保護犬めぐの里親様募集は事情により中止しております、ご理解を賜りますようお願い申し上げます。
前回の記事からの続きです。
行き場のない甲斐犬の女の子、その話が伝わってすぐに決まった事がありました、それは、「ワンニャンの会が保護する」って事です。
多頭飼い崩壊を次々にレスキューに入ったワンニャンの会さんですが、実は猫の保護を得意としている団体さんです、
現在携わっている甲斐犬繁殖場崩壊現場ですが、そこに連れて来るのには問題があります、24頭からスタートした現場も4頭となり、
落ち着いている所へ、見ず知らずの犬を入れる事は、日中・夜間を問わず騒ぎとなる可能性があり、のどかな場所にある現場ですが、
周囲には民家があります(周辺にお住いの方々が良い方ばかりで、現場にもご理解頂きボランティアに労いのお言葉を頂く事もあるそうです)
せっかくご理解頂いている皆さんも夜間に騒げば、現在居る4頭の居場所も危うくなるかも知れません「試しにやってみる」といった、
悠長な事は言えないのです。
現場がダメとなると、前述の通り猫を主な保護対象としている団体さんですから、仮としても居場所が無いのです。
鉄肝家縁者Nから「鉄肝家の出番」を告げるTELが入りました。元々当家の飼い犬は中型犬(外飼い)でした、
室内飼いは預かりボラの小型犬でノウハウはあります、件の甲斐犬は室内飼いだったとの事、「何とかなりそうだ」と家族で話し合い、
8/13に保健所に行ってきたNから「小さいよ、小型犬テイストだ」と意味不明?な事前情報、、、、、しかし、
預かりを決めた直後、ある情報がもたらされました、鉄肝家はにわかに緊張します、その甲斐犬は、
譲渡不可の判定を受けていたのです。
保健所職員により行き場の無い動物を、何項目かチェックしたり、職員の判断により「譲渡する事に向かない、または躊躇がある」というのが、
譲渡不可の判定です、多くが人身が危険であったりする恐れです。
でもNは言います「住み慣れた家(帰らぬ主人を待つべき家)から、無理やり連れ出そうとするのだから、唸ったり歯向かったりするのが当然、
俺だって必死に抵抗するさ、初対面で尻尾振ってくる子でなければ、譲渡不可な判定が出てしまう、保健所の立場もあるだろうが、
判定基準のような物が、地区によってバラバラなのも聞いている、他の地区だったら判定は違っていたかもしれない。」
確かにそうだと思いました、臨時家族会議で出た結論は、「犬は吠えるし、噛むのも仕事、全力で譲渡推奨犬にしよう」でした。
8/21、Nが保健所に引き出しに行きました。
十分に注意をし緊張をしないようリラックス(人の緊張が犬にとても良くないんです)保護区域に入り、首輪で体のあちこちを撫でる、
この時点でNは「大丈夫だ、何とかなる」って手ごたえがあったようです、でも油断と緊張は禁物、スリップリードを掛け、
少しづつケージから出してゆく、基本声はかけない、激しい抵抗があったらレッグガードを装着してリトライするつもりで、
時間を掛けて、時に背中を撫でながら、声に出さず「さぁ、君はいい子、勇気を出して、おじさんを信じて」って、心で話し掛けながら。
一度だけスリップリードから逃れようとしたものの、約30分強でケージから体を出す事に成功、革製の首輪(焼津の甲斐犬たちの
現オーナーのМさんがプレゼントしてくれた物)を、ゆっくりと装着、最後にワイヤーリードを連結し、バリケンの中に誘導し完了したのが約1時間近く。
「時間が掛かり過ぎで犬の負担が大きいのでは」って感じられた方も居られると思いますが、一回の抵抗以外、一度の唸りも吠えも、
ましてや噛む素振りも無く、背中を素手で撫でると、振り向いて穏やかな視線を向けて来たといいます、
色々な人に色々なやり方があると思います、これがN流のやり方で、この子に合っていたって事だと思います。
引き出しに行く前にNは名前を考え居たそうです、仮の名前ですが、良い名前をと、、、結果「めぐ(恵)」としたそうです、
幸せに恵まれるようにとの思いです(最後にNから付け足しがあります)預かり途中で事情があり、名前が変わりますが、
現在は元の「めぐ」に戻っています。
保健所→動物病院、この車中でも色々あったそうです、大小のビビリ排泄、肛門腺からもドバッて来てる香りが漂って来て、
本人は車の振動ゃ音、バリケンでの拘束状態等、全部が怖い、必死にバリケンから出ようと爪や牙を使う、
ケガをしそうな音が車内に響く(実際、口の一部を切ってしまいます)。
付けたばかりの仮名を使い「めぐ、怖いよね、そうだよね、ケガをしない程度なら暴れても良いよ、でも早く諦めような」Nが話しかけると
少しの間だけ我慢が出来たそうです、悪い事に豪雨と雷、休憩も出来ないバイパス道、必死の犬とNのドライブです。
動物病院で受診、フィラリアはマイナス!初診では特に問題は発見されず、フィラリア予防薬を貰って鉄肝家へ移動、
その車中でもバリケンvsめぐの戦いは第二ラウンドを迎えます。
鉄肝家へ到着直後からマーキングや、フードアグレッシブの有無の確認、譲渡不可判定なので人に対する様子から服従心の程度を確認する為、
Nによる即席の訓練が始まりました。
お座り・伏せ・待てを立て続けに教えます、驚いたのは飲み込みの速さと再現性、人に対する穏やかな感情と表現。
「これが譲渡不可の犬なのか?、殺処分対象犬なのか?」鉄肝家全員が感動と安堵と、やり場のない怒りの涙でグチャグチャになったのですが、
めぐだけニコニコと不思議そうに、メソメソしている初めて見る人間の顔を見ていました。
動画↓は当日、訓練して間もない様子です、殺処分対象犬なのですが、どのようにお感じになられますか?
