「じゃっぱ汁」というのは、タラの頭や内臓も含めて全部使って煮込んだ汁で、関東へ行けば「アラ汁」ということになるのだろうか?もともと青森県の郷土料理で、秋から冬に取れるタラの身は他の料理に使って、中骨や頭、内臓などを大雑把に煮込んでつくったところから「じゃっぱ汁」となったとある解説には書いてあった。
私は、かつて青函連絡船がまだあった頃、秋に北海道に渡る船を待つ間に青森駅前で「じゃっぱ」を食べたのがはじまりで、青森市議選の応援に行った時もじゃっぱ汁はごちそうになった。わが洋野町はすぐ隣が青森県で、漁獲高の多い八戸も1時間かからないで行く距離にある。八戸には「八食センター」があって、沢山の魚屋さんが店を並べ、タラの頭なども良く売られている。それで、自然とじゃっぱ汁をつくるようになった。
いくつか作り方はあるのだが、私の場合はコンブで出汁を取って、ニンジン、ダイコンといった根菜を小さめの乱切りにし出汁で柔らかくなるまで煮る。柔らかくなったら、タラの頭や中骨などを適度の大きさに切って投入しさらに煮込み、火が通ったところでアクをすくって味噌で味をつける、料理酒や塩で調整出来上がり。これを器に盛って、長ネギのみじん切りを乗せたら出来上がり。根菜類を入れないという方法もあるみたいだが、ニンジンやダイコンがタラのうま味をすったのはこれがまた美味しいのである。外は吹雪の日に、あたたかい薪ストーブの側で食すとこたえられない。