いつもどおりの日曜日の朝。
一旦、目を覚ましても寒い冬の朝はそうそうベッドから出られない。
トイレに行きはしても、スマホを持ち込んで件(くだん)のゲームをせっせとすすめたり、二度寝したり。
昨夜は私の身体を気遣って、夫が薬膳料理にも使われる食材が多数入ったふかひれスープを用意してくれた。スパークリングワインもだ。
素敵なクリスマスイブ・ディナーとなった。
なのに、だ。
二度寝してはっと気づくと11時を回っており、オープンサンドにコーヒーマシンで淹れたブラックコーヒーでブランチ。
そしてテレビを見たり、ゲームをして過ごしているうちに、なんだか首まわりの硬さが気になってきて、重い気分になってきて、そして。
夫が優しく「寒くない?」と尋ねてくることにすら苛立ちを覚えるようになってきた。急に、だ。
テレビの音も雑音に近く感じる、のにこれから起こることにも興味関心はある。この番組、このあとどうなるのかな、と先を急く感覚だ。
なんでこんなに苛立ってるんだろう?
…わからない。
夫になにか不用意なキツイ物言いをしてしまう前に、逃げ出すことにした。
とにかく外出着に着替えて、家を出た。
スマホは充電のため置いて出た。
家が遠ざかってくると少しホッとしてきた。
暖かな日差しと、マスクで覆われているところ以外の顔、額や耳などに心地よい冷たさの風を感じてまたホッとほぐれてきた。
太陽の日差しを浴びると、脳内でセロトニンという物質が分泌されるそうな。
セロトニンが少ないと鬱傾向となり、目の回復も妨げるらしい。今朝の二度寝のせいで、起きてきた時にはリビングでの日光直射タイムは終わってしまっていた。
たったそれだけで?こんな焦りや苛立ちを感じてしまうのか?
ともかく、私はどんどん、あてもないけれどまっすぐ、どんどんと道を進んだ。一定間隔で一回りほどの幹の太さの街路樹が植えられている歩道なので、木の幹の影が日光を遮る。その日の当たらない瞬間をいちいち残念に思いながら歩いていく。
日の当たる時は幸せな気持ちになり、影にさしかかると気持ちが下向きになるのを感じながら、15分ほど歩いた。緩やかな登り坂だった。
区切り良いと感じた大きな陸橋のある交差点、ここで左に曲がり、またしばらくして左に曲がり住宅街に入る。
真新しい建売住宅を見かけると少し眺め、ちょっと変わった造りの個人宅を見かければまた顔を巡らせて見やり。
そんな意味のあるようなないような散歩をして、少しすっきりとして帰宅した。
夫が取って置きのチョコレート菓子を出してくれ、熱々のお茶も淹れてくれた。有り難かった。
昨夜、色々考えてた。しっかりしなきゃいけない、もう少し、強くならなければいけない。自分のやりたいことのためにはね。
亀より遅い歩みだけれど、すこしずつ、進んでいる。
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