒にある松岡美術館というところでちょうど今、美人画展をやっているというではないか。そしてそこには美輪リストに観ておくべき日本画として紹介されている上村松園(うえむらしょうえん)、鏑木清方(かぶらききよかた)、池田蕉園(いけだしょうえん)の作が出ているというのでさっそく今日の午前中に見に行ってきた。目黒は自由が丘から片道150円、30分で行けるのでありがたい。
池田蕉園の「桜舟(さくらぶね)」、上村松園の「春宵(しゅんしょう)」ともにほのかな桜色が素敵だった。ぼくはピンクという色が好きで今日はサーモンピンクのセーターを着て鑑賞しにいったのだけれども画中の桜色の方がはるかに艶やかで訴えるものがあった。つくづく女性はさまざまなパステルカラーの色を着れてうらやましい。池田蕉園は短命であったがために寡作なので他にはあまりないらしくあの素敵な色使いの日本画をほかに見れないのはとても残念だ。
松岡美術館には今回の美人画展のほかに常設展として古代オリエント美術やインド・ガンダーラ彫刻などもあったのだがなんか仏像たちの部屋に入ろうとしたら寒気がしてしまってあまりいい気持ちがしなかった。
松岡美術館で入館の際にぐるっとパスというものを2000円で買ったので今日から2ヶ月のうちに都内の約45の美術館・博物館が入場料無料あるいは割引になる。というので近隣の東京都庭園美術館にも立ち寄る。きょうは残念ながら美術館には入れず庭園だけだったが人の少ない庭園の中で冬の快晴の日差しを受けてひなたぼっこをして少しいねむりなぞもしてしまった。
1時間くらいお昼過ぎの太陽を浴びてもう帰ろうと立ち上がったとき目黒にはいつか『オーラの泉』で紹介していた素晴らしい百段階段のある目黒雅叙園があるではないかと思い出し雅叙園に寄ることにする。目黒駅を背にしてホリプロ本社を横に見ながら行人坂(ぎょうにんざか)を下り目黒雅叙園に着く。
雅叙園の中で百段階段見学と食事がセットのツアー「美と匠の祭典」のパンフレットを貰ってくる。最低でも6300円!高い!でも観てみたいなぁとため息をついて帰ってきた。
でも帰ってきて今思うのは一度見た美しいものは脳裏に焼き付いて自分の養分に確実になるなぁということ。あの“桜舟”の女性たちの半襟の色と薄桜色の着物地の色彩コンビネーションには参った。頂きますという感じ。
オーラの泉SPで仮屋敷省吾の美の世界と題して雅叙園で行われた氏の個展を見た際に雅叙園の天上、欄間を見上げて国分太一が「ぼく、こういうのを知らないで過ごしてきてすごく損して生きてきた」というような意味の言葉を言っていたことを想い出し深く同意する。美しい本物を人生の早い時期に見ておくことはとても益だということに。遅ればせながらぼくも触れ始めたところでこの先が楽しみである。