保護犬めぐ001
保護犬めぐ002
Nでございます。
めぐには驚かされました、こんなに性格が良く頭が良い子が、殺処分て、、、判定の根本を見直してほしい、そう感じております。
めぐって名前ですが、「幸せに恵まれる」って他にも理由?があります、おっさんの話であまり面白くありませんので、
パスして頂く事を推奨します、、、えっ?読んで下さる?!良い方だなぁ、、、では遠慮なく。
甲斐犬のルーツは御存じの通り山梨(甲斐)です、当方の住んでおります静岡(駿河)のお隣です。
甲斐の名将、武田信玄公は皆さんよくご存じ、その信玄公にはお姉さんがおられました。
お名前は定恵院(じょうけいいん)様です、この姫様は駿河の今川義元公に嫁ぎます、政略結婚ですがしっかりと駿河の地に根を下ろし、
義元公との間に、今川家滅亡後も逞しく生き続けた今川氏真公をもうけます。
甲斐の国にルーツを持ち、駿河の国で確固たる居場所を持った姫様。
その姫様のお名前から一字頂戴したってのが、「めぐ(恵)メグ」の名の、もう一つの理由です、お後がよろしい様で、、、。
希望を胸にみんなで艱難辛苦を乗り越えよう。
前回の記事からの続きです。
行き場のない甲斐犬の女の子、その話が伝わってすぐに決まった事がありました、それは、「ワンニャンの会が保護する」って事です。
多頭飼い崩壊を次々にレスキューに入ったワンニャンの会さんですが、実は猫の保護を得意としている団体さんです、
現在携わっている甲斐犬繁殖場崩壊現場ですが、そこに連れて来るのには問題があります、24頭からスタートした現場も4頭となり、
落ち着いている所へ、見ず知らずの犬を入れる事は、日中・夜間を問わず騒ぎとなる可能性があり、のどかな場所にある現場ですが、
周囲には民家があります(周辺にお住いの方々が良い方ばかりで、現場にもご理解頂きボランティアに労いのお言葉を頂く事もあるそうです)
せっかくご理解頂いている皆さんも夜間に騒げば、現在居る4頭の居場所も危うくなるかも知れません「試しにやってみる」といった、
悠長な事は言えないのです。
現場がダメとなると、前述の通り猫を主な保護対象としている団体さんですから、仮としても居場所が無いのです。
鉄肝家縁者Nから「鉄肝家の出番」を告げるTELが入りました。元々当家の飼い犬は中型犬(外飼い)でした、
室内飼いは預かりボラの小型犬でノウハウはあります、件の甲斐犬は室内飼いだったとの事、「何とかなりそうだ」と家族で話し合い、
8/13に保健所に行ってきたNから「小さいよ、小型犬テイストだ」と意味不明?な事前情報、、、、、しかし、
預かりを決めた直後、ある情報がもたらされました、鉄肝家はにわかに緊張します、その甲斐犬は、
譲渡不可の判定を受けていたのです。
保健所職員により行き場の無い動物を、何項目かチェックしたり、職員の判断により「譲渡する事に向かない、または躊躇がある」というのが、
譲渡不可の判定です、多くが人身が危険であったりする恐れです。
でもNは言います「住み慣れた家(帰らぬ主人を待つべき家)から、無理やり連れ出そうとするのだから、唸ったり歯向かったりするのが当然、
俺だって必死に抵抗するさ、初対面で尻尾振ってくる子でなければ、譲渡不可な判定が出てしまう、保健所の立場もあるだろうが、
判定基準のような物が、地区によってバラバラなのも聞いている、他の地区だったら判定は違っていたかもしれない。」
確かにそうだと思いました、臨時家族会議で出た結論は、「犬は吠えるし、噛むのも仕事、全力で譲渡推奨犬にしよう」でした。
8/21、Nが保健所に引き出しに行きました。
十分に注意をし緊張をしないようリラックス(人の緊張が犬にとても良くないんです)保護区域に入り、首輪で体のあちこちを撫でる、
この時点でNは「大丈夫だ、何とかなる」って手ごたえがあったようです、でも油断と緊張は禁物、スリップリードを掛け、
少しづつケージから出してゆく、基本声はかけない、激しい抵抗があったらレッグガードを装着してリトライするつもりで、
時間を掛けて、時に背中を撫でながら、声に出さず「さぁ、君はいい子、勇気を出して、おじさんを信じて」って、心で話し掛けながら。
一度だけスリップリードから逃れようとしたものの、約30分強でケージから体を出す事に成功、革製の首輪(焼津の甲斐犬たちの
現オーナーのМさんがプレゼントしてくれた物)を、ゆっくりと装着、最後にワイヤーリードを連結し、バリケンの中に誘導し完了したのが約1時間近く。
「時間が掛かり過ぎで犬の負担が大きいのでは」って感じられた方も居られると思いますが、一回の抵抗以外、一度の唸りも吠えも、
ましてや噛む素振りも無く、背中を素手で撫でると、振り向いて穏やかな視線を向けて来たといいます、
色々な人に色々なやり方があると思います、これがN流のやり方で、この子に合っていたって事だと思います。
引き出しに行く前にNは名前を考え居たそうです、仮の名前ですが、良い名前をと、、、結果「めぐ(恵)」としたそうです、
幸せに恵まれるようにとの思いです(最後にNから付け足しがあります)預かり途中で事情があり、名前が変わりますが、
現在は元の「めぐ」に戻っています。
保健所→動物病院、この車中でも色々あったそうです、大小のビビリ排泄、肛門腺からもドバッて来てる香りが漂って来て、
本人は車の振動ゃ音、バリケンでの拘束状態等、全部が怖い、必死にバリケンから出ようと爪や牙を使う、
ケガをしそうな音が車内に響く(実際、口の一部を切ってしまいます)。
付けたばかりの仮名を使い「めぐ、怖いよね、そうだよね、ケガをしない程度なら暴れても良いよ、でも早く諦めような」Nが話しかけると
少しの間だけ我慢が出来たそうです、悪い事に豪雨と雷、休憩も出来ないバイパス道、必死の犬とNのドライブです。
動物病院で受診、フィラリアはマイナス!初診では特に問題は発見されず、フィラリア予防薬を貰って鉄肝家へ移動、
その車中でもバリケンvsめぐの戦いは第二ラウンドを迎えます。
鉄肝家へ到着直後からマーキングや、フードアグレッシブの有無の確認、譲渡不可判定なので人に対する様子から服従心の程度を確認する為、
Nによる即席の訓練が始まりました。
お座り・伏せ・待てを立て続けに教えます、驚いたのは飲み込みの速さと再現性、人に対する穏やかな感情と表現。
「これが譲渡不可の犬なのか?、殺処分対象犬なのか?」鉄肝家全員が感動と安堵と、やり場のない怒りの涙でグチャグチャになったのですが、
めぐだけニコニコと不思議そうに、メソメソしている初めて見る人間の顔を見ていました。
動画↓は当日、訓練して間もない様子です、殺処分対象犬なのですが、どのようにお感じになられますか?
保護犬めぐ001
保護犬めぐ002
Nでございます。
めぐには驚かされました、こんなに性格が良く頭が良い子が、殺処分て、、、判定の根本を見直してほしい、そう感じております。
めぐって名前ですが、「幸せに恵まれる」って他にも理由?があります、おっさんの話であまり面白くありませんので、
パスして頂く事を推奨します、、、えっ?読んで下さる?!良い方だなぁ、、、では遠慮なく。
甲斐犬のルーツは御存じの通り山梨(甲斐)です、当方の住んでおります静岡(駿河)のお隣です。
甲斐の名将、武田信玄公は皆さんよくご存じ、その信玄公にはお姉さんがおられました。
お名前は定恵院(じょうけいいん)様です、この姫様は駿河の今川義元公に嫁ぎます、政略結婚ですがしっかりと駿河の地に根を下ろし、
義元公との間に、今川家滅亡後も逞しく生き続けた今川氏真公をもうけます。
甲斐の国にルーツを持ち、駿河の国で確固たる居場所を持った姫様。
その姫様のお名前から一字頂戴したってのが、「めぐ(恵)メグ」の名の、もう一つの理由です、お後がよろしい様で、、、。
希望を胸にみんなで艱難辛苦を乗り越えよう。